子宮内膜のスクラッチは有効でかどうか、議論が多くあります。この論文では過去に3回以上不成功の場合にはスクラッチは効果があるのではと結論しています。
刺激前の高温期にスクラッチをすることで妊娠率が上がるかどうかを調べています。
コントロール群と比較してスクラッチ群では特に有意な差は認めませんでした。(38.5% vs. 44.4%; relative risk 1⁄4 1.15; confidence interval [0.86–1.55]).
ただし3回以上の着床障害群のサブグループ群においては妊娠率が有意に高くなりました。
(31.1% vs. 53.6%; relative risk 1⁄4 1.72; con- fidence interval [1.05–2.83])
特に生まれた児に対しての差は認められませんでした。
結論
3回以上の着床障害がある場合、刺激前の高温期に子宮内膜のスクラッチングをする事は妊娠率が有意に高くなるとしています。
Fertil Steril. 2019 Dec;112(6):1015-1021.
Therapeutic endometrial scratching and implantation after in vitro fertilization: a multicenter randomized controlled trial