台風の影響で不安定な空模様です。幸いラジオ体操も太極拳も無事にできました。
そのとき私の鳥の師匠であり自然観察にもお詳しいNさんから意外なことをうかがいました。
「能書き通りだね。ヨウコウは毛虫にやられてないね。隣のサクラは丸坊主なのに、ヨウコウはちゃんと残っているよ。害虫にも暑さにも強い品種を作ったんだよね」
「ほかの実生から育ったのは食べられていたりいなかったり、自然交配しているからかね」
「あそこのサクラもやられてないね」
「そういう目」で見ていませんでした!
さっそく[そういう目]で見てみることにしました。
まずNさんが「あそこのサクラ」といったのは、太極拳広場からセキレイ橋に向かう坂の途中にある大きなオオシマザクラです。
葉も全く無傷です。オオシマザクラは毛虫に強いんだ!野生種の一つだからでしょうか。
オオシマザクラの向こうに見えるのはなんでしたっけ。ソメイヨシノよりずっと遅く咲く色の濃いサクラでした。たしかオオヤマザクラでした。
こちらは見事にやられてます。この子は弱いんだ。たしかこの方も原種だと思ったのですが違ったかな。
セキレイ橋のたもとの一群は全部見事にやられています。
これは仙川を挟んだ対岸のサクラ。確かウコンでした。これも丸坊主です。
ところがセキレイ橋を渡ったたもとにあるシダレザクラは、全くやられてません。
シダレザクラは野生種のエドヒガンの変種。はやり野生種は強いのかな。
そしていよいよヨウコウです。樹高が高いので離れた所からしか全体は見えません。
わかりにくくてすみませんが、写真の左の大きな木はケヤキ。その手前になんとなく明るい緑のかたまりが見えますがそれがヨウコウです。
これです。葉は変わらず茂っていますね。
毛虫には全くやられてません!
お隣さんのサクラは丸坊主だというのに!
鞍橋から見た「里帰りのサクラ」です。確かに手前のほうのサクラは被害が少ないのですが、奥のほうは丸坊主。木によって大きな違いがあります。
「里帰りのサクラ」は案内板にもある通り、ワシントンのポトマック湖畔で実生から育てた苗。そこがポイントでしょうか。だから木によってDNAも全部違うので葉の食べられ方にも違いがある。ということでしょうか。
「そういう目」で見ると見えてくる世界がずっと広がります。
ヨウコウは生みの親、故高岡正明さんがが苦労して交配実験を繰り返して30年という長い歳月をかけて生み出した執念の賜物。
大丈夫、ここ祖師谷公園でも害虫に全くやられることなく、元気に育ってますから!