春ノ花二 秋ノ月

　　　　　　　　叶うことない　願いなら


　　　　　　　　恋しいと　　悲しいは　　似ているね






　　　　　　　　舞い落ちる花も　　立ち枯れる恋も


　　　　　　　　夢の後だけ見たならば


　　　　　　　　切なさばかりが風に舞う　　けれど






　　　　　　　　春に　　七日で散る花も


　　　　　　　　秋の月を　　想うのです










　　　　　　　











　　　　　　　　会いたい理由は　　ひとつなのに


　　　　　　　　会えない訳は　　たくさんあって


　　　　　　　　ひとつ消えても　　他のひとつが


　　　　　　　　行方をふさぐ


　　　　　　　　そんな中であっても　　あなたを　　思う






　　　　　　　　あいたいね



　　　　　　　　あいたいね





　　　　　　　　その言葉すら　　届かない


　　　　　　　　季節の隔たりは　　　最後に　　優しいと知らされて





　　　　　　　　それでも　　あなたに　　会いたいと願う


　　　　　　　　悲しくても　　　恋しくて