大阪フィルハーモニー交響楽団 八尾演奏会
<日時>2014年12月7日15:00
※14:30~八尾市在住の音楽評論家・横原千史さんによるプレトーク
<会場>八尾市文化会館 プリズムホール 大ホール (大阪府八尾市)
<出演>
指揮:三ツ橋敬子
独奏:郷古廉(ヴァイオリン)
管弦楽:大阪フィルハーモニー交響楽団
<曲目・演目>
バーンスタイン:「キャンディード」序曲
モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲 第5番 「トルコ風」
ムソルグスキー(ラヴェル編曲):組曲「展覧会の絵」
今回のソリスト・ヴァイオリニストスト郷古簾さん
私の中では2011年12年14年の長野県松本市で開催のSKFサイトウ・キネン・フェスティバルにおける
ストラヴィンスキー『兵士の物語』で魅了された楽士のお一人
ひときわ魅力的であったこのヴァイオリニストのソロを聞いてみたいなぁ
その機会がやってきた
楽しみにしていた 私には初・独奏としての郷古簾さんの演奏会
そうすると期せずして三ツ橋敬子さんや大阪フィルハーモニー交響楽団の演奏も初めて体感する事に!!
初めて足を踏み入れる八尾市プリズムホール(近鉄八尾駅から徒歩5分くらい)
あいにく昼過ぎ迄仕事だったので会場にギリギリ到着
というか丁度すぎてチューニングが始まっていて客席には入れず
1曲目はホワイエで聴いたという状況だったので せっかくのプレトークは参加出来ず…
1曲目は【バーンスタイン:「キャンディード」序曲】
『題名のない音楽会』のお馴染のオープニング曲
ホワイエ待機組がたくさん居て(20人くらい居たのじゃないかな)
ところどころから 「あっ 題名のない音楽界だ~」って聞こえて来たのがおもしろかった
この序曲5分程度の曲なのでモニター越しで座って見ているのもあっという間
曲間で座席に
直ぐに登場した郷古さん
こんなに細かったっけ?と感じる
今年の夏にはSKFで拝見しているのだけど なにせあの時はう~んとお席が近かったので
繊細な印象は感じはそのまま
【モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲 第5番 「トルコ風」】
今日のモーツァルトは郷古さんにピッタリな感じ
モーツァルトと言えばの明るさ そしてその中にある影
派手なパフォーマンスではない
淡々としかし内に秘めた情熱やひたむきさが伝わってくる演奏
静かな佇まいだからこそ 感情や曲が盛り上がると その魂の込め方・息づかいがキラリと光るナイフのようでドキッとする
郷古さんならではの印象
SKFでのストラヴィンスキー『兵士の物語』
作品の出演者の一人でもあった楽士としての彼は天才的なリズム感と共に生き生きと躍動する音楽そのものだった
とても楽しそうだった
初めて郷古さんの演奏を聴いた2011年SKF
チューニングの時からその「音」に耳が釘付けになった
なんて濁りのない繊細で綺麗な音を出す人なんだ!と
2012年SKF
その演奏に込める気迫&息づかい&音
どれもに完全に魅了されたこの年の郷古さんのパフォーマンス
触れたら怪我or火傷をしそうな熱さがそこにあった
そして無邪気さも
1年あけて今年2014年SKF
そこに居る郷古さんはとても大人びていた
たった1年お見かけしなかっただけなのに…
表立った熱は中へ中へと迷宮のようなものになっているように感じた
気になる…
その内に秘めたものが熱く弾ける時 どうなるのか
もっと別の曲の演奏も聴いてみたいな
ますます気になってしまうというメビウスの帯のような…
そうして迎えた昨日のオーケストラとの共演
SKFで感じた者とは違う何か
それは曲が違うからか オーケストラとの共演という雰囲気の違いなのか
その佇まいはますます繊細さを増していた
はじめましてのマエストロ三ツ橋敬子さん
オーケストラの中に埋もれてしまうような華奢なそのマエストロは
しかし 一旦指揮台に上がられると すっくと胸を張り 佇まいはまるで武士の如し
身体全体を大きく使い表現するタクト
印象は昨日『題名のない音楽会』にてラストタクトを迎えられた宮本文昭マエストロと似ている(昨日は仕事&このコンサートだったので録画を観るのが楽しみ~ どのような演奏だったのかしら?)
その熱さ&気迫&温かさ
【ムソルグスキー(ラヴェル編曲):組曲「展覧会の絵」】
華やかで悠々として自由自在な印象
素晴らしい演奏だった!
アンコールも素晴らしくて曲の揺らぎが半端なく
マエストロの魔術で操られるオーケストラといった印象
これって素晴らしい演奏だったという証
お若い指揮者とソリスト
そして初めましての大フィルさん
素晴らしい演奏だった
大いに楽しんだ
感動の帰路
なんと!
帰りの電車の車両が郷古さんと同じでビックリ
感動をお伝えしたかったけれど 既にプライベートタイムだしね
よう声かけなかったけれど…
応援していますよ!
ウィーン留学中の郷古さんは日本での公演が(ましてや関西は)少ない
是非ともアンテナを張って関西公演は抜かりなく聴き続け その成長を見ていきたいものだ