読解力・・・


なかなか深いです・・・。




以前の私は、こんなふうに考えていました。




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(2007年12月10日の記事です)

応援団 NO.40 読み取るということ(その2)



<読み取るということ(その2)>
 
ブログ通信「大応援団」でも、コーナーを設けて、いろいろな方からの意見や考えなど教えてもらえればいいなと思い取り上げてみました。
 同じような「悩み」を持った方はたくさんいると思うのです。
「計算はできるけど、文章問題になるとわからないことが多い。」ということについて。

いわゆる「読解力」・・・。
私も家にある古い本を引っ張り出してきて、読んでみました。
平成4年の本で「音読を読み取りにどう生かすか」(責任編集・石田佐久馬)に、興味ある文を見つけましたので、ご紹介します。
その本の冒頭、「低学年における音読・黙読の指導」という章のなかで「(1)音読の占める位置」として、次のように話を始めています。
少し長くなりますが抜粋してみます。

「低学年は、理解と表現の区別がはっきりしない、未分化時代である。
子どもの黙読による理解活動が十分でなく、むしろ声に出して読む音読による理解活動が生活的である。
文章の意味内容をとらえようとする読みは、音読のほうが能率が上がるというのは、いかにも低学年的である。
低学年は、言葉に熟達していないから、音読法によって文字と言葉を結びつけることが必要不可欠であり、また、読みの力の診断、治療にも音読の方が具体性がある。
その他、学習意欲を刺激したり高めたりするためにも、彼らの要望にかなうよみかたであるといえる。
低学年の文章は、漢字よりも かな(ひらがな)の方が多い。
その読み、書きには特殊な条件がつきまとうことも、音読の占める位置の大きさに関係している。
それは、音符的性格をもつ平仮名(片仮名も)は、漢字と異なり、一度音声に移してみてはじめて意味が分かる。
「さくら」は、「さ」「く」「ら」の音と文字が集まってはじめて「さくら(桜)」という意味を表す言葉となる。
漢字であれば「桜」という字を見たとたん、「桜」の花をイメージすることができる。
表意文字の長所である。
低学年の文章を「分かち書き」にするのは、表音文字のまとまりをひとつの束にして、語としての認識を少しでも容易にするためである。
低学年、文字表現の面からも必然的に音読が適切であるが、彼らの発達段階からしても、音読のほうが読速度が高いといわれる。
国立国語研究所の調査によれば、下の表にあるように黙読が音読よりも速くなるのは、四年二学期である。
四年一学期あたりから徐々に黙読の方へ移り、その後、次第に黙読の速さがまさっていくのがふつうである。
それに伴い、内容理解の面でも、黙読のほうがすぐれてくる。
このように、四年生が音読から黙読への交替期であるから、一、二年生の低学年時代は音読理解の基礎固めに全力を注ぐべきである。」(以上)

さて、ここでは、いくつかのヒントが書かれています。
① 低学年では、音読のほうが理解が速くなる、ということ。
② 音読を大切にしていけば、四年生くらいから黙読によって読み取ることができるようになってくる、ということ。

 「読み取る」ということの前に、「音読のつみあげ、訓練」がまず必要であるということですね。
私も、これまでここまで音読から黙読までの系統性を意識しながら教えたことはありませんでした(読書不足・勉強不足でした)。
音読の大切さは自分でも充分わかっているつもりでいました。
口の開け方、正しい言葉のまとまり、声を出すことの重要性、お腹から声をだす腹式呼吸の大切さ・・・などなど、いろいろな面でその効果はあると思っていました。
 でも、それが「理解」という面にむかっている、土台となっているということまでは思いもよりませんでした。

 「読み取るということ」から、少し離れてしまったかもしれません。
でも、「低学年での音読」が、「四年生くらいに」育ってくる「黙読による理解」につながっているということは、今あらためて心しておきたいと思いました。
 声に出して「読む」ことで「理解」が深まり、その「理解」のくりかえしが、のちのちの、「黙読」での「理解(読み取り)」のための大変重要なものであることを、低学年の「本読み」のときから意識して続けることで、「高学年での内容理解」につながっているんだということを改めて思い知りました。
 それだから、低学年の時には声に出して読む「本読み」の宿題がくりかえされているんでしょうね。
そして、その「本読み」から、「上手に読めれば楽しい」「もっと読んでみたい」という気持ちを育てることになり、のちのちの「黙読の速さ」につながり、「理解(読み取り)の深さと速さ」に育ち、その結果として「本が好きになる」ということにつながるということだと思います。

 ひとつ、ヒントをもらったような気がします。
「本読みをあなどってはいけない!」

 でも、じゃあ高学年になっちゃってからは、どうすればいいのか・・・?
 まだまだ、いろいろな考え方や方法がありそうです。  (勉強になるなぁ~・・・。)




★ 資料が古くて少々的外れになってしまったかもしれませんが、「低学年での音読の大切さ」を改めて知ることができました。
大事であることはわかっていたけど、どうつながっているのかが具体的に理論的に教えられたような気がしました。やっぱり、いろいろ「読書」して勉強していくことはだいじだなぁと改めて感じました。
特に「低学年の子が、本を読むとき、声に出すことで耳で聞き、言葉や文として頭の中で組み立てられていく」という意味の部分には、「目からウロコ」でした。
ただただ「大事にしていこう」ということだけで、これまで宿題に「本読み」を出していましたが、「そういう理論で裏付けられているのか」と、「そうだったのかぁ~」と今更ながら、「音読の大切さ」を教えられました。
まだまだ勉強中……ですね。
塾やおうちで「本読みの宿題をするとき」、気をつけて見守っていきたいなと思います。



応援団長より



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最近、

ペタでお知り合いになった方。


「読解力について」の「公式」を生み出し、

ご自分の塾で実践しながら、それを体系化し、

多くの受講生の「読解力」を伸ばし

その成果をあげているそうです・・・。

教材化もされていて、

いろいろな教材を

そのブログやネットで購入もできるようです。



ご本人の了解を得て、

ここで紹介したいと思います。


二宮@読解力向上委員会 → http://ameblo.jp/dokkai/



ブログの名前が「読解力向上」とあったので、

私はどびついてしまいました。

「無料レポート」というのがあったので

プリントアウトして読みました・・・。

これまでに出会ったことのない考え方だなぁと

ちょっと感動し、

納得できるものでした。




この頃の「応援団」に連載した

「読み取るということ」

を書いている頃から

やっぱり、ずーっと考えていたことでもありましたしね。


もちろん、それがそのまま

「がんばり塾」でできるかという部分もありますけど。



教材もたくさんあるので、

くわしく勉強したい方には、いいかもしれません。




お間違いのないように!

決して私は、

この方の商材販売にかかわっているわけではありません。


ただ、ただ、

「子どもの読解力を伸ばす!」という点で

「こういう考え方もあるのか・・・」

と、見つけたので、ご紹介するわけでして。




私は、この方のブログを

さらにもう少し、くわしく読んでいくことで

「その考え方」を学び、

目の前の子どもたちのために

塾でも生かせる部分があるのではないかなと思っているところです。


(塾で使うこと、営利目的でその教材を利用することはできないことになっています)

(自分のお子さんのために使うのであれば購入できるようです)




私のブログでの紹介はここまでにします。


もし、興味のある方は、


上のURLのブログを見て、


ご自分の「目」で見て、判断してください。





私は、

まだまだ、子どもの力を伸ばすためには

いろんな考え方や方法があるんだということ、


教職時代では得られなかったものも

まだまだいっぱいあるのではないかということ、


そして、これからも

「子どもたちのために」

いろんな技術を

さらに広い視点や側面から

勉強していくことが大事だということ、


・・・そんな気持ちは、

いつまでも持ち続けていたいな、

と思ったのでした。





いろんな「ひと」との出会いが

「ひと」の心を動かす・・・


そういう出会いを

大切にしたいな、

とあらためて思ったのでした。






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