5月2日の『正義のミカタ』を観ていたら、個人的に面白いと感じた場面があったので紹介します。

 どの場面が面白かったのかというと、安倍首相がアメリカ議会で安保法制に関して、「この夏までに」と演説で約束したことに対して、野党「国会軽視」と反発しているというニュースに関して、宮崎哲也氏が安倍首相ではなく、批判している野党民主党の議員を批判したシーンです。

 宮崎氏の主張は、要は、「確かに、安倍首相のアメリカ議会での演説の内容は国会軽視かもしれないが、しかし以前民主党は野田政権で海外に対し消費税増税を国際約束にしただろう!!そんな民主党議員(岡田、枝野)に安倍首相を批判する資格はない!!」というものでしたが、これに対し、解説者が「いまさら死んだ民主党の悪口を言っても仕方ないでしょう」と一蹴した瞬間に一同爆笑し、最後には「そんなもん、共通の悪口言ってるだけやん」と突っ込まれて終了です。

 なんというか、この発言はツッコミどころ満載ですし、またおそらく高いIQを持っているであろう宮崎哲也氏が、なぜこんな速攻でツッコミを入れられてしまうようなバカバカしい発言をしてしまったのか?という事に関しても面白い現象だなと思いました。

 まず、この発言に関して、全く間違っていると思うのは、一つは消費税を国際公約化したのは、野田だけでなく麻生も同様ですし、何より当の批判をしている岡田や枝野ではなかったということです。つまり、当時の状況を考えても、岡田や枝野の立場は、本来であればしっかりと国会で議論しなければならなかったハズの消費税増税問題に関して、当時の首相であった野田に勝手に国際公約化されてしまったという立場にあったのであって、スジ論から言っても批判する資格がないどころか資格大有りなんですね。

 さらに、では仮に「スジ論では批判するような資格はないのではないか?」という疑惑があったとしても、それでも公正な議論を行わなければならない国会では、そんなしょうもないスジ論ににこだわって本来行うべき批判を封じることは許されないハズです。ここで、あえて極論を出しますが、例えば小学校時代に万引きを行ったことのある少年が、その後成長し裁判官になったとします、その時に仮に窃盗や強盗といった犯罪を犯した犯罪者を裁かなければならない状況になったとして、「しかし、小学校時代に万引きをしてしまった俺に彼らを裁く資格はない・・・」と言って勝手に無罪にするんですか?というそういう話なワケです。

 もちろん、国会の重大な政策である消費税増税の問題と、遠い日の小学校時代の万引きではレベルは違うかもしれませんが、それでも構造としては同じで、全くバカバカしいといわざるを得ないワケです。もちろん、日常生活の細々したレベルではこのような経緯からあまり他者を批判するのは控えようなんてこともあるかもしれませんが、国会というのは裁判所と同様に、しっかりと公正な議論や審議を行わなければない場であって、そこで必要なのは(少なくとも建前上は)第一に真実の追求です。つまり、「お前も以前万引きしてたことあるんだから、泥棒の批判してんじゃねーよー」なんて子供の喧嘩レベルの水準で語ってもらってはこまるということです。

 さらに、このような論をかざすのであれば、宮崎哲也氏は、政権交代前には政権交代を煽った代表的な言論人の一人であったワケであり、さきほどのような理屈が仮に成立するのであれば、宮崎氏には「お前だって散々政権交代を煽ったんだから今更民主党批判する資格なんてないんだよー!!」と言われても仕方ないですし、最低限、批判する前に「いや、私も政権交代時には民主党政権の誕生を煽った一人ではあるのですが・・・」と一言付け加えておくべきでしょう。

 もちろん、民主党政権がクソだったのは事実であり、そもそも安倍の使った手法は民主党がお得意としていた手法ではないか!!という主張には一定の正当性があるのは事実ですが、それでもって、今の民主党の議員に安倍首相を批判する資格はない!!などというのは、論理の飛躍であると同時に、悪質な言論封殺でもあり得るのです。

 後編では、本来IQが高く賢いはずの宮崎氏が、何故こんなアホな発言を得意になってしてしまったのかという問題について解説したいと思います(「こんな下らん問題に2記事も割くなー」という方にはすいませんとwなんというか以前から、「宮崎哲也っておかしな事言ってるよなー」と思っていた私個人的には凄く面白いシーンだったんです(笑))。




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