ニワウルシ こんなところじゃ失敗よ。母樹も発見! | 驚きの日々!祖師谷公園をめぐる四季

驚きの日々!祖師谷公園をめぐる四季

森林インストラクター。ラジオ体操と太極拳で毎朝訪れる祖師谷公園には樹木や花、昆虫や鳥たちもたくさん。そんな公園の四季の変化をお届けしています。祖師谷公園散歩のお役に立てばうれしいです。なお写真のご利用はお控えください。

今朝は昨日に続いて肌寒いです。曇りがちでどうやら天気も下り坂。植物たちにとっては、そろそろ雨が待たれているころでしょう。

これは昨日のことです。
テニスコートの前に続くハナミズキの街路樹。
ハナミズキの間にヒイラギの植え込みがあるのですが、
その植え込みから勢いよく飛び出している幼樹が目に飛び込んできました。
その幼樹にはエビヅルのような蔓も絡みついています。


まあよりにもよってトゲトゲのヒイラギをかいくぐって出てきたものです!
ヒイラギは常緑樹ですから、芽を出すときは辺りは暗かったはずなのですが、枝からもれてくるわずかな光をキャッチしたのでしょうか。よほどたくましい木なのでしょう。


葉は一枚が50㎝ほどもある羽状複葉。軸は赤いです。


先端はこれから伸びようとするかわいい新芽です。
勢いよく成長するエネルギーが伝わってくるようです。


蔓もしっかり絡みついていますが、負けないでしょう。


さてこの木は何なのでしょう。
羽状複葉の木はそんなに多くありませんので、家に帰って調べました。
ニワウルシでした。
すぐにわからなかった理由の一つは、祖師谷公園に羽状複葉のそれらしい木がなかったからです。
あればあの木の子供ね!とすぐにわかるのですが。

ところでニワウルシはウルシとついていますが、ウルシとは無関係の植物。ニガキ科の落葉樹で高さは15m以上になる高木です。またの名はシンジュ。中国原産で街路樹や養蚕用に植えられたのが山野や河原に広く野生化しています。
そして羽状複葉の葉は、長さ1mにもなる日本ナンバー1です。

そして今朝、公園散歩の帰り道、デニーズのそばの道を通っていると、この木が目に飛び込んできました。今まで気にも止めたことがなかったのですが、不思議です。
なんか似ています。葉の感じがよく似ています。


うれしいことに花が咲いています。


この5弁の花びらの小さな花は、やはりピンポーン!でした。
ここからあのテニスコートまでは何百メートルもあります。
他にもあるのかも知れませんが、仮にこの木だとすると、よくあそこまで飛んでいったものです。
それもそのはず、ニワウルシの種は翼があって風に乗るとどこまでも飛んでいけそうな形をしているのでした!


でもね~落ちた場所がよりにもよって公園の植え込みの中とは!
たぶんほどなく公園の管理者によって切られてしまうことでしょう。
残念でした、ね。