モンクロシャチホコ 俗称サクラケムシ。サクラの木の下はご用心! | 驚きの日々!祖師谷公園をめぐる四季

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森林インストラクター。ラジオ体操と太極拳で毎朝訪れる祖師谷公園には樹木や花、昆虫や鳥たちもたくさん。そんな公園の四季の変化をお届けしています。祖師谷公園散歩のお役に立てばうれしいです。なお写真のご利用はお控えください。

太極拳広場の目の前にあるサクラに葉がありません!
落葉するにはちと早い。もしかすると・・・


よく見たら、いますよ、います!


あちこちの枝先にびっしりとついています。それにしてもすごい数です。
これではサクラの葉が食べ尽くされてしまっても無理はないです。


体の一部が赤っぽいのもあれば、


黒っぽいのもいます。


かろうじて来年の新芽は残っているものもありますが、食べてしまったら来年は芽を出すことができずに枯れてしまうかもしれませんよ。
どうしてここまで食べてしまうんでしょう。
葉はもう光合成を活発にする時期は過ぎてあとは落ちるだけですから、虫に食べられても問題はないでしょうが。
もしかすると新芽は食べられないようになっているのかな。


地面を見たら、これですよ!長さは⒋〜5㎝もあります。大きいです。おまけに毛がうじゃうじゃ。


周りには茶色っぽい丸いかたまりが地面を覆い尽くしています。
この毛虫の糞ですよ。


食痕のついた食べかけのサクラの葉も散らばっています。


わっ、ここにもいました。毛の色がさっきのは黄色っぽかったけど、これは白っぽいです。


家に帰って調べましたら、モンクロシャチホコというガの幼虫でした。
先ほどの赤っぽいのは卵からかえって日の浅いもの、だんだん黒っぽくなるそうです。
初夏から秋にかけてサクラに発生し、サクラの葉を食べて成長し、このあと地面にもぐって蛹になって越冬し、来春、成虫のガになる。というわけでした。
毛があっていかにも毒虫のように見えますが、なんと毒はなくて人間に害はないそうです。

しかもです。食べられるんだそうです!
愛好家の間では有名で、茹でてからさっと炒めるとサクラの香り(クマリン)がして旨みも強くて美味しいんだそうです。

さすがに私は遠慮しておきます。
でも害がないと知って一安心。いたずらに怖がることはないようです。

しかし、今はチャドクガ、イラガ、ドクガなどの幼虫も発生しているようで、りんちゃんパパは一昨日、たぶんそのどれかにやられて腕が赤く腫れてしまいました。
この時期、木の下はなるべく避けるにこしたことはありません。