太極拳はれっきとした武道。
じーちゃんばーちゃん達が朝公園でやっているようなやつは1960年代の中国で「健康体操」として太極拳の表面的なものをおさらいし改造しただけのもの。

でもまぁああいうじーちゃんばーちゃん的太極拳するにも
強い体幹と柔軟性と姿勢の良さがないと上手くはできない。
だから太極拳の最初の数年は基礎的に身体を作るという意味では武道であろうと健康体操であろうと同じね。
(ちなみに体幹の強さ、柔軟性と姿勢の良さ、この三つが中国拳法の準備体操と日本のラジオ体操の共通点という事は面白い。ラジオ体操だってそれなりに体が作られて無いときちんとしたフォームでできない。すごいよね、先人の知恵だよ。科学だよ。)


ここ数年武道的太極拳をやってきた。
幾つかの型を学び動きは綺麗にできるようになったけど格闘技的応用となると一筋縄ではいかない。
だから2016年からは応用に力を入れていきたいと思ってる。

先輩からは「型をするときにそれぞれの動きがどういう役割を持つのかシミュレーションしながらしろ。マインドフルな練習でしか上達の道は無い」と言われた。

そりゃそうだ。
身体に叩き込み
意識に叩き込まないと上達するわけないもんな。

でもマインドフルの状態にメンタル保つってキツイ。
太極拳の場合身体を動かしながら
型の正確さはいうまでもなく、身体中の関節の繋がり、息継ぎ、気の流れを意識しつつ、自分の前に架空の相手が攻撃してきている事を想像しながら一つ一つの動きがどういう攻防の意味を持つのかを考える。
すごい大変。

。。。っていうか、こんなにたくさんの事いっぺんに出来ないから。
このマインドトレーニングって身体のトレーニングよりもキツイと思うんだけど??

でもこうしてマインドフルな状態を意識する事によって
いつか極めるべき行動が無意識に繰り出されるようになって自分の一部となる(はずだ)。



学ぶって芸術だな。



$カバラ タロット作家の折衷的随筆集