ブログを読んで、実際に救援物資を届けてみた。 | 篠原一貴「サプライズコレクション」

ブログを読んで、実際に救援物資を届けてみた。

昨日の昼に、こんなブログの記事を読んだひらめき電球

「TVで自粛するようにと言われているが、実際に現地に物資を運んでみて分かったこと 」
http://blog.livedoor.jp/koki_uchiyama/archives/1281312.html

内容は

ベンチャーを創業した経営者の集まりの組織メンバーで、資金を出し、物資を集め、自分たちで直接被災地域まで運び、配布し、喜ばれ、そして、現地に本当に何が不足しているのか?という情報を持ち帰ってきた。

というもの。


読んだ瞬間、おい・・・マジかよって思った。

はっきり言って、ものすごい衝撃を受けたドンッ

行動したくて行動できないと思っていた自分にとって、求めていたのはまさにこれだったからビックリマーク

すでにこのブログ記事を読んだ方も多いと思う。

そして、同じ気持ちになった人も多いはず。


それと同じタイミングでmixiで、福島に住む女性が拡散させていた日記を読んだ。

そこには、「福島県いわき市の現状」が書かれてた。

原発の避難区域外だけど、かなり近いところにあるので、周りの人たちが被ばくを恐れて物資を届けに来てくれない、という内容。

その日記も色々なとこで拡散されていたので、知ってる人もいると思う。


そして、さっそくその場所をGoogleマップで調べてみたパソコン

自分が今いる場所(千葉県成田市)から200キロくらい。

高速道路なら、3時間くらいで着くはず車


ん?

・・・3時間???

そんな近いの?

車でたった3時間の距離のとこで、苦しんでる人が多数いる現実。

テレビばっか見てると、現実とテレビの中の世界の境界線がたまにわからなくなるけど、これがまさしく現実!マジでリアルな世界。



いつも自分は思ったら即行動っていうタイプだから、

あのベンチャーの方々のブログを見た瞬間には答えは出ていたんだけど、

その日記を書いた子にすぐメッセを送ってた。

・・・・・・・・・・
日記見ました。
今、友達の家が持ってるバスを手配しました。
物資を積んで、行く準備をします。
現在の状況はどうですか?
何が足りないですか?
場所の住所を教えて下さい。
何が喜ばれますか???
的確に物資・情報を集めてから行きます。
近所から無駄な買いだめをしている野郎たちから、今夜中に集めます!!!
・・・・・・・・・・

いきなりわけもわからない人からのメッセでも、ちゃんと返事をしてくれた。

色々と質問して、丁寧に教えてくれた。

そして、友達に電話かけまくった。

メールしまくった。

今回の経緯など説明すると、友達みんな、待ってました!とばかりに協力してくれたビックリマーク

その後、色々な情報をmixiやツイッターやブログで探しまわった。

実際に現地の情報を発信している日記や、つぶやきは検索するとたくさん出てきた。

その情報かき集めて、実際に何を持っていけばいいのか、どういう風に持っていくのか、超色々考えた。

そして、これだけの物資が集まった。

篠原一貴「サプライズの達人が贈るサプライズコレクション」-救援物資

篠原一貴「サプライズの達人が贈るサプライズコレクション」-いわき市 救援物資

カップめん、おむつ、ミルク、毛布、水、ホッカイロ、その他お菓子やジュース、歯ブラシなど。

もちろん否定的な意見を言ってくれる人もいた。

本当に行くべきか、物資を集め終えた後に最後の最後まで悩んだ。。。

TVとかネットでの報道では、ボランティアが自分たちで物資を届けることは控えるようにって言ってたし。


「これ、本当に意味あんのかな・・・」

「被爆、本当に大丈夫かな・・・」

「つーか、やっぱプロに任せればいいっしょ・・・」

行かない理由が次から次へと頭に浮かんできた。


でも、行くって決めたし、届けるって決めたし、約束したし。



深夜2時半、強行出発!!DASH!



そこからは、あのブログに書いてあったみたいに、行動した。

そして、水戸ICを過ぎたあたりで、検問をやっていた。

本当に通れるのか?

やっぱり許可してくれないんじゃないの?って思ってたけど、

通行禁止区域もきちんと物資を載せてることを証明すれば、通してくれた。

篠原一貴「サプライズの達人が贈るサプライズコレクション」-緊急車両通行許可証

検問所の茨城警察の方が、すごく優しかったのが印象的。

警官「ここからはさ、道路がボコボコしてっからさ、気を付けてくださいね。お願いね。ホント気を付けてね。」


めちゃ寒い中、警官の方も外で頑張っている。

とにかく、みんな色々なとこで頑張ってる。

今、日本全体がそんな空気なんだなって、しみじみ感じた。


そして、まだきちんと整備されていない高速道路を走らせ、2時間ほどで今回の目的地、福島県いわき市に着いた。


高速道路を出ると、すぐにガソリンスタンドがあった。

そこには超渋滞の列。

午前5時。

まだ外も暗く、もちろん店もまだ開いてないけど、前日から、車の中で泊まり込みで並んでる様子だった。

篠原一貴「サプライズの達人が贈るサプライズコレクション」-ガソリン渋滞

自分の住む千葉県や東京でも、ガソリンスタンドは渋滞してるけど、そんなの比べものにならない。

こんな状況を見たら、自分たちはガソリンをもっともっと節約して、こういった街の人の為に役立てよう、と思うだろう。

同じように渋滞が出来てるガソリンスタンドは、目的地に向かうまで3個所くらい見た。

その後、ちょっと警察署に立ち寄った。

各地の避難所の人数や状況を、現地の人から直接聞きたかったから。

情報もGET出来て、準備OK。

んで、警察署の外に出たらそこで、おもしろい光景を見た。

警官が、警察署の前で放射能の数値を調べる機械を空にかざして調べていた。

警察の人たちがこうやって1時間ごとに調べた数値が、窓に張り出されていた。

なんか、ちょっとだけ安心した。

これなら、何か数値が上がっても、民間の人たちにもすぐ知らせることが出来るなーと。

みんなメディアの情報がウソか本当かわからなくなってるし、政府の発表も信じれなくなってる感じだし。


そんなことを思いながら、目的地まであと数キロ。

朝陽が出てきて、街も明るくなってきた。

街全体は綺麗なとこだし、道も広いし、すごく住みやすそうな街。

でも、コンビニは閉店してるし、24時間営業の店も全部やってない。

早朝ってのもあるけど、それにしても車が全然走ってない。

みんなガソリンが不足してるんだろうな。


そして、海の方に向かって走っていき、突き当たりの交差点まで来た瞬間、凄い光景だった。

津波が来た地区らしく、完全に機能していない。


篠原一貴「サプライズの達人が贈るサプライズコレクション」-いわき市小名浜海岸

篠原一貴「サプライズの達人が贈るサプライズコレクション」-いわき市つなみ現状

篠原一貴「サプライズの達人が贈るサプライズコレクション」-福島津波状態

篠原一貴「サプライズの達人が贈るサプライズコレクション」-小名浜避難

篠原一貴「サプライズの達人が贈るサプライズコレクション」-いわき市画像

篠原一貴「サプライズの達人が贈るサプライズコレクション」-いわき市津波被害

篠原一貴「サプライズの達人が贈るサプライズコレクション」-津波被害

ここを抜けたところに、避難所になってる学校が3つほどあると聞いていたので、そこに向かった。

海沿いの凄く綺麗な街。

朝陽と海が綺麗で、波も穏やかで、水も綺麗。

でも反対側を見ると、すべて崩壊している家やお店。

これを再建するのにどれだけの時間がかかるのだろう、って考えるだけで落ち込んでくる。


道に転がった障害物を避けながら、やっと着いた最初の避難所。

小名浜高校。

高台にあって、そこから見る景色は最高に綺麗だった。

まだ朝も早かったので、外にいたのは数名。

そこの責任者の方とお話をさせて頂き、おむつや生理用品などを置いてきた。

そして次に向かったのは江名中学校。

篠原一貴「サプライズの達人が贈るサプライズコレクション」-いわきし江名中学校

学校の先生らしき人たちを話をして、そこにもある程度の食料や物資を置いてきた。

3番目に着いたのが、江名小学校。

篠原一貴「サプライズの達人が贈るサプライズコレクション」

どの場所でも、200名前後の方々が体育館で寝ていた。

校門に入るたびに、不思議そうに見られるが、担当の方にお会いして話をすれば対応してくれる。

近くにある病院と介護施設にも行って、今回の物資搬送は終了。

どの場所でも感謝されたが、むしろ暖かく迎えてくれたことに、こちらが感謝したいくらいだった。


そして凄く印象的だったのが、どの場所でもそろって同じことを言われたこと。


「あっちの避難所の方が、人数多いからね。出来ればあっちにも分けてやってくれよ。」

「本音を言うと、これも欲しいが・・・まぁ他のとこも行ってみてください」

「大丈夫、ありがとうございます。」

見送ってくれる時は、みんなに何度も何度も御礼を言われた。

疲れ切った表情だけど、笑顔で接してくれた。


津波が来て、家がなくなり、さらに被爆の心配があるこの場所で、寒い体育館で毎日暮らしてる。

こんな状況で、他の避難所のことを優先に気遣ってる。

「日本人としての心」を感じた。

ここ、日本に生まれて、本当に良かったと思えた瞬間だった。

絶対、日本は大丈夫だって思えた。

勇気が出た。

だから、自分たちもあなた達の事を決して見捨てない。

同じ日本人として。

協力して支え合って、この国を再建して、良くしていきたい。


帰宅後、あのmixi日記を書いていた女性にメッセを送りました。


・・・・・・・・・・・・・
連絡遅くなりました。
先ほど昼に、自宅に戻りました。
千葉からわずか3時間半で届けられたことに希望が沸きました。
これなら、みんなに呼び掛ければ定期的に色々と出来そうです。
いわき市役所の近くにある競輪場では物資を預かる場所がありました。
そこには自衛隊などが待機していて、もの凄い数の飲みのものなどが届いていました。
篠原一貴「サプライズの達人が贈るサプライズコレクション」-救援物資 倉庫
次から次へと、大型トラックで運び込まれていました。
あれが、うまく行き渡れば、大丈夫だと思います。
帰り、海岸を見たら船も何隻か通っていました。
あの光景を市民のみなさんが見たら、きっと勇気づけられると思います。
避難所にいる方は、若い方が少なく、ツイッターやmixなどもやっていないため、自分たちの状況を世間に発信できていないと思います。
若い方が、そういった状況をいち早く知らせるのも大事ですね。
実際に見て、感じたことを自分でも世間に発信していこうと思っています。
今回はこまめな連絡など、本当にありがとうございました!
・・・・・・・・・・・・・・・・

長くなりましたが、今回のことを書いて、何かみなさんの役に立てばいいなと思い、紹介させて頂きましたビックリマーク

テレビで報道されてることや、ネットに書かれている過去の阪神大震災のことなどを見ると、被災地には行くべきではないと思ってしまいます。

しかし情報のうわべだけを見て、単純に判断して欲しくないと自分は思います。

一つ一つの情報を、自分の頭でよく「考え」、その情報の真偽を自分で調べるなどの「行動」を、起こすのが大切だと思っています。

人の日記や、テレビの情報を鵜のみにして、その情報をコピーして拡散するのは機械でも出来ます。

人間にしかできないことをやっていくのが、求められているスキルですひらめき電球

こっちでも何か知り合いから情報が入ったら、随時シェアさせて頂きます。

自分も間違ってることは多々あると思うので、

何かありましたら、コメントいただければ返事させて頂きます。

よろしくお願いしますm(__)m



【追伸】

今回気付いたことを、まとめてみましたメモ

・どこの場所でも、ある程度の食料はある。
・だけど、暖かいものを食べていないらしく、お湯で作れるカップ麺やコーンスープは喜ばれた。
・どこの場所でも灯油が欲しいと言われた。(でも持ってきていなかったことが非常に悔しかった。)
・道の混雑の原因にならないよう、深夜に出て朝着くようにする。
・必ず帰りの燃料も積む
・トイレは、途中のパーキングエリアでしておく
・持っていくものは、灯油、水、下着、歯ブラシ、生理用品、おむつの順に喜ばれた。今後物資が普及していくので、随時状況が変わることもあるので注意。
・子供の為のお菓子など、救援物資ではあまり届かないものが喜ばれたりする。
・行く場所を入念に調べてから出発する。
・地図は必須。
・車に何かあっても大丈夫なように、整備士を同行させる。
・物資はあっても、ガソリン不足のため輸送する手段がないから、避難所よりも、介護センターや病院に直接持っていくと喜ばれる。
・山道など起伏の激しい道では、色々な場所に行ってるとすぐにガソリンなくなるから、マジで注意。
・荷物を下ろしたらすぐ街を出るくらいの勢いで行く。無駄なことはしない。ガス欠したら大変迷惑。

・救援物資は届いているが、結局それをうまく仕分けして、各地に配れているのかは疑問。
ガソリンや運搬者・車が不足していると思うので、これを実際に各地に配るのは至難の業。
下記画像が、企業からのもの(1)と、一般人からのモノ(2)。

(1)
篠原一貴「サプライズの達人が贈るサプライズコレクション」

(2)
篠原一貴「サプライズの達人が贈るサプライズコレクション」

行政団体もフルパワーで活動しているので、もちろん心強いです。
その一方で、自分たちのような小さな団体は小回りが利く事を生せば、必ず出来ることはたくさんあると思います。
思いやりを持って、節電・ガソリンの節約なども積極的にやっていきたいですね☆


最後になりましたが、いきなりの連絡なのに関わらず、今回協力してくれたみなさん、ホントにありがとうございました。
自分自身も、みんなの力に支えられてるんだなーと改めて実感しました。