先日、本コミュの1ヶ月停止処分が解除され、一月ぶりに本コミュでニコニコ生放送をやりました。

政治討論放送!!

 討論形式で色々な議論をしたのですが、その中で久しぶりに『進撃の巨人』の話が出てきて、「『進撃の巨人』はまさに戦後レジームと日米同盟の物語だ!!」という話になりました。

『進撃の巨人』の最も重要な要素は巨人(外的)と壁(城壁)です。人々は、壁の中で、壁の外にいる巨人たちと隔てられた環境の中で、ぬくぬくと日々の生活を過ごしていくことで、100年の平和と引き換えに危機意識を喪失していきます。そんな状況で、100年ぶりに巨人が壁をぶち破って侵入し、人々の平安が失われる。これが、まあ一番の主要なテーマになっています。

 これまでの、そして現在の日本の状況にそっくりじゃないですか?つまり、人々は日米同盟という壁に守られて自分たちは平和なのだと考えて危機意識を喪失していく。その中で、実はすでに壁は老朽化し、「もはや自分たちの安全を守ってはくれないのだ」と皆が薄々感じながらも、「いや、きっとこの壁は自分たちを守ってくれるはずだ!!」とか「今まで60年間一度だって壁の中に敵が入ってきたことはないじゃないか!!これからもきっと大丈夫だ!!」とただただ現実逃避をする。

 ちなみに、作中では、壁には3つの側面があります。一つは壁の外にいる巨人から人類を守ってくれるという役割、2つ目は、「壁さえあれば自分たちは平和だ!!」という意識が生じることで危機意識をどんどん喪失させられるという役割、そして3つ目には壁は人類を壁の中に閉じ込め、封じ込めていくという役割です。

 実は、これって、まさに日米同盟そのものなんです。伊藤貫さんなどが詳しく解説していますが、日米同盟は、アメリカにとって日本を守ることで冷戦下においては共産主義の脅威を日本で食い止めるという目的と同時に、日本を自分たちの監視下に置くことで、日本を封じ込め、日本に自主防衛や独自外交をさせないようにするという二つの目的がありました。このような点を『進撃の巨人』は実に見事に描いています。

 ところで、ここで名前を出した伊藤貫さんはこれから日本が取りうる道は3つしかないと断言します。1つは、中国の属国になること、2つ目はアメリカの属国になること、そして最後の3つ目は日本が独立して自主防衛を進めること。もっと、細かく説明すると、米国の覇権が衰退していく中で世界は5極化もしくは6極化していくことになります。5極とはつまり米 中 露 欧 インドの5つの地域が台頭し、それぞれが地域覇権を担う構造ですが、この状況では日本はアメリカか中国の属国になるほかありません。

 では日本はどうしなければならないのか、答えは一つで、自主防衛を進めて日本も一つの極になることで世界を6極化させるということです。つまり、戦うか属国化するかの二者択一です。

 はっきり言って、戦後の右派と左派の対立は、ほとんど茶番のようなものでした。つまり、「憲法9条さえあれば日本は平和です!!」と唱えた左翼と「日米同盟さえあれば日本は大丈夫!!」と叫んだ右派との対立でしかなかったワケです。しかし、状況は変わり、9条も日米同盟も日本を守ってはくれない時代に突入しました。これからの時代はこういった古い右派と左派どちらとも袂を分かち、新しい道を模索する思想家、言論人、政治家等が求められることになるでしょう。





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