カウンター・インテリジェンス
日本語では”防諜”と訳されます。
ウィキペディアには、
>敵のスパイ活動に対抗、又はそれを無力化すること
とあります。
『インテリジェンス 武器なき戦争』手嶋龍一 佐藤優 幻冬舎新書
によると
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日本の公安警察や外事警察は、間違いなく世界最高水準に近いレベルの
カウンター・インテリジェンス組織なんですよ。
G8諸国の平均以上の力量があると私は見ています。
さすがにイギリス、ロシア、アメリカにはかないませんが、
ドイツやフランスやイタリアあたりと比べた場合、決して遜色はない。
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というわけで、
日本のカウンター・インテリジェンスは、相撲に例えると関脇か小結ぐらいの力はあるようです。
ただ、”穴”があるのではないかと思うのです。
『マンガでわかる中国100の悪行』 東亜細亜問題研究会 晋遊舎
からの引用です。
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中国批判をしない日本の市民団体の活動と実態
日本の市民団体は国内の問題には積極的に行動を起こすのに、
米国を除く諸外国、特に中国、韓国、北朝鮮が絡むと途端に口をつぐむ。
例えば、神奈川県の市民団体「ヨコスカ平和船団」は、
米国海軍の軍艦が入港する場合は激しく抗議活動を行うが、
2006年8月に韓国海軍の軍艦が入港した時はチマチョゴリで出迎え歓迎している。
彼らはまた、「平和憲法9条が存在したおかげで、戦後60年間日本は平和でいられた」
と在日米軍や自衛隊の存在を無視し憲法9条の素晴らしさを訴える。
しかし憲法9条にある「戦争の放棄」の採択を、
日本の市民団体が軍事大国である中国や北朝鮮に対して求めることはない。
2003年、北朝鮮の脱北者を支援するNGOのメンバーが、中国で不当逮捕された事件があった。
逮捕されたのは日本人だったが、
日本の市民団体が、この日本人に対して中国が行った人権侵害について
抗議することはなかったのである。
こうした日本の市民団体は、中国や韓国、北朝鮮にとってありがたい存在でしかない。
反日を国策としている中国、韓国、北朝鮮にとって、
こうした日本の市民団体は利用のしがいがあるわけだ。
内政干渉との非難を受けずに、日本政府への圧力を日本の内部から加えることができるからである。
日本の「反日」市民団体の構成員を調べると、
左翼活動家や在日中国・韓国・朝鮮人などの名前が見受けられる場合も少なくない。
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公安警察は、市民運動の監視を行っているようですが、
それは直接的な犯罪を取り締まる、という観点からの監視ではないかと思います。
例えば、中国が引用文中にあるような市民団体に対して資金援助をして、
日本の世論を、憲法擁護、日米同盟破棄へと誘導する工作を行っていた場合、
取り締まりの対象にならないのではないでしょうか。
中国としては、この種の思想工作を行って、日米離間を図るのは当然だと思います。
そして、工作が成功して、日米同盟が解消され、日本が憲法の縛りで軍備増強ができなければ、
沖縄占領が現実味を帯びてきます。
『孫子』金谷治 訳注 岩波文庫 には、こうあります。
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凡そ用兵の法は、国を全うするを上と為し、国を破るはこれに次ぐ。
(現代語訳)
およそ戦争の原則としては、
敵国を傷つけずにそのままで降伏させるのが上策で、
敵国を討ち破って屈服させるのはそれには劣る。
上兵は謀を伐つ。
其の次ぎは交を伐つ。
其の次は兵を伐つ。
其の下は城を攻む。
攻城の法は、已むを得ざるが為めなり。
(現代語訳)
最上の戦争は敵の陰謀を(その陰謀のうちに)破ることであり、
その次は敵と連合国との外交関係を破ることであり、
その次は敵の軍を討つことであり、
最もまずいのは敵の城を攻めることである。
城を攻めるという方法は、(他に手段がなくて)やむを得ずに行うのである。
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中国は、”交を伐つ(=日米離間)”ことによって、”目的”を果たそうとしているのです。
日米同盟を解消させて、なおかつ日本が軍備増強できなければ、さほど苦労することなく
沖縄を占領できます。
そして沖縄を占領したあと、台湾に侵攻します。
中国は台湾を不可分の領土と思っていますから、なんとしても支配したいのです。
台湾占領のためのステップとして沖縄を占領する、
そのためには、在日米軍が邪魔なので、同盟を解消させ、撤退させる、
そのために、日本の市民団体に働きかけて思想工作を行う…。
中国としては当然の謀略だと思います。
日本としては、”上兵は謀を伐つ”を実践し、
”敵の陰謀を(その陰謀のうちに)破”らなければなりません。
日本のカウンター・インテリジェンスは高いレベルにありますが、
この種の”思想謀略”に対しては、有効に対抗できているとは言えないのではないかと思うのです。
新たに設置されるべき”対内諜報機関”は、
外国が日本国内で行う謀略を阻止することが主な任務となります。
ただ、まず”器”をつくるのではなく、”あるべき対内諜報”を明確にし、
それに必要な人材育成をどうするか、から入っていくべきだと思います。
”器”より”人”が先ですから…。
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