雑誌『WEDGE』 3月号から抜粋しての引用です。
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恐ろしく低い日本の対外諜報能力
WEDGE編集部
外務省幹部はいまの人員体制では海外での情報収集にはおのずと限界があるという。
「官邸は情報収集能力を強化せよと指示するが、
日本の外務省は米国務省の4分の1、フランスの外務省と比べても半分しか職員がいない。
総じてみれば、少ない人数でどう日常業務をやりくりするかで精一杯の在外公館ばかりです。」
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在外公館だけに情報収集を頼っていたら、人手が足りないのは当然です。
だからこそ、国家情報本部の下に外務情報庁(または対外情報庁)を設置すべきなんですよ。
それ以前に、そもそも日本は公務員の数が少ないのです。
以下のグラフは、
人口1000人あたりの公務員数国際比較です。
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/5190.htmlより転載
クリックしてもあまり拡大できないので、
ここをクリックしてご覧ください。
上のグラフの公務員数は、
独立行政法人、公社・公団、政府系企業、公営企業の職員が含まれていない
”純粋公務員”の数です。
下のグラフは、
独立行政法人、公社・公団、政府系企業、公営企業の職員を含んだ場合の数で、
それを日独米英仏で、比較しています。
日本は、”純粋公務員”でも少ないほうですし、
独立行政法人、公社・公団、政府系企業、公営企業の職員を含んだ場合でも、
ドイツ、アメリカ、イギリス、フランスよりは少ないですね。
ところで、『インテリジェンス武器なき戦争』 佐藤優 手嶋龍一 幻冬舎新書
にこんな記述があります。
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手嶋
そこで一つ佐藤さんに伺いたいのですが、
日本の対外情報機関は外務省に委ねたほうがいいのか、
あるいは別の機関が担ったほうがいいのか。
佐藤
別の機関じゃないとダメだと思います。
私も現役のときは、外務省のアンブレラの中でやれると思っていました。
イギリス的なノブレス・オブリージュが日本の外務省にあると思っていたからです。
しかし、残念ながら、それはない。
顔が見えるとヤキモチが膨らみすぎるので、
顔が見えないようにしたほうがいいというのが私の結論です。
つまり、対外インテリジェンスをやる人間は、
外交の実務をやる人間とは切り離していたほうがいいということです。
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日本の対外諜報能力が低いとすれば、その原因の1つは、
職員が足りない、
ということです。
が、外務省の職員を増やせばいいかというと、
『インテリジェンス武器なき戦争』からの引用文にあるように、
”外交実務に携わる人間と対外諜報に携わる人間は切り離したほうがいい”のです。
ですから、
外務情報庁(または対外情報庁)を設置して、
”対外インテリジェンス(海外での情報収集を含む)”を行わせ、
外務省職員は、外交実務に専念できるようにすればいいのです。
ところで、外務情報庁と対外情報庁どちらの名称がいいかを考えました。
外務省は外交庁と改称すべきだと思いますが、
仮に、外務庁という名称になった場合、長官は、外務長官となります。
外務情報庁長官は、略すと、”外情長官”になります。
一方、防諜を司る内務情報庁の長官は、”内情長官”になります。
”内情”というと、よく”○○の内情に詳しい”という言い方をするので、
”内務長官”と略すほうがいいと思います。
そうなると、外務情報庁長官は、外務長官になってしまい、
外務庁の長官と区別がつきません。
そういうわけで、今後は、一応、対外情報庁に統一したいと思います。
対外情報庁長官の略称は、”対外長官”です。
かっこいい名前ではありませんが、区別はつけやすいと思います。
外務省の職員不足と
対外諜報能力の不足の問題を同時に解決しうる
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