昨日は、1日がかりでクライアントの製品ブローシャの修正が8種類、計26ページも送られてきた。修正云々よりも、ほかの原稿執筆に追われながら、この1週間でこれだけの量の翻訳とレイアウトをこなした自分に驚きである。しかし、これだけ頑張っても、このクライアントとは契約制なので、翻訳の対価は「お疲れ様」という言葉だけ。独立して以来の忙しさに見舞われながら、全然収入に反映されない、という過酷な月である。とっとと来月になって欲しいと思う一方、なかなか仕事が追いつかないので「時間よ止まれ」という気持ちもあって、複雑……。


先日、人形アニメーションの世界の第一人者、レイ・ハリーハウゼンについて触れたので、今日は「シンドバッド七回目の冒険」(1958年)を紹介しよう。私が生まれる前に作られた映画だが、たまたま高校1年の夏にリバイバル上映された。アニメと実写を一緒にしたようなダイナメーション手法で、骸骨が剣を持って戦うシーンなどは、CG全盛の時代になっても素直に感動できるものである。シンドバッドは70年代に「黄金の航海」「虎の目大冒険」も作られた。どちらも面白いが、やはり七回目の航海には敵わないかも。ちなみに、この映画の後に製作された「ガリバーの大冒険」は、映画自体がパッとしないという理由からか日本では公開されなかったが、ハリーハウゼンの力だろうか、ちゃんとDVD化されている。この映画、やはり人形アニメが楽しい。



シンドバッド7回目の航海  シンドバッド黄金の航海


左が、バーナード・ハーマンが音楽を担当した「シンドバッド七回目の航海」、右がミクロス・ローザの音楽による、「シンドバッド黄金の航海」のサントラ(アナログLP)。バーナード・ハーマンといえば、「市民ケーン」のオーソン・ウェルズ、「鳥」、「サイコ」、「北北西に進路をとれ」などのアルフレッド・ヒッチコック、そのほかトリュフォーやデ・パルマなどの監督も起用している音楽家で、遺作となった「タクシードライバー」も素晴らしかった。


タクシードライバー

高校2年のとき試写会で観た「タクシードライバー」は、映画もさることながら音楽も凄かった。ロバート・デ・ニーロやシビル・シェパード、ジョディ・フォスターなど出演者もインパクトがあったなぁ。この映画に影響を受けてモヒカン刈りにはさすがにしなかったが、サントラは買いました。サックスを吹いたトム・スコットのアルバムも、これがきっかけで数年後には買うようになるんである。