成長企業の社長とは | KCR総研代表 金田一洋次郎の証券アナリスト日記

成長企業の社長とは

09年11月11日金田一によるブログ

株式投資の醍醐味は何といっても成長企業の社長に投資をすることである。企業は、1年や2年程度では大きくは変わらないが、5年ではびっくりするほど変貌を遂げる。また、企業戦略の中長期計画は、3年~5年程度が一般的であり、ものごとの区切りという部分と、何らかの結果が出て見極めることができるという観点からも、5年というタームは極めて重要なポイントではないかと思っている。


「株価ではなく会社を買う」という言葉は、私が常々言い続けていることではあるが、その投資に見合う企業を探すことは実に困難を極める作業である。経営者の見極めも1度や2度会った程度では、まずその企業経営者の考え方、投資家に真に顔が向いた経営をしていただいているかなど判断することは難しい。しかし、時間をかけさえすれば、その企業経営者が有言実行である人間であるかどうかを見極めることは可能だ。継続的企業IRの重要性もまさにこの点にある。


投資家サイドとしてもその企業経営者の考え方に賛同し、仮に思惑と違い事業戦略が失敗であったとしても、その投資には納得がいくはずである。納得がいかない投資とは、なぜ自分自身がその企業の株を保有しているのか説明がつかない時である。個人投資家の皆様は、是非、ご自身が持っている株式の保有動機を今一度思い出してほしい。


ところで、企業経営者を取材していると、私が期待している回答を返す経営者と違うものを返す経営者がいる。違う回答の際、それはそれで私自身を納得させることができればいいのだが、往々にして共感に至らないことが多い。先頃、それを彷彿させる出来事があった。よく似たビジネスモデルの小売業態2社を取材した時、1社はユニクロ(ファーストリテイリング社)のような企業を目指すと言い、もう1社はユニクロのようにはなりたくないと話したのである。


私自身は、どちらも企業も業種こそ違いはあれユニクロ型のビジネスモデル企業と心の中で描いていただけに前者の企業はストレートに共感できたが後者には少しがっかりさせられた。これは、私自身、アナリストであり投資家の視点として成長企業を常に高く評価し模索し続けているからかもしれない。


経営という観点からはどちらも立派な企業理念を持ち、従業員からも愛されている企業であるが将来的に株価面では明暗を分けていくように思う。無理な企業成長が必ずしもその企業・社会にとっていいわけではない。しかし、株式市場はそのような企業を決して高くは評価してくれないだろう。こうした企業は、好業績企業で優良な財務内容をもつ企業が多いだけに株価低迷時に敵対的買収にもあいやすい。


経営者としては苦渋の決断になるかもしれないが、MBOを通じて株式市場から撤退するのも一つの選択肢である。また、我が国株式市場にはこのような企業は結構多いのではないかと感じている。


さて、本日紹介したユニクロ型ビジネスを目指す企業とは!?、また本日時点での取材予定企業と拒否企業は下記のとおりである。


ここからは、個人投資家育成団体NPO法人の日本ライフプラン協会 「金田一のズバット分析!銘柄調査最前線」会員制BBSでご覧ください。


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ユニクロ型ビジネスを目指す企業    

○○○○ ○○社長  東証1部
まだまだ楽しみな企業である!

直近取材予定企業10社

○○○○○○  ヘラ
○○○○○○  JQ
○○○○○○  JQ
○○○○○○  名セ
○○○○○○  東・大1
○○○○○○  名セ
○○○○○○  JQ
○○○○○○  東1
○○○○○○  東1
○○○○○○  JQ

本日時点最新取材拒否企業 3社

○○○○○○ JQ
○○○○○○ 東2
○○○○○○ 大2

全てアナリストとの接触はご遠慮しているとのことである。間を見て再考を促していきたい。