AMHと精液検査 | 両角 和人(生殖医療専門医)のブログ

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生殖医療専門医の立場から不妊治療、体外受精、腹腔鏡手術について説明します。また最新の生殖医療の話題や情報を、文献を元に提供します。銀座のレストランやハワイ情報も書いてます。

AMHは卵巣年齢を表す事は広く知られてきています。

このAMHは実際の年齢と比例していると思われますが

実際には年齢でもかなりバラツキがあります。


例えば、35歳の人なら大体いくつくらいと言う平均値があるかと思いますが、実際には低い人もいるし高い人もいます。

そのため年齢のみで妊娠しやすいかどうかは全く分からない事になります。


不妊治療をした事がない女性にとっては、子供を作れるための指標として女性の年齢が大きなファクターだと思っているかと思いますが、実際には年齢よりも卵巣年齢の方がはるかに大切と言う事になります。


これは精液検査に似ている所があります。

35歳の人でも精液濃度が1億を超える人もいれば、500万程度の人もいて、またゼロの人もいます。


要は年齢だけで生殖能力を判断する事は危険だと言う事です。


将来的に子供を欲しいと考えているより多くの方に、早い段階で自身のAMH値や精液検査を調べておく事が、その後の人生設計に非常に有効だと言えます。