道義大国ニッポン | 朝倉新哉の研究室

朝倉新哉の研究室

全ては日本を強くするために…

『”悪の論理”で世界は動く!』奥山真司 李白社

から抜粋しての引用です。

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世界は自国の利益のために、いかに他国をコントロール下に置くか、
もしくはコントロールしやすい状態を作るために国家戦略を考えている。
しかし、国家戦略についての戦略理論が日本には存在しない。

地政学を用いて日本の国際戦略を組み立てるためには、その前提となる条件がいる。
その条件が次に示す「戦略の七階層」と呼ばれるものである。

国家戦略研究
(クリックすると拡大できます)

実際に地政学で使われるのは上から三番目の「大戦略」のレベルである。
しかし、その前提として、最上位に位置する
「この世界はどういう世界で、その中で自国はどういう立場、役割を持っているのか」
という「世界観」が地政学を考えるうえでも絶対的に必要となる。

「いま世界はどういう状態で、われわれはその中でこういう立場にある」
というところから出発し、
「では、その役割にしたがって何をしていくか」
という政策が導き出され、
その政策を実現する手法として、具体的な戦略が必要となってくる。

つまり、まず世界観があり、
それを実現するために政策(政治)が存在し、
その政策を実現するために大戦略を立て…というように、
国家の戦略体系は階層的に構築されていくものなのである。
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奥山氏は、このあと、

”日本は「世界観」が、決定的に弱い”

と述べています。

しかし、奥山氏自身も、

”これが日本の世界観だ”

”日本の世界観は、こうあるべきだ”

とは言っていません。

私も、この本を読んだときから、日本の世界観はどうあるべきなのかを考えてきました。

結論は、まだ出ていません。

しかし、研究途上の経過報告のような形ですが、一応述べさせていただきたいと思います。

奥山氏が言う世界観、

「この世界はどういう世界で、その中で自国はどういう立場、役割を持っているのか」

の中の、

「この世界はどういう世界なのか」という部分は、ひとまず置いておきます。

後半の「世界の中で日本はどういう立場、役割を持っているのか」

について、

戦略の7階層の図の中では、

「日本とは何者か、どんな役割があるのか」

と書いてあります。

7階層の図にしたがえば、

「日本とは何者か、どんな役割があるのか」が定まれば、

「だから、こうしよう」

そのために「国家の資源をどう使うか」も、

それ以下のことも定まってきます。

 この図は、大戦略以下は、軍事戦略になっていますが、
 経済戦略についても、同じような形で考えることができるでしょう。
 今回は割愛しますが。

この図にある大戦略とは、国家戦略と同じことです。

私は、

国家戦略とは、”国家目的”を達成するために、あらゆる”国力”を効果的に運用する戦略だ

と定義しました。

これはこれで正しいと思うのですが、

奥山氏によれば、

7階層にしたがって国家戦略を考えるのが世界標準だ、

ということらしいので、

それに沿って、国家戦略を考えてみたいと思います。


国家戦略の根幹となる世界観の中の

「日本とは何者なのか、どんな役割があるのか」

についてです。

これに対する現時点での、答えは、

「日本は道義大国、文化大国、技術大国」

というものです。

道義大国として、

世界に対して、道義の何たるか、倫理の何たるか、を示す、

それが日本の役割ではないかと思います。

http://www.news-postseven.com/archives/20120909_141157.html

からの引用です。

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正義と平和を体現する日本はチベット人の見本とチベット外相

チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世を信奉する
中央チベット政府(CTA)のデッキ・チョヤン情報・国際関係相(外相に相当)が、
日本メディアとして初めて本誌インタビューに応じた。

中国内のチベット人は
中国政府によってデモや集会の自由さえ奪われ、抗議の焼身自殺が後を絶たない
痛ましい状況に追い込まれている。
しかし、日本政府をはじめ先進各国は、
中国の経済力、軍事力の膨張に腰が引けて見て見ぬふりを決め込んでいる。
チョヤンさんは、チベットの置かれた苦境を語った。

* * *
私たちはチベット人の厳しい状況を日本の人々に知ってもらいたい。
日本はアジアで最大の民主主義国家であり、
最も経済が発展しており、チベットに関する理解も歴史的に深い。
日本はずっとダライ・ラマ法王に関心を寄せて支援してくれた。
私たちは深く感謝している。
日本はチベットにとって古い友人だ。

私自身、今年6月に
中央チベット政府の情報・国際関係担当相(外相)として初めて訪日し、
多くの国会議員や有識者に会えた。

今年4月に中央チベット政府のセンゲ首相が日本を訪れた際にも、
多くの国会議員や要人と会っている。
ダライ・ラマ法王もほとんど毎年、日本を訪れている。

ただ、日本は中国と隣国同士であり、
日本政府はチベット側に肩入れできない事情があることも十分わかる。

日本は正義と平和を体現し、アジアのなかで素晴らしい理念を実現している。
それはチベットの目指す価値観と通じるものといえる。
日本はチベット人の見本であり、私たちを励ます存在だ。

チベットの未来が中国指導部によって大きく左右されることは事実だ。
秋には中国共産党大会が開催され、新たな最高指導者が誕生する。
その習近平・国家副主席は保守的な言動で注目されており、
チベット政策についても専制主義的な傾向が強いようだ。

しかし、人権抑圧はチベット内の情勢を不安定化させるだけで、中国政府にとってもマイナスだ。
少数民族を弾圧しても中国が得することは何もない。
人権を尊重し、伝統的な言語や文化を守ることは人類すべてにとって重要だ。
そのために、平和的に対話することこそ利益になる。
私たちは中国政府に対チベット政策の変更を訴え続けていく。

(インタビュー・構成 相馬勝)

※SAPIO2012年9月19日号
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ウィキペディアからの引用です。

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2008年(平成20年)のチベット騒乱を受けて、
善光寺は同じ仏教徒としての反対の意味と
それに伴う参拝客への危害が及ぶなどの混乱回避を理由に、
当初予定していた北京オリンピックの聖火リレーの出発式会場に
善光寺境内の不使用を長野市に求めた。

2008年4月18日には、善光寺は出発式会場から辞退を表明した上、
聖火リレーの時間に合わせてチベット騒乱の犠牲者(中国人およびチベット人双方の犠牲者)への
追悼法要を実施した。
>>>

この善光寺の行動は、世界から高く評価されています。

これは、日本の”道義”を世界に示した事例となりました。

これ以外にも、日本が”世界に冠たる道義大国”である実例は、いくつもあります。

日本が道義大国であるならば、世界に対して何をすべきかも自ずと定まってきます。

それ以外にも、文化大国、技術大国であるという点を加味して、

国家戦略を考えていくと、どのようになるのか、

それは今後の研究課題です。

国家戦略研究
”日本は道義大国”
これを国家戦略の根底にすえれば、日本人が誇りを取り戻すことにもつながります。

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