「みのもんたの朝ズバッ!」の大研究(4) 仕組まれた誘導 | 西陣に住んでます

「みのもんたの朝ズバッ!」の大研究(4) 仕組まれた誘導

西陣に住んでます-みのもんたの朝ズバッ


TBSテレビの朝のニュースショウ「みのもんたの朝ズバッ!」の大研究の第4回目は、言説に現れない隠れた言葉によって、聴き手を一定の方向へ誘導する暗示による誘導(suggestion)の基本的手法について着目したいと思います。


[みのもんたの朝ズバッの大研究 総合案内]


まずは、暗示の各種テクニックについて、今回も私の愛読書でもあるRobert J. Gula氏の名著"nonsense"の記述を基に示していきたいと思います。



恋の矢ヒント The hint
自分が考えていることをほのめかして相手の反応をうかがうことで策略を立てる手法です。


恋の矢強調による暗示 Accent
文章内のある部分を不自然に強調することによって、そのことと背反する事象の可能性を暗示する手法です。たとえば、「私は」を強調すれば、「私以外の人」は「私」とは異なることを暗示することができます。


恋の矢情報操作 Selection
自分に都合の良い事実のみを提示して相手に勝手に解釈させて自論に誘導する手法です。


恋の矢論調による誘導 Tone of voice
証拠がないにも関わらず、贔屓目の語り口で自論へ誘導とする危険な手法です。

恋の矢フレーズ選び Phraseology
言い方によって自論へ誘導する手法です。


恋の矢言葉選び Word choice
言葉の選択によって自論へ誘導する手法です。


恋の矢評価型言葉による誘導 Evaluating Word
「ひどい」「とんま」「世間知らず」などの主観的評価を介在した形容詞や副詞等を理由に自論へ誘導する手法です。


恋の矢比喩による誘導 Metapher
比喩を利用することによって自論へ誘導する手法です。


恋の矢併記による誘導 Juxtaposition
因果関係が示されていない2つの事実を並べて、あたかも因果関係があるように見せる手法です。


恋の矢無意味な詳細の提示 Irrelevant detail
論旨と必要のないデータを加えることで自論へ誘導する手法です。


恋の矢ポジティヴ印象表現 Image word
ポジティヴなイメージのある言葉を使って自論へ誘導する手法です。


恋の矢尊大な言い回し Pompous language
難解な表現を使うことによって相手を煙に巻く手法です。


恋の矢ネガティヴ印象表現 Negative image word
ネガティヴなイメージのある言葉を使って自論へ誘導する手法です。


恋の矢リアクションの制御 Controlling phraseology
付加疑問文などを利用して聴き手にリアクションさせ、自論へ誘導する手法です。


以上、暗示による誘導の各種テクニックを示しましたが、以降は「朝ズバッ」での会話のやり取りを見ながら具体的に各種テクニックの使用例を示していきたいと思います。なお、「朝ズバッ」では各社の新聞記事を参照してニュースを紹介する場合が多く、その場合にはタイトルに括弧をつけて示したいと思います。




2013/06/13 プロ野球"統一球問題" NPBが釈明会見


みのもんた氏:不祥事でしょう。不祥事以外の何物でもないでしょう。自分がコミッショナーと言う重要な職責に就くときにどういう職責を全うしなくちゃいけないのか、ちゃんと考えた上で引き受けるべきでしょ。・・・と言われちゃうんです。「これは不祥事じゃない」小松さんね、この方が不祥事じゃないって2回も行っちゃったから、どうなんでしょう。


小松成美氏:加藤さんがコミッショナーに就いた時に私達はものすごく期待したんですよね。本当に権威のある野球を愛する方だと言う意味で信頼を申し上げていました。けれども本当に知らなかったのか、そしてこれを不祥事ではないと言ってしまう今の心の中を思うと本当はウソがあったのではないかと今は疑ってしまいます。


みのもんた氏:もう一度この2つのボールを・・・昨シーズンまで使われていたボールと今シーズンから使用されているボール。どこが違うんだと思いの方もいるでしょう。今、カメラがよります。(ボールに加藤コミッショナーの名前が印字されている)何か印字・印刷・プリントされているんです。誰かの名前です。加藤って読めます。コミッショナーの名前が印字されている。何これっていう人もたくさんいるでしょ。そこで北川さん、どんな感想をお持ちですか?


北川正恭氏:私は、柔道、あるいは大相撲、みんな大不祥事で、ということで立ち直るって言って今努力してますね。これもスタートですから、不祥事じゃないって言ったらまったくコミッショナーの資格がないと思います。だから不祥事ですよ、これは。だから、知らなかったとしたら最大の不祥事であって、これほど世間が騒いでいるのにコミッショナーとしてまったく対応してなかったら最大の不祥事だと私は思います。


みのもんた氏:なんでコミッショナーの名前がすべてのボールに入っている(笑)?


北川正恭氏:統一球で自分の意思がものすごくあったんですね。そしたら変える時もはっきりした意思示して事前にと言うことがないといけないのに知らなかったは通らないと思いますよ。


みのもんた氏は、長々と自論を語った上で小松氏や北川氏にコメントを求め、自論に合致した内容を引き出しています。これはヒント、リアクションの制御にあたります。小松氏に至っては、みのもんた氏のヒントに対するリアクションのためにキャスティングされているようにも思え、有意義なコメントはほぼ皆無と言えます(笑)。ここで「不祥事」とは、広辞苑によれば「関係者にとって不名誉で好ましくない事柄・事件」という言葉で、典型的なネガティヴ印象表現と言えます。以前[記事] で書いたようにプロ野球機構はボールのスペックを規定の範囲内で調整していたことから、明らかにその行為は不祥事ではなく、コミッショナーがたとえそのことを関知していなくても法律上の問題はないことです。一般の企業や機関においても、規定の範囲内を守ったスペックの変更について、社長などの最高責任者がすべてを関知する必要はないのは明らかです。そして規定の範囲内のスペックの変更であるにも関わらず、コミッショナーの名前が印字されていることをテレビ放送で誹謗中傷することは名誉棄損に当たる行為と考えます。この問題は、みのもんた氏が論理的根拠もなく決めつけている「不祥事(scandal)」ではなく、あくまで選手が機構にスペック変更の告知を求めている「労働争議(dispute)」です。さらに北川氏は柔道や大相撲の不祥事と同列視していますが、これは比喩による誘導です。全柔連や日本相撲協会が法律に抵触する行為を行ったことに対して、NPBはまったく法律に抵触する行為を行っていません。まさにこの一連の報道は、イエロー・ジャーナリズムの典型であると考えます。



2013/06/14 暴言ツイッター問題 復興庁幹部を更迭


八塩圭子氏:なんていうか復興担当としてこういうことを考えたり、つぶやいたりしているっていうところは、確かに嘆かわしいという部分もありますし、あとは何なんですかね。こちらの方からも憐みを感じますよね。そういうことを書いてしまったということを思ってるだけでなく書くことによって関係者の目に触れることが想像できないのかって言うことと、これが本音だとしたら悲しいですね。


市民の暴言「じゃあ決めなさいよ早く!何をぐずぐず言ってんのよ!」などにストレスを感じて「左翼のクソども・・・」なる暴言をインターネットに投稿することで対峙した参事官の行為は適正でないと思います。ただし、このような参事官の投稿が起きた要因は明らかに「市民の暴言は許される」という社会構造にあり、この構造を作っている元凶は、一部マスメディアのアンフェアなスタンスにあると思います。TBSは、政治家・官僚などの発言に対しては不必要なまで執拗に問題視する一方で、市民の礼儀を欠いた暴力的な発言に対してはけっして「暴言」というネガティヴ印象表現を当てはめることはしません。八塩氏は、参事官に対してこれだけヒステリックに怒りをぶつけるのであれば、市民の暴言にも同様に怒りをぶつけるべきです。ダブルスタンダードは誤謬ではありませんが、歪な社会構造を生む根本的なファクターになっていると考えます。



2013/06/14 都議選きょう告示 自民復権焦点(東京新聞)


みのもんた氏:やっと出てきたなって感じなんです。都議選きょう告示って一面に。都議選あるんだよね。ほとんどニュースになってなかったよ。与良さん、なんで都議選ってこんなに盛り上がらない?


与良正男氏:本当はね、盛り上げて行かなくちゃいけなかったんですけども、毎回時期によっては国政選挙と重なることが多くって、それの先行指標になるとずっと言われてきてて、今回もやっぱり、本当は都議選ってそればかりで争っちゃいけないとは思うんだけれども、やっぱり7月に参議院選があるっていうことで、そのおそらく前哨戦になるでしょうねと。自民党は復調しますかね、民主党はどうですかねと。日本維新の会は初めて都議選で立てるわけですけどもどうですかねと、言うところが最大のポイントに私達は見ちゃいますよね。


みのもんた氏:一番盛り上がらないのは何なんですか?


与良正男氏:参院選も盛り上がってるかっていうと、なかなかっていうところがあるかと。


「放送の社会的責任と公共的使命を認識し、メディアの特性を十分に活用して、文化の普及と向上に努め、平和で民主的な世界、より良い社会環境、地球環境の実現と、公共の福祉に貢献することを使命とする」と宣言しているTBSは、その民主社会の意思決定に大きな影響を及ぼす選挙の実施についても積極的に国民に告知する道義的責任があるのではないでしょうか。そのTBSの番組において、司会者が「ほとんどニュースになってなかった」と言いながら都議選が盛り上がっていないことを批判しているのは、滑稽でなりません(笑)。このことは、「ニュースにしていなかった」とすべきところを「ニュースになっていなかった」とする無責任な言葉選びと言えます。



2013/06/14 退任へ 責任追及 加藤コミッショナー(スポーツニッポン)


与良正男氏:あれがすべてですよね。退任するかどうかはわかりませんけれども、もともとこの人、外務官僚なんですよ。外務省の幹部でね。で、大リーグのファンだったっていう、僕は理由は本当に考えられないんだと思うんでね。でコミッショナーになったんだけれども、まずもちろん大責任ですよ。あの会見はひどい。あまりにもひどいと思う。まったく世の中のことが分かっていないとしか言いようがないんだけれども、ただ隠蔽した理由をまずきちんと説明してほしい。なぜそういうことをしたのかっていうことを。まずそれが先。それからもちろん責任問題と言うのもやらなくちゃいけない。


アナウンサー:隠蔽ではないと語っていましたが、メールも4000件、抗議のメールが・・・


八塩圭子氏:そりゃあそうですよ。不祥事ではないって思っているあの会見はどういうことなんだと思いますし、名前をボールに乗せといて知らなかったはないよっていうダルヴィッシュのツイートがそのままだと思いますよ。


与良氏のコメントは理由を欠く批判です。一般の世界では、このことを「誹謗中傷」と呼びます。理由を述べることなく「あれがすべて」、「会見がひどい」と連発し、「まったく世の中のことがわかっていない」と結論付けるのは本当に稚拙な論理で大笑いしてしまいます(笑)。「ひどい」という評価型言葉のみを連発してもまったく批評にはなりません。また、加藤コミッショナーが元外務官僚であることを問題視しています。これは、典型的な状況対人論証です。さらに、「隠蔽」したことが認定されたわけでもないのに「隠蔽した理由を説明してほしい。」というのは「隠蔽したか?」「隠蔽した理由は何か」という二つの問いを含む多問の誤謬です。記者として、まともなリテラシーを持っているとは思えません(笑)。
一方、八塩氏は典型的な「ヒステリックなコメンテイター」と言えるかと思います。テレビ局によって編集されたVTRに無批判に賛同して主観的な怒りをぶつけるというキャラは、テレビ局にとっては本当に貴重な存在と言えます(笑)。理由を述べることなしに4000件の抗議のメールの存在を根拠に感情で結論を導くのは情勢に訴える論証の典型です。合理的理由を伴わないで発するこういう言説が非常に危険なことであることを強く認識すべきと考えます。



2013/06/17 天下り・電力系66%受注 原発広報25億円


みのもんた氏:問題はね、めくりのところをよく見て下さいよ。国の原発広報、まぁ広報活動あるわね、いろいろね。事故が起きた後、25億円使ってる。ね。25億。問題はここです。どこが25億円の66%を受注したかです。天下り・電力系・・・まぁ良いか悪いかはみなさんに良く考えていただきたい。(中略)こういうのに使われる税金が、天下りの方たちのね、生活を潤す結果になるとってのは、それが引っかかるでしょ。


この日の朝日新聞には「国の原発広報 事故後25億円」というタイトルの記事があり、そのサブタイトルとして「天下り・電力系が66%受注」と書かれています。ところが、朝日新聞には、この受注について良いとも悪いとも書いていません。これは、経産省が「委託先にOBがいるかは判断基準にならず、選定に恣意的なものはない。」と述べていて、その反証がないからです。このようなときに、朝日新聞がとる常套手段が併記による誘導です。これは、先にも示したように、因果関係が示されていない2つの事実を並べて、あたかも因果関係があるように見せる手法です。そして、このような記事にとびついて、良いか悪いかは皆さんに考えてほしいと言いつつ、天下りの形の生活を潤すのが引っかかるなどと、二つには関係があると勝手に解釈しているのがみのもんた氏です。まさに朝日新聞の思うつぼですね(笑)



2013/06/18 「ここは刑務所か!」 岩手県議


みのもんた氏:よろしいですか、みなさん、良く見て下さいよ。病院で241番の方と病院で呼ばれたんです。「ここは刑務所か!」ってどなった人がいた。会計すっぽかしちゃった。


潟永秀一郎氏:こんなこと言ってもいいのかどうか、でも次に有権者の審判が下るでしょう。もう残念ですよね(冷笑)。


三屋裕子氏:大いなる勘違いですよね。病院なんかは個人情報保護の問題なんかで名前を呼ばないところも増えてきているので、その一環だったと思うんです。だから彼がね、そういうことも知らずに、また不特定多数の大勢の人が見るブログに書いてしまったということで、やっぱりそこはブログで発信することの意味と言うものをちゃんと理解しないとだめですよね。


潟永秀一郎氏:でもある意味有権者に人間性が伝わってよかったなって思いますね(冷笑)。


みのもんた氏:この人県会議員でしょ。県会議員が公僕だって言うことわかってないね。おそらくこの人公僕って何ですかって言ったら何て答えるかね。それを辞書で調べるといい。今公僕って言う言葉がね、バッジをつけている先生方の間から非常に希薄になりつつある。もう一度公僕と言う言葉をね、考え直してもらわないと。思い上がりですよ!「俺は県会議員のバッジつけてるんだ!何だお前は!」 おまけにお金払わないで出て行くなんて。「俺は上得意」?

自らの誤解に起因した不当な行為が世間の反感を買ってしまった岩手県会議員の小泉みつお氏に対して、すでに本人から謝罪が出されていたにもかかわらず、朝ズバッは、以前の松本復興大臣のケースと同じように徹底的に批判します。その中で、三屋氏のコメントは問題点をついた真摯で適正なコメントであると思いましたが、みのもんた氏と潟永氏のコメントにはまな板の上のコイを弄ぶような汚らわしい悪意を感じました。特にみのもんた氏は「俺は県会議員のバッジつけてるんだ!何だお前は!」なる事実と異なる脚色をして徹底的に小泉氏を悪人化しました。これをイジメと言います。



2013/06/26 自殺か ブログ炎上岩手県議(スポーツニッポン)


みのもんた氏:相当批判が集中したのかね。(中略)この人はどういうつもりで自分のやったことを書きこんだんだろう?意図は何だったの?やっぱり正当立てたかったのかな?(中略)それに対して反応もひどかったんだろうね。「ふざけんじゃねえ」とか。ブログで自分の気持ちをぶつけて、その反発でまたこの方ブログで自身を追い詰めちゃったんだろうね。でも最近書き込みって多いね。(中略)でもあれだね。ご家族の気持ちはたまんないだろうな。(中略)まだ自殺かどうかもわからない。


小泉みつお議員は、故郷の思い出の場所で冷たくなっていたとのことです。明らかにイジメといえる度を過ぎた誤報を全国ネットで発したみのもんた氏は少なくとも放送を通して謝罪すべきです。責任回避ともとれる人ごとのようなコメントは極めて汚らわしいです。ここにみのもんた氏の実際のコメントを記して残したいと思います。



2013/06/20 高市氏撤回し謝罪 「原発事故で死者なし」


みのもんた氏:(原発関連の統計値のフリップを見せながら)これ我々スタジオに毎日2年4ヶ月おいてある数字なんです。これ毎日のように変わってるんですよ。例えば、今回の問題は・・・


・・・といいながら、みのもんた氏は、2013年5月10日発表の数字を説明しています。つまり、1ヶ月以上変わっていない数字を毎日変わっていると思っているということです。このことは、みの氏は数字を重く受け止めているフリをしているだけで、実際にはフリップの内容も見ていないということです。本当に震災を商売に使っていることがモロにバレちゃっています。さらに別のフリップを出してウソを繰り返します。


みのもんた氏:実は毎日のようにこの数字が変わるなぁ。いまだに2年経っても2年何ヶ月たっても、そういう中でこの発言ですから、ある取材をした福島県のみなさんが「どうせ中央にいる政治家はよ~」ってことになっちゃう。(画面に「どうせ人ごとなんだ」という文字が写る)


毎日のように数字が変わるなんてまったくのデタラメです。数字は約1ヵ月毎に変わります。これは統計値の発表が約1ヵ月ごとであるためです。人の悲しみを商売に使うこれほどひどい人間はなかなかいないと思います。



2013/06/21 法人税大胆引き下げ明記 自民参院選公約(朝日新聞)


みのもんた氏:これ吉川さんね。言葉の使い方ですけど、「大幅」でなくて「大胆」って来たのはなぜですか?


吉川美代子氏:なんか最近こういう言葉の使い方、「異次元」とか「大胆」だとか、何か言葉遊びをしているような気がしますね。


与良正男氏:まぁ今後こういう言葉遣いって横行してくるんじゃない。「異次元の」なんて言うのもそうじゃないですか。何を持って「異次元の」って言うか。


吉川美代子氏:「近いうち」っていうのがいつだったのかあれほど問題になったんですから「大胆」のどこで何が大胆かって言うと人によって違うような・・・


アベノミクスの金融緩和は私にはまさに異次元の金融緩和だと思いますが、吉川氏は言葉の遊びだと言っています。この吉川氏の「言葉の遊び」と言う言葉こそまさにネガティヴ印象表現による言葉の遊びだと思います。何を持って「異次元」と言うかと言えば、マネタリーベースを2年間で130兆円増やす政策だからです。これを異次元と言わないで何を異次元と言うのですか(笑)?本当にこの人達マスコミの人達ですか?



2013/06/21 「議員定数削減」今国会断念


柿崎明二氏:約束を守らなかったっていうのはその通りでそれは残念なことなんですけども、僕ただ一方ですね。定数削減については、自傷禁止ですね。身を切る覚悟って言葉から始まってますけど、消費税の問題と衆議院の定数とは実は全く関係がないんですよね。民意をどう反映するだとか、統治機構どうするかから定数が導き出されるんならいいんですけど、消費税上げて国民に痛み出すから、それをスムーズに進めるために、国会議員も身を切るっていうのではですね、消費税上げるために定数削減しなければならなくなりますから理屈があってないです。約束は守らなければいけないんですけど、守れないんだったらここでいったん立ち止まってですね、何のために定数削減するのかって言うのをもう一度最初から考え直してほしいです。でないと、議論が混乱してるっていうのは、やっぱり消費税で定数削減って論理の飛躍があるから混乱してるという面もあると思います。(中略)


与良正男氏:ただ、残念ながらね、要するに少なくとも3党はこういう約束をして、しかも大幅な削減をするんだということを言った。頭の中では柿崎さんの言う通りだと思うけれども、要するに全く消費税上げなくちゃいけないからっていうのを理屈で三党はそういうふうに約束したんだからやらなくちゃダメですよ。(中略。みのもんた氏に対して)何を言いたいわけですか?みのさんは。


みのもんた氏:やってほしい。


与良正男氏:やってほしいわけなんでしょ。それ言われると僕も言い返すけどね!毎週、毎週我々は書き続けてるんですよ!朝ズバでもっとやってもよかったじゃないですか!毎週毎週やったらよかったじゃないですか!(中略)


みのもんた氏:やります。明日もやります。明日放送がないので、じゃあ月曜日だ。サタズバでやってもいいや。


柿崎氏の言説は、情緒を排除した合理的意見だと思います。それに対して与良氏は、頭の中では柿崎氏の言う通りだといいつつも3党は約束したのだからやらなくてはダメと言うジャーナリズムとはかけ離れた非論理的意見を主張しました。そしてその意見をみのもんた氏に告げ、朝ズバで今後主張していくことになりました。といっても、言っただけでその後風化しちゃったんですけどいいんですか(笑)?柿崎氏の発言は、番組のスタンスとは異なる意見を主張した、勇気ある真のジャーナリズムであると考えます。私も柿崎氏と全く同意見です。



2013/06/25 "新旧"首相対決の一方 「0増5減」再可決


杉尾秀哉氏:もともとこの話って言うのは、消費増税をしますと、国民に負担を強いるので自分達も政治家も身を切らなきゃあいけない、そのために定数を切りましょうっていう話なので、これができないってことになると、国民にだけ負担を求めて、消費増税10月に最終判断しますけど、国民にだけ負担を求めて結局自分達は何も身を切らないですかという、我が身に降りかかってくる話なんですよ。国会議員全員に。


TBS解説委員の杉尾氏は番組のスタンスをしっかりと守っていますね(笑)。理由を伴わない珍説をいつまでも唱えるつもりなのでしょう。



2013/06/27 「再稼働ありき」総会 電力9社(東京新聞)


小松成美氏:この株主の思いが通じなかった。否決されたわけですけども、一番空しさを感じていたのは、原発事故にあって、ふるさとから避難をしている方達だと思います。2年が過ぎましたけれども、この事故をやっぱり忘れてほしくない。今一度事故が起こった日に立ち返ってこの国の未来のエネルギーのことを考えてほしいと思いました。


「再稼働ありき」というのは、典型的な創られたネガティヴ印象表現ですね。それにしても小松氏の不規則発言は病的です。株主総会では株主の多数意見は必ず通じます。少数意見が通じないだけです。同情に訴える論証をここまで脈絡なくコメントするのは普通の人間にはできません(笑)。



2013/06/27 再建道筋示せず 東電株主総会(読売新聞)


小松成美氏:昨日繰り返し報道されたニュースであの模様見たんですけど、会長が質疑応答答えていた途中で、ここで終わりですと宣言をして、もう議論が十分になされていないままに例年より大幅に時間を短縮して終わった。逃げたとしか、私には見えませんでした。


この人、他のワイドショーを参考にしてコメントしてるんでしょうかね。驚かされます(笑)。



2013/06/27 電力各社で株主総会 "脱原発提案"全て否決


みのもんた氏:普通ね、物を売って利益が上がらない、だったら原価を何とか下げようじゃないか、経費を削ろうじゃないかっていうのが商売ですよ。その原価の中に自分達の給料も入ってるの?問題だね~。


みのもんた氏は、電力会社の社員がただ働きしないことを問題だと言っています(笑)。この番組、本当に大丈夫ですか(笑)?



2013/06/29 復興予算で電力支援 原発停止の負担穴埋め(朝日新聞)


八塩圭子氏:もうとんでもないですよね!勝手に使われてるわけですよね。こんなところに。でも福島でまだ家に帰れない方々のために使ってほしいです。あと除染とか。もっとお金が必要なところたくさんありますからね。


みのもんた氏:僕もこの時、がっかりしたもんね。おいおい二年経ってなんなんだこれは!


この番組の出演者は何か汚いものにでも接するように電力会社を批判しますが、東京電力以外の電力会社はこれまで何も過失は犯していないことに気づいていないようです。少なくとも東京電力以外の電力会社は震災によって損失を受けていることは間違いありません。



2013/07/02 廃炉費不足1700億円 料金に上乗せの恐れ(朝日新聞)


杉尾秀哉氏:それだけ原発はコストがかかるってことなんですよ。廃炉も含めて。


原発を停止させて火力をフル稼働させている燃料コストの増加分は1年間で約3~5兆円です。1700億円を問題視するのは当然と考えますが、そのことで原発はコストがかかるという論理は適正ではありません。



2013/07/03 柏崎刈羽審査申請へ 新潟知事は反発


みのもんた氏:でもあれだね。東京電力は少し甘えているね。東京電力で作る電気はどこの人達が使うの?東京電力が作った電気を使っている東京都民がほとんどでしょだったら東京都民が住んでいる中に東京電力を作りなおすしかないでしょ。誰が賛成しますか?そういうことを東京電力の電気を使っている東京に住んでいる我々は考えなきゃダメなの。そうしないと、そうしないとね、おれたちは電気を使いたい。だけども原子力発電は危険だからおれたちの住んでいるところには作るな。新潟に作れ。福島に作れ。言われたよ、福島に行った時。「私達がつかってる電気じゃないんだ!」本当にその通り。東京電力の株主は誰なの!国が何%持ってんの?と僕は言いたいね。朝の5時35分にこんなこと言ってもどれだけの人が聞いてくれてるかわかんないけれども。だから、廣瀬って社長、ここに呼びなさいよ!そして対談させてよ、番組で。あなたの使っている電気、あなたの住んでいるところに作れ!(中略)


東京電力が甘えているというみのもんた氏の論理は完全に破たんしています(笑)。その論理が正しければ、東京都民と国が甘えているということでしょう。というか、こんな司会者のミスが許されるテレビ業界は甘すぎると思います。「廣瀬って社長、ここに呼びなさいよ。」なんて発言、放送してもいいんですか?ちなみに番組では、電力会社が再稼働申請を行っているように報道していますが、実際には施設の安全審査です。



2013/07/04 2020年の五輪招致へ 3都市「最終プレゼン」


みのもんた氏:ニュースの原稿の書き方も僕は良くないと思う。パラリンピック・オリンピックと言うそのくらいの気持ちがなければ「僕は」ダメだと思いますね。ですから朝ズバでは、パラリンピック全面的に取材をしてやると。(中略)


小松成美氏:今みのさんおっしゃったとおり、様々な考えがあると思います。一方、アスリートたちはですね、やっぱり自国開催のオリンピックを心から望んでいるんですね。(中略)私自身は、アスリートのためにオリンピックが開催されることはいいことではないかなっていうふうには思っています。(中略)でもそこにあるようにね、意義のようなところを問われるところがあるんですね~。なぜ今東京なのかというところでどんなプレゼンテーションがされたのか、ちょっとまた内容を精査したいですよね~。


みのもんた氏は「僕は」問う言葉にアクセントをつけて強調による暗示を行っています。「僕はみんなと違ってパラリンピックのことを大事だと思ってるんだぞ!」という意味です(笑)。もちろんパラリンピックは大切なものであると考えますが、これだけ過度に説教臭く強調されると多くの人はしらけてしまうのではないでしょうか?また、小松氏にとって「アスリート」って言うのは日本人選手のことでしょうか?それとアスリートのためにオリンピックが開催されるというのは「いいこと」というより「普通なこと」です。



2013/07/04 牛乳も値上げ チーズなど乳製品波及

小松成美氏:(前略)アベノミクスが今効果があるものと言われている。けれども一般の市民に実際に恩恵があるかというと、まだ感じられないわけですよね。その最中でこうした日常品が食品が値上げされていくというのは、特に一人暮らしのお年寄りなどには厳しい状況じゃないかな~と思います。


現在のところ為替は行きすぎた円高を適正な水準に戻しているだけかと思います。小松氏は日本の輸出産業がボロボロになってもよいと思っているか、そこまで考えられないのかどちらかのようです。また「一人暮らしのお年寄り」という印象表現が脈絡なく唐突に出てくるのは恐れ入りました。こういう人物の不用意な無責任発言が日本社会に歪な構造を作り上げていると思います。



2013/07/10 "痴漢してください" 女性なりすましで逮捕


みのもんた氏:痴漢サイトというのがあるそうです。国税職員が逮捕されました。ネットを使った痴漢の詳細をはっきりごらんに入れましょう。


今回の背景とは全く関係のない「国税職員」というのを併記するのは不適切であると思います。無意味な詳細による誘導の典型例だと思います。



2013/07/11 福島第一汚染地下水 「海に拡散の疑い強い」


小松成美氏:原因がまだ特定できないということで究明が急がれると思いますけれど、実際高い濃度の数値が出たわけですよね~。先ほどもVTRにありましたけども本当に漁師さんたちが困ると思います。風評被害も含めて。小名浜の漁師さんたちは声を上げていますし、これは党を超えてですね、日本の英知を結集して、海外の方たちの知識や技術も駆使して何とか抑えていただきたいですし、その濃度が薄まるような手立てを考えていただきたいと思います。


TBSは「漏れたか漏れないか」という論点のみを問題とし、そのことが海にどのような影響を与えるかについては、まったく言及していません。これは情報操作にあたります。マスメディアのミッションは情緒的感想を述べるのではなく、[科学的事実] を紹介することです。風評被害を防ぐためにも、現在のところ、放射性濃度がやや高まった値を示したのは発電所直近のシルトフェンス内のセンサーのみであり、シルトフェンス外の港湾内はもとより、外海と港湾が接する個所、そして外海の放射線濃度には変化がない(有意な差が認められない)ことを報道すべきです。小松氏の発言は、無知に起因したまさに風評被害を引き起こす許し難い発言です。小名浜の漁師さんは、小松氏に強く抗議すべきであると考えます。



2013/07/17 4電力5原発が説明 安全審査で初会合


みのもんた氏:何て言いうの、安全に稼働して安全に発電をしてそれはいいよ!だけど福島は2年5ヶ月経ってもいまだメドがったってない!そっちの方を考えろって言いたい!あんたそうなったらどうするんだ!なんとかっていうじゃない。人のふり見てなんとか直せっていうけれど、ホントそうだよ!安全だ安全だ安全だ早く発電したい早く発電したいっておっしゃるのはいいけれど、いざそういう事態になったらどうすんだと。だって専門家が調査してどうやら活断層の疑いがあるよって言ったら、それはおかしいってまた?????(ヒアリング不可能)ようなことしてさ!いいんですか?これで!


みのもんた氏の発言は、言論の自由に対する抑圧です。活断層の疑いに対して反論することを不適切であると主張しています。物事の判断は科学的根拠に基づくべきであり、そのことを公共の電波を用いて反対するのは厳に慎むべきと考えます。



2013/07/22 自民65議席で圧勝 「ねじれ」解消


与良正男氏:僕全国回っててね、一番聞いたのは、民主党にだけは絶対入れない。要するにまずバッテンはそこから始まるっていうそういう政党になってしまったというのが、今回のもう一つの裏ポイントだったと思います。だからそういうムードがものすごく強かったですよ。民主党には入れたくない。


みのもんた氏:がっかりしたのかしら?


与良正男氏:そうだと思います。失望。


みのもんた氏:期待感が大きかっただけにね。


与良正男氏:それの裏返しの今日の自民党の圧勝ですよね。


民主党の政権交代前にテレビや新聞メディアで民主党をあれほど絶賛して推薦していた与良氏は、民主党を批判するだけではなく、そのような批判に値する政党の将来を見抜けないで国民に推薦していた過去を謝罪すべきであると思います。



2013/07/23 汚染水海に流出 東電認める(毎日新聞)


みのもんた氏:流出認めるってことは、汚染された放射能に汚染された水が海の中に流れ込んでるってことです。プランクトンがまず影響を受けて小魚がプランクトンを食べます。そのプランクトンを食べた小魚を大きな魚が食べます。大きな魚って言うのは、太平洋を回遊する可能性がある。TPPの問題とね、これからめてみるとね、おいおい太平洋は自分達だけのものじゃねえんだぞ。その太平洋を汚していいのかっていう大きな問題が出てきちゃうんですよ。これ。


みのもんた氏が発言していることは単なる風評被害を拡大させているに過ぎません。海洋には、2011年3月に多量の放射性物質が原発から飛散して現在はそれが徐々に希薄化するプロセスにあります。今回は流出があるかないかの事実を東電が認めたということであり、その量はシルトフェンスの外の放射線量には有意な影響を与えていません[→科学的資料] 。今の日本で、みのもんた氏こそが風評被害の最大の加害者です。小名浜の漁民に謝罪すべきです。



2013/07/24 TPP交渉正式参加 重要5品目守れる?


みのもんた氏:じゃあなぜ外国産(米)が117円でできて日本産(米)が241円かかるんだと考えるべきだよ!なぜ外国産(牛肉)は504円なのに日本(牛肉)だと1366円になるんだよ!外国産の乳製品だったら24円なのになぜ国産だったら63円になる!これね、自動車という乗り物が世の中に生まれてね、戦後じゃあ日本も何とか自動車を、日本のメーカーが自動車をたくさん作るようになりました。自動車王国アメリカ、ヨーロッパにいま日本は勝った。なぜ勝ったと思う?じゃあ例えばさとうきび、島がなくなるなくならないって言うけれど、ではその島が砂糖で存続するためには、外国産が52円で作ったら49円で作れるんだよ!(実価格167円/kg)。乳製品もそう!外国産だったら24円だけど、じゃあ国産だったら10円でなぜできない!(実価格63円/kg)そういう考え方ってね、日本の零細企業がみんなやってます。そうやって生き残ってきてるんだよ。だからTPP確かに関税をなくそうって言ってきてるけれども、アメリカはこれを残す、日本もこれを残すってやってたらTPPの意味なくなっちゃう。どうなんですか?その辺。


みのもんた氏にかかったら日本の農業問題はすべて解決することができると思います(笑)。これはもうホントにおバカなレベルです(笑)。



2013/07/25 "惨敗"民主混乱続く 菅氏に除籍・辞職勧告


小松成美氏:私達は民主党が掲げた二大政党と言う、大きな政党が二つあってそこが政権を争うという、その夢にかけて政権交代をしたわけですよね。その民主党がここまで脆弱だったのか、つまり私達はあの民主党に投じた方達もたくさんいたわけですが、ある意味大きな裏切りを受けたような今気持をきたしています。


民主党に騙されて裏切られて文句を言っている小松氏ですが、民主党の被害をより強く受けているは、小松氏のような人の支持を受けた民主党政権を余儀なく受け入れさせられた、民主党に騙されることがなかった有権者です(笑)。



メモメモメモメモメモ



以上、本当に恐ろしいパフォーマンスを見せてくれているみのもんた氏と愉快な仲間達ですが、次の記事では「カネボウ」問題に関連してみのもんた氏の闇の部分に切り込もうと思います。