前回に引き続き、イタリア映画のサントラの佳作を紹介したい。「サルタナに逢ったらお前の死を祈れ」(1968年)です。



kazzpの音楽&映画-sartana

ジャンニ・ガルコがサルタナ役を演じた、マカロニウエスタンとスパイものをミックスしたようなこのシリーズ、私は第4作の「サルタナがやって来る 虐殺の一匹狼 」しか見ていないが、単純なアクションものに終わらせない謎解き的な展開や、皆殺しオルGUNやアルフィー君などの秘密兵器・小道具のアイデアなど、楽しめる作品だった。


「サルタナに逢ったらお前の死を祈れ」は日本では劇場未公開のシリーズ第1作である。音楽はピエロ・ピッチオーニで、一番印象深いのはジャズ・ロック系のサウンドがお洒落(?)な「デンジャー・ポイント」。モンド系のサウンドから「黒い砂漠」、「ローマに散る」のようなシリアス映画のサントラまでを手がけた人だ(2004年死去)。


この映画の曲のいくつかは私の持っているマカロニサントラのオムニバス盤にも収録されていて、随分耳に焼きついていたのだが、アルバムまとめて聴いてみると、これが実に楽しい。第4作のブルーノ・ニコライの音楽もとてもよかったけど、ピッチオーニの音楽は、オルガンから口笛、ストリングスまで多彩な楽器を巧みに使ったマカロニウエスタンとは思えない雰囲気の曲も多く含まれていて、音だけで十分楽しめるようになっている。お仲間のska-n-tasticさんの随分前にこのサントラを詳しく取り上げているので、その記事 もご参照ください。


40年以上前にこういう音楽がマカロニウエスタンで使われていたイタリアという国を素晴らしいと思うし、今の映画のサントラは随分つまんなくなったな、とも思う。少しイタリアンサントラを意識して聴くようにしなければなぁ。


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