旧北国街道 今庄宿 / 福井県南越前町 |   + Mother Lake +

  + Mother Lake +

著作権は放棄していません。写真の無断引用はおやめください。


  + Mother Lake +

  + Mother Lake +

  + Mother Lake +


  先日の自己満足な誕生日記事にたくさんのコメントありがとうございます。
  オヤジオヤジ言ってますけど、実は自分じゃ若いつもり...何人かの読者さんは知ってますが私はけっこう童顔で。爆

  さてさてGW前半のドライブ、福井県南越前町です。
  高時川のこいのぼりを見たあとは、木之本ICから北陸自動車道を北上して今庄へ。
  今庄は今も昔も交通の難所。
  旧北国街道は、栃の木峠を越えて越前から近江に至るルートを通ります。
  現在の北陸自動車道と国道365号にあたりますが、北陸自動車道の木之本-今庄間の難所ぶりはご存じの通り。
    
  ところで北陸自動車道の木之本ー敦賀-今庄IC間は西日本有数の交通の難所となっています。
  冬の降雪時には日本有数の豪雪地帯となるこの地域は、建設にも困難を極めました。
  福井県の嶺南・嶺北を分ける峠は古来の山中峠。
  のちに北国街道栃の木峠と西近江路の木の芽峠が開削されました。
  

  福井県南条郡旧今庄町、現在の南越前町今庄に残る北国街道の宿場町今庄宿です。

  ちなみに平成の大合併によって、福井県には越前市・越前町・南越前町よ越前の名のつく町が1市2町誕生。

  しかもすべてが隣接しているのでなおややこしいことに。w


  + Mother Lake +

  + Mother Lake +

  + Mother Lake +



  さて、北国街道は大津の追分から東海道より分岐、湖西を通る西近江路と重複しながら、湖北木之本へ。
  木之本からは山岳を越え余呉を経て越前に入ります。
  今庄というところは地理学上非常に興味をそそられる場所でして。
  現在では、北陸自動車道・北陸本線であっという間に通過してしまいますが、古来より名高い交通の難所です。
  北陸自動車道は、滋賀県最北から大きく山間を迂回、北陸本線も北陸トンネル開通までは急峻な峠を越える難所中の難所。
  有数の豪雪地帯でもあり、北陸自動車道の木之本-今庄IC間はしばしばチェーン規制されます。
  

  参勤交代により栃の木峠を越えるルートが、北陸自動車道に並行する現在の国道365号です。
  栃の木峠開削以前は、湖北の峠を越えて敦賀から海路か山間を抜け杉津へ。
  そこから急峻な木の芽峠越えをしていました。
  さらに山中峠、木の芽峠の西側を尾根伝いに大きく山間へ迂回します。
  敦賀以北の北陸自動車道はこの山中峠に沿ったルート、したがって急カーブが連続。
  実はこの区間がかつての北陸本線で、スイッチバックして峠越えをしていました。
  その敦賀側の入り口が現在の杉津PA、旧杉津駅跡です。
  尾根はトンネルで、谷筋に沿っては急カーブ、ほんとにこの区間の北陸自動車道は疲れますね。


  敦賀より木之本よりの区間では、上下線が逆のルートを通過、敦賀トンネル内で立体交差して元に戻るという荒業。笑
  上り線がはるか左手を走ってるなんてそう見られるものではありません。
  対して北陸本線は、全長13,870mの北陸トンネルで一直線に通過、何とも潔いもんです。
  鉄道建設と道路建設で技術的な格差ってあったんでしょうかね??
  専門家のあの方のコメントに期待しましょう。爆

  いずれも今庄宿に到達し、ここ今庄が越前の入り口となります。


  + Mother Lake +

  + Mother Lake +

  + Mother Lake +



  ちなみに福井県の嶺南と嶺北を分けるのもこの3つの峠。
  東西文化の境目が関ヶ原・垂井付近というのは有名な話ですが、近畿文化圏と北陸文化圏の境目がここだといわれます。
  古代「越の国」は出雲や吉備などと並ぶ一大勢力、その入り口がここ今庄というわけです。
  福井県嶺南地方では、「おおきに♪」で通じます。

  えと、何の話でしたっけね。爆
  そうそう、本題は北国街道ではなく今庄宿です。
  山間の静かな町ですが、かつては越前の入り口として栄えました。
  現在でも北陸自動車道・北陸本線が通過する交通の要衝に違いありませんな。
  約1kmにわたって宿場町の名残を残す古い街並みが残っています。

  緩やかなカーブを描き、微妙にうねった感じの道が往時をしのばせますな。
  ぶらり街歩きをする前に腹減りました。笑


  今庄といえば越前そばの中でも特にその名を知られた今庄そば。
  ざるも山かけもありますが、越前そばはやっぱりおろし蕎麦ですな。
  今庄駅から徒歩5分ほどの「今庄そば ふる里」さんで今庄蕎麦いただきました☆

  以前には駅をはさんで反対側の「忠兵衛そば」さんもご紹介したことがあります。

  ごくごく淡い出汁と大根おろしののったおろし蕎麦。

  太いのが当たり前も越前そばですが、こちらは細目でしなやか。ただし....ただ越前そばは量が少なくてねぇ。美味☆



  ■■蕎麦処 ふる里

     福井県南条郡南越前町今庄83-1-1


     681/683系貫通型 北陸本線 今庄駅下車 徒歩5分

     マイクロバス 北陸自動車道 今庄ICから10分


     11:00~18:00 蕎麦がなくなり次第終了


  + Mother Lake +

  + Mother Lake +

  + Mother Lake +


  満腹とはいきませんけど、腹ごなしにぶらり街歩き。
  今庄宿の建物には「うだつ」のあるものが多いです。
  私なんかうだつの上がらないしがないサラリーマンですが....ゴホゴホ。
  街によっては豪華な装飾の施されたうだつも多いのですが、こちらは至ってシンプル。
  防火壁という本来の役割を果たすのと、豪雪地帯ゆえ建物強度の向上も狙ってるんでしょうか??

  人通りがほとんどなくて写真撮るにはいいところですね。


  高札場や本陣跡のほか、目立つのは造り酒屋などの醸造業、どれも立派なお屋敷です。
  ここを参勤交代で通過する越前松平家、加賀前田家はいずれも有力大名。
  越前松平初代、結城秀康公により整備されたという今庄宿は江戸天保年間には、戸数290戸、旅籠55軒を数えたといいます。
  秀康公といえば三男が松平初代藩主直政公。
  信州松本城に月見櫓を増築したあの直政公です。
  越前松平といえば直政公に触れないわけにはいきません。ちなみに直政公の生まれは近江国伊香郡(現在の木之本あたり)だとか。


  + Mother Lake +

  お屋敷の中でも特に目立つのが「梅肉」のと書かれた大きな看板、「高野由平商店」さん。

  世の中に看板は数あれども、梅肉という看板は初めて見ました。

  梅肉屋という商売が成立するのでしょうか??


  名産とありますが、梅は若狭の梅を使っていて、甘露梅肉、紅梅液などに加工され土産物として喜ばれたのだそうです。

  もともと今庄宿の旅籠だったこちらのお店、一子相伝梅一筋というかたくななまでの伝統の味を今に伝えています。 

  では、今庄をあとにして若狭方面へ☆


  + Mother Lake +

  + Mother Lake +


  ■■高橋由平商店


     福井県南条郡南越前町今庄109-17


     681/683系貫通型 北陸本線 今庄駅下車 徒歩5分

     マイクロバス 北陸自動車道 今庄ICから10分