のだめカンタービレ最終楽章 | 西陣に住んでます

のだめカンタービレ最終楽章

[のだめカンタービレ最終楽章 後編 予告]



「のだめカンタービレ 最終楽章 後編 」
やっと観てきました~
以下、ネタバレを含みませんので安心してお読みください。



まず、「のだめカンタービレ」を御存じでない方に
簡単に説明しておきますと、

「のだめカンタービレ」は
型破りで表情豊かなピアノを弾く音大生ののだめ(野田 恵)ちゃんと
音大の先輩で才能あふれる若手指揮者の千秋真一君を中心とする仲間たちが
音楽的なハードルを一つ一つ越えて
ステップアップしていく様子が描かれている漫画で、
2006年にTVドラマ化されてフジテレビの月9枠で放映された作品です。

日本の音大を舞台とした月9枠の11話に加えて
2008年の正月に2日にわたってTV放映されたスペシャルドラマ
「のだめカンタービレ 新春スペシャル in ヨーロッパ」では
千秋君はヨーロッパの国際コンクールに出場し、
のだめちゃんはパリに留学します。

生活習慣がだらしなく(笑)情緒的で明るいのだめちゃんと
生活習慣が整然として理性的でクールな千秋真一君の
クサレ縁的なつながりがたまりません!
のだめちゃんの行動が少々(かなり?)エキセントリックで
ドラマの展開が読めないのも面白いところです(笑)。

漫画が原作なので、登場するほとんどすべての人物が
めちゃくちゃデフォルメされているのですが、
ミョ~に共感できるところもこの作品の魅力の一つです。

木村カエラちゃんと結婚する瑛太さんとか
「夢をかなえるゾウ」の水川あさみさんとか
迫真のオカマちゃん演技の小出恵介さんとか
めちゃくちゃ真面目そうな福士誠治さんとか
みんなお友達になりたいような好人物です!

日本人俳優がなぜか外国人役を演じるのもたまりません(笑)!
シュトレーゼマン(ミルヒー)役の竹中直人さん、
エリーゼ役の吉瀬美智子さん、
フランク役のウエンツ君、
タチヤーナ役のベッキーちゃん、
テオ役のなだぎさん、
ソン・ルイ役の山田優ちゃん、
みんなみんないっちゃってます(笑)。

さて、今回劇場公開された「のだめカンタービレ 最終楽章 」
には、前編後編があります。
このうち、私は昨年末公開された前編を見逃してしまっていたため、
4月に公開された後編もここまで観れないでいたのですが、
先週に前編のDVDがレンタル開始したため、
それをすぐに観て、なんとか劇場で観ることにこぎつけたわけです。

[のだめカンタービレ最終楽章前編 プロモーション]

[のだめカンタービレ最終楽章後編 メイキングPart1]
[のだめカンタービレ最終楽章後編 メイキングPart2]
[のだめカンタービレ最終楽章後編 メイキングPart3]
[のだめカンタービレ最終楽章後編 メイキングPart4]

このドラマ、キャラもめちゃくちゃ面白いのですが、
何と言っても素晴らしいのが、
次々とパフォームされる珠玉のクラシック音楽の数々です!
これらの音楽を映画館のドルビーステレオで楽しみたいと思い、
遅れ馳せながら劇場公開中にこの映画を観にいったわけです。
実際、ホントに素晴らしかったです!



ところで・・・



私はこれまでに
ジャズ音楽を聴く機会は非常に多かったのですが、
このドラマを見るまで、
クラシック音楽にはそれほど興味がわきませんでした。
それには理由があります。

私が好きなジャズ音楽の世界では、一般に
譜面にあるフレーズを一部変更してパフォームしてしまうアドリブ
コードや旋律を基に自由に曲を作ってしまうインプロヴィゼーションによって
スグレモノのフレーズが創出され、
常に緊張感を持って音楽と接することができます。

それに対し、クラシックの世界では
アドリブやインプロヴィゼーションは基本的にご法度であり
(但し、のだめちゃんは思いっきりアドリブやってますが・・・笑)、
プレイヤーの差によるパフォーマンスの違いが出にくく、
面白くないのではと思っていたからです。

ところが、このドラマを観ることで、
私のそのような考え方は単なる思い込みで、
クラシック音楽の楽しみ方がボチボチわかったような気がします。

このドラマを観ると、
クラシックのミュージシャンは、譜面をカンペキに遵守した上で、
そのフレームワークの中で許される
音色(周波数パターン)や音の強弱(振幅)や
先ノリ・後ノリといったリズムの微妙なポジションの違い
で勝負していることがわかります。

特に、のだめちゃんのパフォーマンスに見られる
多彩な音色や迫力あふれる強弱やノリのパターンは
私にとってホントに衝撃でした~(笑)。

そしてクラシック音楽のホントに素晴らしいところが、
荘厳なインタープレイ(音楽的な相互作用)だと思います。
ジャズの場合には、ミュージシャン同士の曲への相互理解によって
即興演奏でインタープレイを魅せてくれますが、
クラシックの場合には、インタープレイをデザインするのは作曲者であり、
そのフレームワークの中で指揮者が解釈を与え、
各セクションのパフォーマーがその解釈に従って正確に表現するわけです。

千秋君やシュトレーゼマンの演出するオーケストラのインタープレイは
ホントにホントに感動でした~(笑)。

[交響曲第7番]


[ヴァイオリン協奏曲]


[ラプソディ・イン・ブルー]


観に行ってホントによかったです!