「ペンギンの散歩みようよ」
と佳代さんがまた、産まれてから初めて聞く言葉の組み合わせのフレーズを発したもんで、なんだいそれはと返すと、なんでも北海道の旭山動物園の冬の見所だそうで。
へえ。
人のお散歩見ても何にも面白くないのに、ペンギンのお散歩見て楽しいのかしら、とか言うと、
夢がないのね、あなたひねくれネズミね。
と帰ってくるのがオチなので、ぺろっと飲み込みまして、
あら、可愛いじゃない。素敵だわあ。
と返してみました。
聞くと、冬の旭山動物園は人気らしく、とても寒いのに大変賑わってるとか。
ホントに?人いるの?
マイナス20度だよ、あなた。マイナス20度って何度?もういっその事あったかいの?
行ってみました。
きゃー!サミィよお。白くまアイスだよ。
ヒートテック上下と、手袋も買って行って完全に良かった。
これまた僕ってやつは、
まあ寒くても大した事ねえだろ、何枚かTシャツ重ね着すれば。
みたいなナメた考えだった訳ですが、佳代さんは、絶対に手袋とか必要だよ、と言ってまして、ええ、ホントにー?要らないでしょとかね。
まあ一応、みたいなつもりでヒートテック買いましたが。手袋は佳代さんが買ってきてくれた。
いやあ、北海道にぶん殴られましたよ。
鼻っ柱を砕かれるくらい寒いよ。
命、と言う言葉が浮かぶね。
手袋、必要。いる。ヒートテック?いるよ、もちろん。当たり前だろ。バカだなあ。死ぬよ?
さて動物園に入ってみると人がたくさん。わあ。本当だ。こんなに寒いのにたくさんの人たち。
ビックリなのが、8割くらいは海外の人。
日本語があんまり聞こえないの。
なんでしょう。最近日本はもっぱら押され気味ですよ。実際。
早速白くま観に行こう。
きゃーー!近いーー!きゃー!白くまだあー!
ヒナちゃん!白くまだよー!
親はしゃぐ。ひなたさん平常運転。
きゃーー!凄いなあ。白くまこんなに近くで見られるんだ。
写真撮ろう、写真撮ろう、ひなちゃん、ほら白くまだよ。
親は超はしゃぐ。ひなたさんはなんか横の壁の汚れを見てる。
いやあ、良かったねえ、ヒナちゃん、白くま観れたねえ。良かったねえ。
そういう構図です。
きゃー!カバさんだ!カバさん!凄い凄いよお!
僕らははしゃいでます。
さていよいよペンギンのお散歩。
冬のメインのイベントとあって、黒山の人だかり。通り道は凱旋パレードのように、両方に人。
わあーーー!キタキタキターー!
かわいいーー!
きゃーーー!!わー!!
うそー!歩いてるよお!
なんでー!全然警戒しないんだねえ。凄いすごいーー!きゃーーー!
かわいいよお。かわーー!いいーー!!キャワキャワーー!
すいません。暖さん。はやく暖かいところに参りましょう。