たとえ世界が終わっても

（鑑賞：２０１１　７・３１　 ビデオ　にて）

監督：野口照夫
出演：芦名星、安田顕、大森南朋、白川和子、平泉成、他
ストーリー：余命を宣告された真奈美は、自殺サイトのメンバーと集団自殺をしようと考えていた。しかし、計画は失敗に終わり、1人で死ぬことを決めた彼女に自殺サイトの管理人・妙田は、妙田が管理するアパートの住人・長田と結婚すれば、苦しまずに死ねる薬をやると言い・・・

（２００７　アルゴ・ピクチャーズ）　１時間３７分

優しさ漂う作り、好感持てる

短編映画「演じ屋」シリーズやテレビドラマ「駄目ナリ！」が好評だった野口照夫の長編映画デビュー作です。今を時めく芦名星の映画初主演作です。

そのドラマなどは未見で、今回、野口さんの演出は初めてでしたが、なかなかいい映画だったと思います。

最初はね～最近ありがちの暗いテーマの作品かな、と思ってたんですが、次第に妙田のキャラが変わっていき、そして長田との結婚という・・訳のわからない展開へと話は進んでいき、そこに真奈美も流されていく感じです。

何だか分からないまま、観ていると、最初自殺すると思っていた真奈美が長田と一緒にいることで人生がいかに優しさに満ちているか、が見えてくる。素敵な人がいて、生き方があって、場所がある。変わったストーリーと野口監督の演出に心癒されます。

芦名星はさほど印象的な女優さんでもなかったのですが、今回、凄く良かったです。最初は暗い雰囲気でしたが、次第に笑顔が多くなってくる。その過程が実に自然でね。あの美貌とのマッチング。これから彼女の作品を観てみたい気にさせられました。控えめな長田を演じた安田顕も良かったですしね。