尿石症のほとんどはストラバイトもしくはシュウ酸カルシウム
ですが最近、発生率1%前後のシスチン結石の子に出会いました。


尿結石が尿道に詰まりおっしこが出なくなったため
尿道の結石を膀胱に押し戻して膀胱切開を行い
結石を摘出しました。(膀胱を切開し結石を確認したところです)


摘出した結石です。


結石分析結果です。

シスチンとは・・・・
シスチンはたんぱく質の一種であるアミノ酸で通常腎臓で再吸収され
尿中にででくることはありませんが腎臓の尿細管の異常により
尿中にでできてしまうことにより発生します。
3~6歳前後の男の子での発生が多いことが知られています。

腎臓の異常は、遺伝によるものと考えられており治すことは
できませんが、低たんぱく食のによる発生予防やお薬による
溶解治療・予防を行うことができます。

希な疾患と思われますが、予防食やお薬で十分疾患と付き合って
いくことができます。
ありふれた疾患の中にも稀な疾患が潜んでいることがあります。
しっかりとした検査や治療が重要です。