祇園精舎の鐘の声
諸行無常の響きあり
沙羅双樹の花の色
盛者必衰の理をあらわす
おごれる人も久しからず
ただ春の夜の夢のごとし
たけき者もついには滅びぬ
偏に風の前の塵に同じ
これは、かの有名な「平家物語」の冒頭部分です。
高校生の頃、暗記した記憶がおありになる方も、たくさんいらっしゃると思います。
ついに小学校に登場です!
と言いましても、中身を詳しく読み解くわけではなく、「平家物語」の解説やこの冒頭部分の意味については、説明が載っています。
今年度から実施されました新学習指導要領 で重視されていることの一つに、「我が国の言語文化に触れて感性や情緒をはぐくむこと。」というのがあります。
その内容として、古典では、ことわざ、故事成語、伝説、古文・漢文の音読などがげられています。
この「平家物語」の冒頭部分は、そういった学習内容として、5年生の教科書に載っているものです。
このほかにも、「つれづれなるままに・・・。」の「徒然草」や、「竹取物語」が紹介されています。
音読して、日本の古文の響きを味わうことが中心ではありますが、子どもたちにとって、いきなり登場した古文の言い回しは、音読するのもちょっとたいへんな様子。
古文については、この後、6年生の漢文へとつながっていきます。