エンブリオスコーププラスの培養成績 | 両角 和人(生殖医療専門医)のブログ

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エンブリオスコープは今年になりバージョンアップしました。

これに関して以前のエンブリオスコープと新型であるエンブリオスコーププラスを比較している興味深い演題がありましたので紹介します。

神奈川LCからの発表です(2017受精着床学会O-116)。

 

エンブリオスコープ(以下ES)とエンブリオスコーププラス(以下ES+)は2.5倍の15スライド、また1スライドあたりの培養数は12個から16個に増加しました。コストパフォーマンスが向上しています。
デッシュの出し入れの際、培養スペースの空気の流入を抑え他のデッシュへの影響を最大限軽減する設計になりました。
 
培養成績は受精率や分割率には有意差は認められませんでしたが、5日目胚盤胞到達率、5日目良好胚盤胞率はES+の方が7%程度高い傾向となりました。
 
ES+はESと同等、もしくは同等以上の培養環境であることが示されました。