『WEDGE』 3月号から抜粋しての引用です。
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今回の事件では
テロリストに対するアルジェリア軍の攻撃の動きを事前に掴むことができなかったことから、
現地の日本大使館に防衛駐在官が派遣されていれば
情報を得ることができたのではないかとの指摘も出た。
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『アルジェリア事件の真相と国家安全保障会議について』
という記事で紹介した動画の中で、青山繁晴さんが言ってましたが、
アルジェリア軍の攻撃については日本も知っていました。
アルジェリア軍の動きを掴めなかった、というのは間違いです。
引き続き、『WEDGE』からの引用です。
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各国の駐在武官にあたる防衛駐在官には現役の自衛官が派遣され、
派遣先国の軍幹部との交流などを通して
有事の際に情報収集できるようチャンネルを構築するのが重要な任務のひとつだからだ。
だが、54ヵ国あるアフリカで防衛駐在官が派遣されているのはエジプトとスーダンの2ヵ国だけ。
これではとてもアフリカ全域をカバーしきれない。
この他にも、大使館や総領事館の警備や領事事務を行うとして
警察官や海上保安官、公安調査官などが在外公館警備対策官という肩書きで派遣されている。
彼らは本来業務ももちろん行うが、情報収集活動もカバーする。
とはいえ、アルジェリアに派遣されていたのは、茨城県警から出向した警察官1人だけ。
かねてからテロ事件が繰り返されていたアルジェリアの治安情勢を把握するには、
これでは心もとないのは言うまでもない。
これでも警察官が派遣されていただけいい方で、
民間の警備会社の社員を警備対策官として派遣する場合もあるのが現状だ。
さらに、こうした人員体制の問題以上に大きな課題となっているのは、
各省庁間の縦割りの問題だという。
「外務省には国際情報統括官組織という組織があり、
世界各国の在外公館から集まった情報を収集・分析しているが、
依然として『外国語を駆使して海外情報を扱うのは自分たちだけ』という意識が強く、
他省庁との情報共有化を渋る傾向が強い」(政府関係者)。
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出ましたね、”各省庁間の縦割りの問題”。
当ブログでは、この”縦割り行政の弊害”の解決をも視野に入れた政府組織の改編案として、
以下のようなものを提唱しました。
・全ての省を庁に変える
・全ての庁を内閣府の外局とする
・内閣府に、外交と防衛の司令塔となる国防総司令部を設置する
経済の司令塔となる経済戦略本部を設置する
諜報の司令塔となる国家情報本部を設置する
内閣防災本部を設置する
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(災害の予防、災害発生時の救助、災害からの復興などの司令塔)
・その他、複数の庁にまたがる問題解決のための司令塔となる”本部”を必要に応じて設置する
(必要性がなくなれば廃止する。ただし、”国防”、”経済”、”情報”、”防災”は常設)
省が庁になり、しかも内閣府の外局となれば、
内閣府からの指示、命令には従わざるを得ません。
(直接的には内閣府の中の”司令部”や”本部”からの指示、命令)
国家情報本部は、国の情報の一元管理を行うためのものでもあるので、
全ての庁の持つ情報にアクセスする権限をもたせます。
ですから、
>他省庁との情報共有化を渋る傾向が強い
などということは、通用しません。
防衛駐在官云々の問題ですが、
防衛駐在官の派遣を増やすにしても、
警察官や海上保安官、公安調査官を派遣するにしても、
外務省の職員を増やすにしても、
対外情報庁を設置して、そこから要員を派遣するにしても、
結局、公務員数を増やすことになります。
(民間の警備会社に任せるべきでないこともあるでしょうから、
やはり何らかの形で、公務員を増やすことになるでしょう)
公務員を増やすことには、別段、問題はありません。
以下のグラフで一目瞭然ですが、日本は公務員が少ないのです。
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/5190.htmlより転載
クリックしてもあまり拡大できないので、
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防衛駐在官の派遣を増やすことには異論はありません。
それとともに、外務省とは別に、対外諜報専門の役所を設置して、そこから要員を派遣するのが、
最善だと思います。
(『インテリジェンス武器なき戦争』にあるように、
”外交実務に携わる人間と対外諜報に携わる人間は切り離したほうがいい”からです)
ただ、”対外諜報専門の役所”を単独で設置するのはだめだと思います。
それをやると、アメリカのCIAとFBIの対立のような、
防諜部門と対外諜報部門の対立が起こりかねません。
それを防ぐためにも、諜報全体を束ねる司令部(=国家情報本部)のもとに、
防諜部門と対外諜報部門が存在している形がよいと思います。
縦割り行政の弊害の問題解決
対外諜報能力の向上
防諜部門と対外諜報部門の協力体制の構築
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