TPPも良いけど、TKPを進めたい! | かしのたかひとマインドマップ

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かもめ地域創生研究所
理事
樫野孝人のブログ

神戸市が周辺都市を引っ張るリーダーシップを取り、相互に成長していくため、
少しエリア(市場)を俯瞰して眺めてみると凄い可能性に気づきます。

神戸市の東にある芦屋市、西宮市、尼崎市の人口を足すと約100万人います。
神戸市の西にある明石市、加古川市、姫路市に約110万人、
北にある小野市、三木市、三田市の人口を足すと約24万人、
南の淡路島の3市には約15万人。
神戸市の154万人と合わせると約400万人の人口がいるのです。
ついつい神戸の再生を考える時、154万人の人口で・・・と考えがちですが、
もう少し広域で市場を捉えるわけです。

400万人といえば兵庫県の約7割の人口です。
人口が全国10位の静岡県が370万人、私がお仕事をした広島県が全国12位の280万人、
全国13位の京都府が260万人です。
神戸周辺地域の人口は、なんと県別人口ランキングで10位に位置するのです。
話題のTPPは環太平洋パートナーシップですが、
私はTKP=環神戸パートナーシップ協定を周辺都市と結び、
この400万人経済圏をベースに人・モノ・カネ・情報を行き交わせ、
定常的な流入人口を増やしていけば、従来の神戸の3倍の経済圏が創れる
可能性があると思います。

具体的には、神戸が周辺都市のハブ機能であり、アンテナショップ機能を果たし、
それぞれの特産物や観光名所を神戸に来れば一目瞭然となるようにします。
更に兵庫県外への情報発信については、神戸市が他都市の分も担います。
大阪や京都、中四国へ、そして首都圏に向けて環・神戸経済圏の豊かさ、素晴らしさ、
を神戸がプロデュースするのです。

そもそも東京の人は今でも
「芦屋って、神戸なんでしょ?」と、芦屋は神戸の一部だと思っています(笑)。
淡路島が神戸と別の市だとは認識していません。
そして、それぞれ単体だけの魅力発信では、わざわざ来てもらう優先度が
上がってこないのが現状です。

このハブ機能、つまり港町としての集約機能と目利き力が、
開港以降、神戸が果たしてきた役割であり、
今後付加価値として更に求められる力だと私は思います。

ですから明石のタコも、三木のゴルフ銀座も、世界遺産である姫路城も、
イルカと泳げる淡路島のドルフィンファームも神戸がパッケージ化し、
ブランディングを施し、情報発信していきます。
すべて神戸が持つ資産だと思えばいいわけです。
そうすれば必ず神戸を拠点にして宿泊します。一度で周遊出来なくて、
滞在日数が増えるかもしれませんし、リピート訪問が増えるでしょう。
そのたびに必ず毎回神戸に来てくれます。そして神戸の本来の良さに気付いてくれます。

私が広島県庁で、各市のプロモーションを支援したのと同じことです。
宝が集積されるほど、魅力は増し、人を惹きつけていきます。
市外に打って出る財政規模の無い市や町は必ず喜んでくれると思いますし、
win―winの関係が築けると思います。