1月初旬


稼業時代から診てもらっている医師の所に処方箋を取りに行こうと


とある地下道を歩いていたらJRの改札口を出た所で人集りがあった


「なんだ」と思いながら人込みをかき分け中を覗くと


70過ぎのスーツを着たおじさんがテンカンを起こして


うつ伏せに倒れて 駅員さんに


「聞こえますか!!」


と必死で呼びかけられている場所に遭遇した。



駅員さんは呼びかけだけをしているように見えた


俺は慌てて近くに駆け寄りおじさんを見ると 


全身が硬直しガタガタと震え


歯がガチガチと大きくやっているのが目に入ったので


「テンカンだから舌を噛んだら命が無くなるぞ!」


周りの野次馬に向かって


「誰かタオルか雑巾持ってないか!」


女性がハンカチタオルを持って来てくた


歯と歯の間に噛ませてそれだけは回避させようとしていたら


今度はイビキをかき出したので


「ヤバイこれは脳梗塞か脳卒中の可能性が大だ!」


と感じ


「誰か医師や病院に勤務してる方おられませんか!」


野次馬に向かって叫んだ


駅員さんにも


「手を分けて四方八方に声を出せば通り掛かりの医師がいるかもしれない!」


と協力を求め三人ほどで手分けして呼びかけた



「そうだ先生に聞こう」


と処方箋を取りに行く先生の所に電話をかけ


「駅の地下道でテンカン起こして倒れている人がいる


適切な処置方法が分からないので先生に至急先生に繋いでほしい」


診察中だった先生に繋いでもらい現状を説明した所


「脳梗塞の可能性が高いので頭を揺らさず頭を極力安定させ救急隊が来るのを待つ事」


と言われ直ぐに駅員さんにその旨を伝えた


そんな中 野次馬の中から


「看護士です」


「私は大学生ですが救急の講習を受けた事があります」


と二人が手を挙げてくれた 有り難い


あと119番してくれた女の子 有り難う


別の駅員さんがAED心臓救命装置を持って来て


胸にあてバンバンとショックを与えていた


後になって


「まず脈を診る 無い場合に心臓救命装置を使うので 脈がある時には必要無いよ」


と先生に教わった


その場に居合わせた全員脈をみる行為は誰もしなかった


俺も知らなかった情けないことに


その倒れたおじさんは目が飛んでる


顔も当然真っ青になっていたので


心の中で


「こんな場所で死んだらダメだよ!」


と思いながら救急隊を待った


救急隊が到着して


「脈もあり呼吸をしているのでまずは大丈夫だ」


言葉を聞いて安心した




1日平均乗降客数が5本の指に入る


JRの改札出口で人が倒れているのに


まるで映画のロケを見るごとく何百人もの人が


他人事のように野次馬を決め込んでいるのには


怒りを感じ片っ端から殴り倒してやりたかった


日本人はこんな情の無い人種だったか?


我を疑いたくなるような感覚に襲われた


一緒になって医療関係者がいないか掛け声を出したりして


協力し合うのが本来の姿では無いのか?





先日NHKで長渕剛が鹿児島の母校に帰り


後輩に


「秋葉原の事件でボーと眺めていたヤツらは許せん」


と言っていたのを思い出し


「これが長渕剛の言っていた事だな」


と実感されられた




倒れていたおじさん


生きているか?


家族と会えましたか?


元気になっていて欲しい


今になっても複雑


もっと出来たと思う


救急隊が着くまでの間


おじさんのバックの中からでも


携帯を見つけ出し


着信歴や発信歴に片っ端から電話をして


「この携帯の持ち主知ってますか!」


と電話しまくり


出来るだけ家族や会社の同僚に知らせられる事が出来たハズ


他にも色々と


思い出す度に反省が頭を過ぎる




帰宅後家族とその話しをじっくりとした


長渕剛の番組は家族全員で見ていた


長渕さんの言ってたのと同じだよ


殺人鬼に立ち向かえとは言わない


倒れている人の役に立てるような人様になれ


ゆくゆく分かってくれよ?




男 長渕剛


多くの有名人の兄貴分的な存在でいられるのは何故か?


その答えをもらえた


同じ場面だったらどうするべきでしたかと


聞いて見たい







偶然と言うよりも70過ぎの爺さんが人ごみの中の


 風るるお さんを呼んだのかも知れません…


このブログを勧めてくれたTY君が言ってくれた


君ならもっと適切な行動が取れたろうな




機会を見て家族でAEDの講習を受けたいと思う