熊本県益城町 活動報告 NPO法人HJP
熊本県益城町
特別老人養護施設ひろやす荘 (社会福祉法人慈光会)
NPO法人Happy Japan Project
報告 NPO法人Happy Japan Project共有用
2016年4月24日(日)
訪問先:熊本県神社庁/おはな整骨院/特別老人養護施設「ひろやす荘」
神社本庁:渡邊剛/おはな整骨院 常務 秋吉泰樹 健軍院院長 木村毅一郎
NPO法人HJP 池永憲彦 池永奈津子
http://www.happy-j-project.com/
この度の震災で被害が大きかった益城町に行ってまいりました。知人の村松かよこさんの従兄弟が理事長を務められる施設で、要請を受けたので物資と支援金を届けてまいりました。
結果は必要な物を神社庁のお蔭で現地調達。
そして駆け付けてくれた「おはな整骨院」の秋吉常務、木村院長のお蔭で大量に運ぶ事で出来、ひろやす荘の方々には涙を浮かべて喜んで下さる方もおられました。
今回は物資を届けただけではなく、その後の引き継ぎが出来、その後の関わりの見通しも立ち、やるべき事も決まりました。
やはり現地に行き、お話しをしないとわからなかったです。
今回は人の優しさが生んだ沢山の偶然が重なった事と、気仙沼での経験が生んだ直感のようなものが助けてくれた感じがしました。
今回は行くきっかけが不思議なくらいとても多かったです。
①益城町に知人の親戚が経営する施設が避難所にもなっている。
→これは気仙沼の時と同じです。気仙沼でも特別老人養護施設キングスガーデンを拠点とさせて頂いてたので、現地に行っても初めて来た施設に思えないくらい不思議な気分でした。
②熊本市で整骨院の院長をしてる義弟が毎日避難所に通い、治療&診察ボランティアをしている。→車中泊が多く、身体がやられてしまっている方が多い中、これは実働的な支援活動。
③HJPを一緒に立ち上げた神社本庁の渡邊剛さんが急遽災害チームで熊本神社庁入り。
→これは現地で出来るボリュームが増える合図なので確実なGOサインです。
④全国の神社から集まった支援物資が現地にある。
→行き場のない物資を必要な場所へ届ける事が出来る。熊本に縁がないと難関である現地調達は不可能に近い。
驚いたのは神社本庁渡邊さんが、出向先の佐賀神社庁より災害支援チームとして熊本の神社庁に1週間入った事を知った日と同日に知人からきたメールでした。
「村松かよ子です。私の実家が熊本市で、親戚多いのですが益城町に住む親せき達は避難生活。今は東京で出来る事をしています。従妹が理事長の老人施設が被災しました。かずさんが、昔菊池で仕事をしていたのを思い出しました」
このタイミングでこんなメールが来るのも「行け」というサインと感じます。
そして今回物資運搬のお手伝いをしてくれた おはな整骨院の健軍院の院長は僕の義理の弟になります。身内が熊本にいるという立場を与えられました。
おはな整骨院は熊本で6店舗経営する整骨院グループ。義弟の健軍院は整骨院のマンションの安全が保障できないので今は営業を中止し、毎日避難所に治療と診察のボランティアで通っていおります。その事で毎日義弟とやり取りしていたのもきっかけとなりました。
気仙沼の時もそうでしたが、「現地に縁がある場合、そして現地ルートが確保できた場合、驚く偶然が重なった場合」は運命が下したGOサインと受け止めて迷わずに向かいます。
行って迷惑になると判断した場合、ご縁がなく力になれそうにない場合は別の事を考えます。
AIseLIVE台風18号の被害は自分がその場所に縁がな買ったのでチャリティLIVEをしたという事です。
(自分、人の縁がない場合は驚くくらい非力です)
気仙沼の時は、HJPを一緒に立ち上げた看板娘のパラリンピックアスリート佐藤真海ちゃんの実家が気仙沼だったという事、2008年に真海ちゃんの北京パラの壮行イベントを地元で開催した時に気仙沼に縁が出来ていたという事が重なり、思う存分に力を発揮出来た所があります。
今回もそうゆう意味でとてもありがたいご縁が重なり、自然に行けました。
そんな時に、またびっくりサプライズが。
富司純子さんよりご連絡を頂き、また現地への高額のお心付けを預けて下さいました。最初にHJP炊き出し活動、その後の気仙沼活動に続き、三回目です。「あなたに託します 少しでもお役に立てたら嬉しいです でも無理はしないでね」の一生物のメールを頂戴し、支援金、今回以降現地活動資金、今後の関わり方という視点で動く事が出来ました。
イベントの時に応援に駆け付けて下さった富司純子さん 神様のような方です。
現地の方にメッセージをお願いしたら、お電話を頂き、
「こんな大変な状況の時にどんな言葉も取り繕った言葉になってしまうよね。ただただ、胸を痛めてます。私が若かったら飛んで行ってボランティアしたいんだけど、、今は行ってもご迷惑になるからね。 あなたに託します。」
と言って下さいました。大きな力を頂きました。
事前にひろやす壮より、おじいちゃんおばあちゃんの「嚥下食」が不足していて困ってるという話を聞いていたので、微力ながら尾道と久留米のスーパーやドラッグストアを6件回り、なんとか318食ゲット。半分でも30キロくらいになり、個人の力の小ささを実感。
現地入り
2016年4月24日(日)6時41分の新尾道発の新幹線で久留米へ。
久留米でレンタカーを借りて熊本へ向かう。
13:30 熊本城付近に到着実際にテレビで見るのとは全く違うショックな光景だったが、それでもそびえ立つ熊本城の力強さに胸を打たれた。
熊本神社庁は護国神社の中にあるが、右折禁止や侵入禁止だらけで付近を20分以上ぐるぐる回り、ようやく到着。久しぶりに見る渡邊さんは力強く頼りがいがある。久しぶりのこのコンビ。渡邊さんとは実にいろんな場所で活動をしたものだ。神社も被害があり、建物が崩れないように木棒で補強していた。灯篭も倒れていて生生しい。
益城のひろやす壮は元々給水をお願いして頂き、お水を神社にお願いした所、全国の神社から集まったお水を持っていってくださったそうだ。ありがたい。施設の人は神社からのお水という事で縁起がよさそうと違う喜び方もして下さったそうだ。
神社に集まった支援物資も持っていける事になり、物色。レンタカー1台ではもったいないくらい物資が充実していた。その時にそれを知っているかの如く、大きなワゴンで義弟とおはな整骨院の秋吉常務が登場。実に頼もしい。
早速ひろやす荘に連絡を取り、今不足しているものを聞きながら支援物資を選択。ここにはなんと!ひろやす荘に不足しているおかゆが山積み!!
全員で車に運びこむ。小さな車が僕のレンタカー。隣が義弟達の車。
レンタカーがこれしか借りれなかったのだが、大量物資を目の前に危なかった・・とホット胸をなでおろす。
渡邊さんは1週間ずっとテント生活で、外勤務で災害支援をされていた。東日本大震災の時も災害支援特別チームで現場で活躍されていた方なので、今回のたまたま佐賀に出向しておられた所がまた運命的。この強大な力はきっと現地でもかなり発揮された事だと思う。
そのまま益城町へ向かう。現地に近づくに連れて町の倒壊がひどくなっていく。家に入れず、外で避難している方々、ずらっと並ぶ車中泊の車や、大量のごみなどが目立つ。
津波と違い、同じ場所でも倒壊の度合いがバラバラ。あちこちにヒビが入ったり、全壊だったり、傾いたり、見た目が大丈夫でも危険と判断されていて中に入れなったり様々。
町が実施した応急危険度調査では62.6%にあたる建物が「危険」と判定されたらしい。
中に入っての作業も出来ないという事だ。
益城町は想像以上に酷く、現場は混乱時。そんな中なんとか ひろやす荘に到着。
現地に話を聞きながら物色したものの、ネットとかの情報では物資はもう足りていて、ストップしていると聞いていたり、沢山持って行きすぎても迷惑ではないかの心配だ多少あった中、僕らの到着を心待ちにしていてくださり、物資を降ろす度に職員の方々から歓声があがるくらい喜んでいただいた。
スーツケースで持っていった嚥下食もよっぽど足りなかったらしく、心から喜んでくださった。渡邊さんが絶対に持っていけと言っておられたブルーシートは手を叩いて喜ばれた。
◆ひろやす壮に届けた物資
※お水は直接届けてくださった。
クレラップ30本入 2箱
ダイアラップ30本入 2箱
ぽり袋50枚入 1箱(現在ポリ袋とペーパータオルがかなりたりないとの事)
白がゆ 100個
梅がゆ 140個
卵がゆ 200個
鮭かゆ 140個
なめ茸15入 12箱
ケチャップ 20入 2箱
米 30キロ 6俵
ウェットティッシュ 15入箱
ウェットシート1箱
除菌アルコールスプレー 400n10本
ブルーシート10枚×4
アルコールポケットウェット 10枚×3
かつおつゆ 6入 1箱
ごまドレッシング 6入 1箱
四季のつゆ 6入 2箱
マヨネーズ 20本
嚥下食 318食
※記載者 奈津子
お会いしたのは、ひろやす荘の理事長永田ご夫妻。(奥様の恭子さんは施設長)
お忙しい中、じっくりとお話をする事が出来た。
震災から1週間。利用者さん以外に地元の避難所としても解放した場所。断水はまだ続き、この日に給水車が来たとはいえ、まだまだ現場は深刻。おかゆさえもミキサーにかけないと食べれない利用者さんがほとんどなので、お米もかなり喜んで頂けた。
永田さんご夫妻は、本当に素敵なお二人で恭子さんは明るく、綺麗で姉御的な雰囲気。
気仙沼の由美子さんだと思いながら、なぜか初めて会ったのにそんな気がしなかった。
富司純子さんとの会話をお伝えし、預かった義捐金をお渡ししたら驚いておられて富司純子さんのお言葉を伝えたら涙を浮かべて喜んでくださった。
そして、今はスタッフの疲弊が一番すごいというお話をされていた。スタッフのほとんどが被災してるからもう極限の状態だと。自分たちはなぜかハイになっていて興奮状態なのか、まったく疲れてないと。これは気仙沼の由美子さんから聞いているが、後から一気に来るパターンだから身体のケアが必要。
そして今後の引き継ぎとして力強いプロの治療家2人を紹介。おはな整骨院の秋吉さん、義弟の毅一郎。
HJPとしての今後の関わりとしても現地の強力な人財。紹介したらとても喜んでくださり、
早速次の日にボランティアで施術に行ってくれたそう。
一番大変だった永田理事長、永田恭子さんを施術してくれたとの事。天国みたいと喜ばれたそう。おはな整骨院は、熊本でファンが多い人気の整骨院。この力を今後も被災した方々に是非使ってほしいので、その応援も企画中。
(こうゆう技術は素晴らしい。僕は人をマッサージすると2分で指が痛くなるのでまったく役に立たない)
いろんな支援の形があるが、ご縁から繋がる支援は的確で尚且つ柔軟対応できるので強いと思う。現地で頑張ってる人のケアもまた大事だと思う。
1日しか入れなかったので出来る事は少ないが、今回はとても大きなご縁を頂いた。
気仙沼と同様。この場所のご縁も大切にし、出来る限りの応援が出来たらと誓った。
ひろやす壮のスタッフさん達は、気仙沼のキングスガーデン同様、本当にいい人ばかりだった。一刻も早く安心して眠れる日が来る事を祈ります。
これをきっかけに末永いお付き合いをしていきたいと思います。
永田恭子さんに電話をして「友達になろう」と伝えました。そして末永いお付き合いを
お話ししました。
今回お心付けを預けて下さった方々本当にありがとうございました!
さとうひろみちゃん、山田みきちゃんありがとう!
今回は視察と思っていたので比較的こっそり行ったので知ってる人はごく一部だったのに
ありがとう!!しっかりと活用したいと思います。
では個人的見解ですが、HJPメンバーにご報告と致します。よろしくお願い致します。
今回一番お世話になった渡邊兄貴、神社庁の方々、おはな整骨院の秋吉常務、毅一郎、
ありがとうございました!なっちゃんもお疲れ様!
今後ともよろしくお願い致します。
NPO法人Happy Japan Project
池永憲彦
NEWS
【熊本地震】介護技術持つボランティアの派遣を 福祉施設に住民ら避難で
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160425-00010000-fukushi-soci
福祉新聞 4月25日(月)10時1分配信