質問に答えちゃおう(^O^)9 | 鬼ですけど…それが何か?

鬼ですけど…それが何か?

振付師KAZUMI-BOYのブログ


仕事に関するご質問を幾つか頂いております。


複数人の方々のご質問が重なっておりましたので、此処でお答えしましょう!





今日のご質問は・・・・



『振付師になろうと思ったキッカケは何だったのですか?』


『振付のお仕事を引き受けられる時に、仕事を選ぶ事ってありますか?あるとするなら、どの様な基準で選ばれているのでしょうか?』



・・・と言う二つです。



本当は、ご質問内容がもう少し細かく分かれているのですが、まとめてお答え致す事にしますね。




まず一つ目のご質問、振付師になったキッカケですが・・・・



ハッキリと『こうだった!』と言うキッカケはないんですよ(^_^;)


最初に振付作品を発表したのは、スタジオのショーケース(生徒達の発表会)でした。


この時、初めて振付するという立場であるにも関わらず、いきなり三作品作らせて貰ったんです(笑)!


今現在の私が見れば・・・


恥ずかしくて、恥ずかしくて、穴があったら隠れてしまう事請け合いな仕上がりでしたね(^_^;)



しかしながら、私の振付に対する興味、振付する際の意気込みは、この処女作品を作っていた当時の私と、何ら変わりがありません。


良くも悪くも・・・



『自分の思う通りに!自分の欲に従って!』



と言う部分は、全く変わっていませんね。



そして、そこからあまり時を置かずして、郷ひろみさんとの仕事に出会います。


しかし当時の私はまだ・・・



『別に俺・・・振付師で喰ってくつもりも無いし、もしこの仕事から干されてもいいや・・・』



と、思っておりましてね・・・。


リハーサルにおいて、ひろみさんに対しても結構ズバズバと物を言ってました。


それが、ある時、ひろみさんから『才能がある!』と言って頂き、初めて開眼したんですね。


※この辺りの詳しい事は『現場・・・色々物語①~②』に書いてあります。是非、読んでみて下さい。



だからと言って・・・



その一言で『よっしゃあ!俺は振付師でやったるでぇ~!!』などと鼻の穴が膨らんだ・・・・訳でもないんですけどね(^_^;)



でも、その後、様々なミュージシャンや芸能人の振付をさせて頂く様になり、皆さんからご好評頂く内に



『俺・・・この仕事・・・向いてるかも・・・』



と思う様になって行きました。



明かなるキッカケとか、決意みたいなものは無かったですが、私の振付たものを喜んで頂ける事が確固たる幸せになって行った・・・と言う感じです。



因みに、この郷さんの仕事は、現在も所属しているK-BROADWAYと言う事務所に入って来た仕事で、社長命令で始めたんです(^_^;)




さて、次のご質問・・・・



『振付のお仕事を引き受けられる時に、仕事を選ぶ事ってありますか?あるとするなら、どの様な基準で選ばれているのでしょうか?』



仕事を選ぶ事・・・ありますね。


私は個人で仕事を請け負っている訳ではなく、基本的には事務所に仕事の依頼が入るんです。


そして事務所から私の方へ『こんな仕事の依頼が来ているが、引き受けますか?』と言う確認があるんです。


宝塚の仕事も同じです。


『○月に○組から振付の依頼が来ていますが、どうしますか?』


と言った具合です。



ざっくり言ってしまえば、私が「NO」と言えば事務所が依頼を断ってくれます。


逆に、私が気乗りしない仕事内容でも、事務所側の意向で引き受けなければならない仕事もあります。


いわゆる『社長命令』って奴です(^_^;)



個人的な付き合いから、私が直接仕事の依頼を受ける時もありますが、このような場合も事務所の了解を得ます。



さて・・・・



仕事を選ぶ基準についてですが・・・



これは、その時々で違います。



まず第一はスケジュールです。



どんなに魅力的な仕事の依頼が来ても、先に決まっている仕事とスケジュールが被っていては不可能ですので、こうした場合は丁重にお断りせねばなりません。



そして第二は拘束時間です。



私には『インストラクター』と言う、もう一つの大切な顔もありますので、極力、スタジオのクラスに穴を空けない様にしています。



ですので、稽古場に長く拘束されてしまう仕事は受けません。



例えば、ミュージカルやコンサートなどの振付を一人で一手に引き受けてしまうと、リハーサル初日から最終日まで、ほぼ稽古場に一日中拘束されてしまいます。



一つの舞台のリハーサル期間は、短くても一ヶ月。



「期間中、毎日稽古場に居て頂く事になります。」と言う仕事はお断りしています。



宝塚では、芝居もショーも複数の振付師がスタッフに入るのが当たり前ですが、一般的には、大概の場合、一つの作品に振付師は一人です。



私は、振付も教えも同時に始めて以来、ずーっと二足の草鞋を履いて来ましたが、どちらも脱ぐつもりがないので、この手の仕事は出来ません。



例えば・・・


もしも昨年の『ニューヨークに行きたい!!』が、振付師は私一人で!と言われていたら・・・・



私はお断りしていたでしょう。




第三は単純!魅力を感じない話には乗れません(笑)!



「まだ主演が決まってない」とか


「リハーサル開始時期が決まっていない」などと言う段階でのお話は、頂けません(ーー゛)


また、踊りの必要性を理解していない演出家や制作スタッフからの依頼もお断りですね。


「まぁ・・・大体、○○な感じで・・・」


「この辺で、まぁ・・・チョロっとダンサーに動いて貰って・・・」



などと言った、薄っぺらい物言いしか出来ない人との仕事はやりたくありません。



・・・・とまぁ、こんな所でしょうか?


如何でしょ?



お答えになりましたでしょうか(^-^)?