北海道・利尻島  避暑&ウニ丼 風まかせの旅 | 世界の食卓  グルメ探求の旅

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エアラインスタッフの食べ歩き日記

3連休は急に思い立って1泊2日の予定で北海道の稚内沖に浮かぶ利尻島へ行ってきました。

関東は35℃を超す日々ですが、利尻は最高気温19℃と肌寒いくらいの気候で冷房とは

無縁の世界です。今日の更新は旅のサマリーから。

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オタトマリ沼から見た利尻山(1721m)

この沼から見た利尻山の風景が銘菓「白い恋人」のパッケージの図柄になっています。

宿泊した島の北部(鴛泊)は霧がかかって利尻山は拝めませんでしたが、島の南部に回ったら

利尻山がばっちり見えました。神々しく美しい山です。



1日目 NH571 羽田(09:15)→稚内(11:00)
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まずは連休初日、朝の羽田発稚内行きに若干の空席が表示されていたので飛び乗りました。

ANAのB737-800で羽田から1時間45分。北の果ての稚内空港に到着しました。

夕方のフェリーまで時間があるので稚内市内で昼食をとることに。

観光市場の上のレストランで「かにしゃぶ」。味はノーコメント。

「観光客向けの市場食堂はイマイチなことが多い」とわかっていても、学習できずに

再び過ちを犯す我々でした。



ハートランドフェリー  稚内(16:05)→利尻(17:45)
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その日の最終便フェリーでいよいよ利尻島へ上陸です。

連休で2等は大混雑。カーペットの上に人がぎっしり体操座りしています。

デッキは涼しいを通り越してはっきり言って寒いです。数分と立っていられません。


滞在はギリギリにインターネットで予約した北国グランドホテル
これが大当たりで想像を大きく上回る良いホテルでした。

食事も温泉(露天風呂)もいいし、従業員のサービスも細かいところまで気がつき、

教育が行きとどいていました。


今、利尻島はウニが旬!旬のバフンウニを惜しげなく使ったウニ丼をいただきました。

バフンウニはウニの中でも王様と言われる高級食材。中でも利尻や礼文で獲れるものは

利尻昆布を食べて育ってるから極上なのだそうです。


ウニ丼を食べた後は温泉に浸かって移動の疲れをとります。



2日目 宗谷バスの定期観光コースに参加
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(左)リシリヒナゲシ (鴛泊)  利尻島の固有種で7月が見頃

(右)姫沼  霧に包まれた神秘的な沼。水辺に映る逆さ富士(利尻山)が有名ですが、

        こんな天気ですから利尻山は見えませんでした。



2日目は雨の予報だったので、サイクリングを諦めて宗谷バスの半日ツアーに参加してみました。

一周60kmの島を効率的に回ることができます。宿泊した島の北側ではガスが出て利尻山を

見ることができませんでしたが、島の南側からはくっきり見ることができました。

このように島の北部と南部では天気が正反対のことも少なくないようです。

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(左)仏法志御崎公園から見た利尻山

   この辺りは昔、ニシン漁が盛んだったところ。


(右)漁師によるウニ直売所にて。生きたバフンウニをその場で割っていただきます。

   割っても動いているぐらい鮮度抜群。とろけるような食感は忘れられません。

   海水の塩味が効いているので醤油は不要。

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(左)エゾカンゾウ (オタトマリ沼にて)

(右)視界不良の利尻空港



ツアーを終えて、鴛泊にて昼食です。

味処「かのう亭」にて脂の乗った利尻島のホッケ(今が旬)と利尻ラーメン



2日目 NH4930 利尻(15:15)→新千歳(16:05) B737-500


帰りはANA4930便で利尻→新千歳の予定なのですが、利尻空港は管制塔無し、

ILS(計器着陸装置)無しの超ローカル空港なので有視界飛行の厳しい条件です。

羽田や新千歳のような大空港では問題無い程度の霧でも、アウトになります。

降りれるかどうかは、ポン山が見えるかどうかが一つの判断基準とか。


13時30分の段階で利尻空港の視界不良のため、新千歳から利尻に飛んでくる便は

「天候調査中」になっています。


そこで究極の選択。


①安全策を取って14時のフェリーで稚内に渡って稚内→新千歳→羽田

②このまま島に残って15時の利尻→新千歳→羽田


薄日もさしてきたので、降りられるだろうと判断して②を選び、フェリーを見送り、空港へ

向かいました。


結局、天候調査中だった新千歳から利尻への便は利尻空港に降りられない場合は稚内空港へ

向かう条件付きで飛び立ちました。さらに、たとえ利尻に降りて我々を乗せたとしても、今度は

新千歳空港も視界不良のため、函館か旭川に向う場合もありますとのこと。

先が思いやられますね。


利尻空港でチェックインしてデッキで飛行機が降りてくるのを待っていました。

ポン山も辛うじて目視できるので、大丈夫だろうと思っていました。ただ雲底高度が低いようです。


空港にエンジン音がし、飛行機が近づいてきたようです。

しかし、空港上空100mくらいの雲の中を大きな黒い影となって、轟音とともに滑走路上空を

低空でローパスしてゴーアラウンド(着陸やり直し)していきました。

まるで自衛隊の航空祭のような迫力でした。ギリギリまで降下したものの、滑走路が見えなかった

ので着陸はやり直し。


2回目、今度は逆方向から低空でアプローチしてきましたが、今度は1回目よりガスが濃くなって

きて、やはり飛行機が姿を現すことなく、低い雲の中を轟音とともにローパスして急上昇して

いきました。


ここでアナウンス「新千歳行きは、当空港の視界不良のため稚内に向い、欠航となりました」


1泊した場合、連休最終日は終日、稚内→羽田区間、そして朝9時以降の新千歳→羽田は

満席なためキャンセル待ちで乗ることはまず不可能です。そこで残る選択肢は、


①夕方のフェリーで稚内に戻って夜行バスで札幌に向かい、始発の新千歳→羽田に乗る。

②夕方のフェリーで稚内に戻って稚内で1泊して、唯一空いている稚内→関空に乗って

 新幹線で新大阪→東京。(連休最終日夕方なので新幹線は立席かも)


どっちも過酷です(汗) ①を選び早速、宗谷バスに電話して夜行バスを予約しました。


有り難いことに北国グランドホテルの方が空港からフェリーターミナルまで送ってくれました。

本当に助かります。



2日目 ハートランドフェリー 利尻(17:10)→稚内(18:50)
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再び、フェリーで稚内へ。


霧深いフェリーターミナルで待っていると突然、霧が晴れて利尻山が顔を出しました。

皆シャッターを切っています。ところが5分と経たないうちにまた霧の世界へ。

島の天気は変わりやすいようです。すっかり霧に包まれた利尻を出港しました。


(右)フェリーのデッキから、離れ行く利尻島を振り返ったら何と利尻山の頂上が顔を

   出しました。


濃い霧の稚内に到着。



宗谷バス 夜行便 稚内(23:00)→札幌(05:30)
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カードが使えない場所の多い利尻島でキャッシュも底をついてきました。

稚内全日空ホテルでお茶した後、北の味処「竹ちゃん」(稚内市中央)で寿司とカニ丼。

ここはカードが使えて安心。お店は大賑わいでネタも新鮮。どれも美味しくて大満足。


23時00分発の宗谷バス夜行で札幌へ。今日は多客のため2便出ることになり、おかげで

席を確保することができて助かりました。道北へは高速が無いので一般道を走って南下

していきます。朝5時30分に札幌駅に到着。JRに乗り換えて新千歳空港へ。


3日目 NH50 札幌(新千歳) 07:30→ 羽田 09:05 B767-300
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(左)霧雨の新千歳空港で NH50 羽田行き B767-300
(右)白い恋人のパッケージの写真は利尻山です。



利尻から飛行機で50分で来るはずだった新千歳ですが、搭乗便欠航のためフェリーと

夜行バス、電車を乗り継ぎ、待ち時間も含めて15時間かかって辿り着きました。

昨日は霧で運航が乱れた新千歳空港ですが、今日も霧。ただし運航に支障はなさそう。


長い道のりでしたが、始発便に間に合ったので羽田行きにも空席があって無事乗ることが

できました。到着地、羽田は朝9時には30℃。


結局1泊2日が1泊3日になった風まかせの苦行コースでしたが、利尻はこんな苦労しても行く

価値のある素晴らしい島でした。また再訪したいです。