防諜は内務情報庁に一本化しろ | 朝倉新哉の研究室

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全ては日本を強くするために…

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日本は、
国家機密の漏洩に対する処罰が極めて緩いことだけでなく、
外国の情報機関が行う諜報活動を規制・監視・処罰する態勢が整っていない。

現在の日本には、防諜機関にあたる公安警察や公安調査庁などの機関は存在する。
しかし、両機関は過激派やテログループなどの
政府の転覆活動を含む公共の安全の全般を包含しているため、
防諜活動がどちらかと言えば、後回しにされがちである感は否めない。
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『軍事研究』2013年4月号から抜粋して引用。

防諜とは、敵のスパイ活動に対抗、又はそれを無力化すること、です。
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(英語ではカウンターインテリジェンス)

”防諜活動が後回し”と言ってますが、

外事警察というのがあるんですよ、一応。

通称、外事警察と呼ばれる警察庁警備局「外事課」の組織は、以下のようになっています。

第1係 庶務 外事警察の協力者工作を統括・指導している。
第2係 通信傍受・分析  
第3係 対ロシア防諜
第4係 対中国防諜
第5係 対朝鮮半島防諜

外事調査官
拉致問題対策官
不正輸出対策官


警視庁公安部にも外事課という部署があり、以下のようなことをしています。

外事第一課
  ロシア、東欧のスパイ、さらに戦略物資の不正輸出に関する捜査・情報収集を行っている。
  また犯罪経歴証明書の発行も担当している。

外事第二課
  東アジア地域、特に中国、北朝鮮のスパイに関する捜査・情報収集を行っている。
  また不法滞在やアジア人犯罪に関する捜査も行っている。

外事第三課
  国際テロ捜査を行っている。
  中東地域、特にイランのスパイに関する捜査・情報収集も行っている。


これを見ると、外事第二課にちょっと文句言いたくなりませんか?

韓国はどうしたんだ、韓国は!

韓国が行ってる対日工作は、プロパガンダ(=宣伝戦)であり、謀略です。

しっかりと監視・処罰を行うべきです。

まあ、今の法律の下では多分無理なんでしょう。

しかし今後は、スパイ防止法を整備して、しっかりと韓国の対日工作も取り締まるべきです。

外事警察にしても、公安警察にしても実は、力はあるのです。

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日本の公安警察や外事警察は、間違いなく世界最高水準に近いレベルの
カウンター・インテリジェンス組織なんですよ。
G8諸国の平均以上の力量があると私は見ています。
さすがにイギリス、ロシア、アメリカにはかないませんが、
ドイツやフランスやイタリアあたりと比べた場合、決して遜色はない。
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『インテリジェンス 武器なき戦争』手嶋龍一 佐藤優 幻冬舎新書 から引用。

同書には、警察の能力の高さを示す実例が載っています。

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佐藤 2006年8月にニコンの技師が一人、書類送検されています。
   ロシア通商代表部の職員がその技師にアプローチして何回か接触しているうちに、
   本来は日本国外に持ち出したらいけない光学素子に関する自分の研究論文を
   渡していたという話なんです。
   これは警察がリークして、会社がその技師を窃盗罪で訴えるように誘導しています

   しかし、これはそう簡単に摘発できる事件ではありません。
   なぜかというと、新聞報道によれば、
   その技師はロシア人と十数回の接触をして飲食接待を受けていたんですが、
   受け取ったお金が合計で数万円しかない。
   十数回で数万円ということは1回数千円だから、これは交通費なんです。
   つまり、カネが欲しくてやったことじゃない。
   では、何のためにやったかといえば、
   彼らには認知欲というものがあるんです。
   高い技術を持っている人たちほど、
   必ずしも自分たちが正当に評価されていないという意識を持っている

   国際的なインテリジェンスの連中から見たら、
   そういった技術は軍事転用できるので、欲しくてたまらない。
   そういう両者の利害が一致して、この事件が起きた。
   しかし警察にすれば、スパイ防止法がない上に、技師たちの意識も低い現状では、
   この種の事件に歯止めがかからなくなるおそれがある


   そこでこの事件を摘発することで、
   「これは国際的なインテリジェンスのテーブルマナー違反ですよ」
   ということを周知徹底しようと考えた。
   こういう会社の情報を外国人に流したりすると、
   職も失って大変になりますよ、と世間に知らしめたわけです。

手嶋 そんなに細かいことまで監視して、場合によっては摘発する。

佐藤 そういう意味では、警察の能力は本当に高いんです。
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『インテリジェンス 武器なき戦争』手嶋龍一 佐藤優 幻冬舎新書 から引用。
(青字強調は筆者による)

『特定秘密保護法案は、スパイ防止法整備の第一歩だった』という記事で、

何らかの形で、企業秘密も”保護すべき機密”に含めるべきだ、

と述べたのは、上記のようなことがあるからです。

公安警察、外事警察は、

能力はあるものの、スパイ防止法がないため、非常にやりにくいと思います。

人員も足りないと思います。

そこで、スパイ防止法整備とあわせて、組織改革を行うべきだと思います。

公安警察、外事警察と公安調査庁を合体させて、

人員も増やし、本格的な防諜機関として再出発させるべきだと思います。

それが、内務情報庁です。

$国家戦略研究
























http://www.moj.go.jp/psia/20130826.htmlより転載


警察庁には、公安警察と外事警察があり、

警察庁から公安警察、外事警察を分離して、

公安調査庁と一体化して内務情報庁とすれば、

防諜に関しては内務情報庁に一本化されるので、すっきりします。

対外諜報機関である国際情報庁を作れば、

上の図の”情報コミュニティコアメンバー”は、

防衛省、外務省、国際情報庁、内務情報庁、内閣情報調査室となります。

当ブログでは、

内閣情報調査室を諜報の総司令部と位置づけ、”国家情報本部”にしろ、

と述べてきたので、それが実現すれば、

防衛省、外務省、国家情報本部(これの管轄下に国際情報庁、内務情報庁がある)

となります。

そうなると、

情報コミュニティコアメンバーって、日本版NSCと同じじゃん、という話になってきます。

まあ、多分、日本版NSCが発足したら、

情報コミュニティというのは、発展的に解消すると思います。



公安警察、外事警察、公安調査庁の良い所を受け継ぐ形で、
防諜の仕事は内務情報庁に一本化しろ!
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