ちょっと前から

書きたいと思っていたのだが、

なかなか筆を持つことができなかった・・・。





「 上善 水の如し 」


(じょうぜんみずのごとし)




<老子>


「上善如水。水善利万物而不争。居衆人之所悪」


(第八章) 




老子の本によると、



「水のあり方に学べ 」とある・・・。



「上善とは、理想的な生き方。

そういう生き方をしようと思うなら、

水のあり方に学べというのだ。

なぜなら、水は万物に恩恵を与えながら、

自分はというと、相手に逆らわないで、

人の嫌がる低い所に流れていくからだという。」



「 柔軟であれ。謙虚であれ。 」と・・・。








頭に浮かんでは消え、

なかなかイメージがくっきりしてこなかったのだった・・・。




「いつか書けるだろう・・・」




そう思っていた昨夜、

人恋しさも手伝って、

衝動的に筆を持ち、一気に書いた・・・。





額入り02





今日になって、

乾いたものを額に入れてみた・・・。



「これが、今度の『書き初め』だな・・・」




来年のことを言うと鬼が笑う・・・。



そんなこともおかまいなしの、

「できあがり」である・・・。






上善如水・全体01





決して良い出来とは言えないが、


しかし、その書いた瞬間の「我」は、もうない・・・。


そう思うと、


もう一枚書き直そうか、という気にならない・・・。




私の場合、

何枚か納得するまで書く、

ということをあまりしない・・・。




だいたい一発勝負・・・。



面倒くさがりなだけ・・・。





上




今回は、

「上」の短い横棒を

墨の「したたりの点」で書きたいと思っていた・・・。




たっぷり墨をふくませた筆を

その位置までもっていく間に、ひとつ、ふたつ・・・。



それがまたいい感じに・・・。




こういうの、大好き・・・♪







善





「善」は、無意識に書いていた・・・。



最後の「口」の所をもう少し太くしてもよかったかなぁ・・・。






如





先日、中学校の講演会で

相田みつおさんの息子さんがみえるというので、

楽しみにして参加・・・。




相田みつおさんは、

ひとつの作品のために

何百枚、何千枚と書いて、書いて、

納得いくまで書くそうで・・・。




私には、無理・・・。

(あたりまえ!)



私の『書』には、、ひとつも「完成」はない・・・!



それは、それで・・・いい・・・。






水





20年前、娘が生まれた・・・。





妻の実家の近くの病院で・・・。



上の子が29時間かかったので、

「その日」も徹夜を覚悟していた・・・。



「そのために」と、

ちょっと昼寝している間に

2時間足らずで生まれた・・・♪


ちゃんと私の仕事のない日に生まれ、

翌日の仕事も休まずに行けた・・・。



「生まれるときから親孝行だね」とみんな言われ祝福された・・・。




私自身が男兄弟3人なので、

一番喜んだのは、私の母だった・・・。


うれしそうに病院の門で抱いている母の写真は忘れられない・・・。



「誰?この子?」と、不思議そうに

またかわいい顔してのぞきこんでいる上のお兄ちゃんの顔も・・・。






そして、


妻と子どもたちを置いて、


ひとり、


翌日の仕事のために帰ってきた・・・。






その日の夜・・・。


うれしい半分、せつない半分・・・。


「しばらくは会えないのか・・・」


と、ひとり部屋で飲んだお酒が、


「上善如水」というこの名前の日本酒・・・。


スッキリとした、ワインのように


それでいて辛口のさっぱりした味が次の杯を誘う・・・。





ビン




「20歳になったら、いっしょに飲もうね」とか言いながら・・・。


一升瓶にマジックで

名前や祝福の言葉を書きまくり、

ひとりでお祝いをした・・・。




あれから20年・・・。




心根の優しい、


思ったより芯のしっかりした娘に育ってくれた・・・。(親ばか)


しかし、


まだまだ甘えん坊のところもあり、


親としては、いつまでも心配のタネ・・・。


毎日、のどまで出そうになる言葉を


ぐっと飲み込んでは、忘れていっている・・・。




そういうこの頃であるが、


私も


そういう娘に育ててもらっているのを感じる・・・。







娘と最初に飲む時は、


このお酒にしようと決めていた・・・。




箱




先週


大河ドラマの「軍師官兵衛」を見ていて、


ふと気づいた・・・。



「如水(じょすい)」・・・???



どっかで聞いたような・・・???



思い出せない・・・。






老子・荘子




この夏の本の整理で


ほとんど処分したのだが、


なぜか残っていた一冊・・・。



ひょっとして、と思ってページをめくると・・・!





上善如水(本)




載っていた・・・!!!




<老子>


「上善如水。水善利万物而不争。居衆人之所悪」


(第八章) 






その意味は、



「 水のあり方に学べ 」とある・・・。



「 上善とは、理想的な生き方。

そういう生き方をしようと思うなら、

水のあり方に学べというのだ。

なぜなら、水は万物に恩恵を与えながら、

自分はというと、相手に逆らわないで、

人の嫌がる低い所に流れていくからだという。 」



「 柔軟であれ。謙虚であれ。 」と・・・。






上善如水・下から





そんな境地にあこがれながら・・・。


まだまだ水の流れに逆らって生きているようで・・・。







上善如水・斜め下から




20年の



年月の流れの速さと、短さとを感じながら・・・、



お酒と老子との『再会』を




不思議に思いながら・・・、




忙しかったけど、




うれしいことや新しい出会いも多かった今年の年末・・・。






そんな気持ちを込めて、



勢いと



喜びをかくすことなく、



筆を走らせたのでした・・・。






額入り02







娘のひと口飲んだ感想・・・、



「う~ん、お酒って感じやね・・・」





・・・ま、「よし」としますか。









額入り01






すべての『再会』に感謝の気持ちを込めて・・・♪






皆様にとっても



よい年末、年始になりますように・・・ラブラブ










(o^-')b






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