【突然の雨】 | たけだのブログ

【突然の雨】

稲妻が連れて来た雨

またたく間に土砂降りになって

冷たいアスファルトの色を

深く染めていく

まるで海にでも落ちたみたいに

全身が雨に包まれていた

心はこんなに渇いているのに

総てを見透かすように

白いシャツが肌に張り付いて

体を透かしていた

立ち去ることも出来ずに

打ち付ける雨が少しずつ

服の重みを増していく

比例するように深く沈んでいく心

二つの枷が全身を蝕んで

ただ力だけが失われていく

うずくまることも

倒れることも出来ず

失してしまった微笑みを

思い出すかのように

ゆっくりと空を仰ぐ

土砂降りの雨に視界を奪われ

額から 頬から

全てのものを流していく

この瞳からこぼれて落ちるのは

大雨か 俺の涙か

今喚くように泣いているのは

暗い空か 俺の心か