モンゴル統一工作 | 朝倉新哉の研究室

朝倉新哉の研究室

全ては日本を強くするために…

内モンゴル、外モンゴルという言い方があります。

内モンゴルは現在中国領となっている内モンゴル自治区のことですが、

外モンゴルとは、現在のモンゴル国のことを指します。

『帝国陸軍見果てぬ「防共回廊」』関岡英之 祥伝社 からの引用です。

>>>
「内モンゴル」「外モンゴル」という表記はあくまでも
中国側から見た地理的概念に基づいている。
そこでモンゴルの主体性を尊重する立場から、「内モンゴル」は「南モンゴル」と
表記すべきだという主張もある。

筋論としては大賛成だが、困るのは「外モンゴル」をなんと呼ぶべきかである。

なぜならモンゴルはロシアと中国という二つの大国のはざまにあって、
二つではなく三つに分断されており、「三蒙統一」を希求しているモンゴル人もいるからだ。
最北に位置するロシア連邦領内のブリヤート共和国を「北モンゴル」とすると、
モンゴル国は「中央モンゴル」と呼ばなければならなくなるが、
この用法は人口に膾炙しているとは言い難い。
>>>

内モンゴル、外モンゴルというと、北モンゴルをなんと呼ぶべきかという問題がありますし、

内、外、という言い方は中国目線の言い方だという問題もあります。

内モンゴルは、南モンゴルと呼ぶべきだし、北モンゴルという地域も存在していますから、

やはり、外モンゴルを中央モンゴルと言い換えるべきでしょう。

いずれにしても、言い方は大した問題ではありません。

問題は、”モンゴルは三つに分断されている”ということです。

『遊牧民から見た世界史 増補版』杉山正明 日経ビジネス人文庫 からの引用です。

>>>
(モンゴル高原は)現在のモンゴル国(旧モンゴル人民共和国)だけにとどまらない。
中華人民共和国の内蒙古自治区はもちろん、河北省と新疆省の一部、
ロシア連邦のブリヤート共和国、トゥーヴァ共和国、ハカシヤ共和国、ゴールヌイ・アルタイ共和国
なども、自然環境上も歴史上も、ひとつづきの地域である。
モンゴル高原そのものは、
東の興安嶺、西のアルタイというふたつの大きな山脈によって仕切られる土地、
とひとまずは考えていい。
北辺については、バイカル湖をかかえこんだ大地のかたまりが、
シベリアにおちこんでゆくまでのところである。
>>>

北モンゴルはブリヤート共和国だけではなく、もっと広いのです。

”ハカシヤ共和国”とありますが、”ハカス共和国”が正しい名です。

↓ハカス共和国の位置 ウィキペディアより転載
国家戦略研究



↓ブリヤート共和国の位置 ウィキペディアより転載
国家戦略研究



↓トゥーヴァ共和国の位置 ウィキペディアより転載
国家戦略研究



↓アルタイ共和国の位置 ウィキペディアより転載
国家戦略研究



ブリヤート共和国では、

タングステン、モリブデン、金、多金属鉱、褐炭、鉄鉱石、ボーキサイト、燐灰石、アスベスト、

黒鉛などが採れます。

ハカス共和国では、

石炭、鉄鉱、銅、モリブデン、鉛、金などが採れます。

アルタイ共和国では、

金、水晶が採れます。アルタイ共和国産の水晶は質が良いらしく、高値で取引されています。

以上のように、北モンゴルは、資源の宝庫です。

地形の上でもモンゴル高原の一部ですし、歴史的にもそうです。

モンゴル人が”三蒙統一”を主張するのは当然です。

”三蒙統一”を実現するためには、

・満洲を独立させる

・南モンゴル(内モンゴル自治区)を中国から分離させて、モンゴル国と統一させる

・北モンゴル(ブリヤート、ハカス、トゥーヴァ、アルタイなど)をロシアから分離させ、
 モンゴル国と統一させる

という段階を踏まなければなりません。

満洲を独立させ、南モンゴルとモンゴル国の統一が成れば、

中国領もロシア領も通らずに、パイプラインを敷設できます。

そして、昨日の記事で述べたように、海水をひいてきて、海水淡水化やマグネシウム取出しが

可能になります。中国やロシアの妨害を受けることなく…。

淡水によって農業を発展させ、マグネシウムによってエネルギー源を得たモンゴルは、

(モンゴルだけでなく満洲も同様ですが)経済を発展させ、

BMDやCSMを配備できるようになるでしょう。

(そのBMDやCSMは日本が供与します)

”対中国、対ロシア共同防空網”の一翼を担う存在になれるのです。

そうなったときに、北モンゴルをロシアから奪還することも可能になってきます。

満洲にしても、北満洲(アムール地方と沿海州)をロシアから奪還することが現実味を帯びてきます。

アムール地方と沿海州(これらの地域も本来は満洲です)
国家戦略研究
http://fmm59681.services.officelive.com/Manzhouli.aspxより転載

これは、日本も同様です。

いずれは、北方領土をロシアから奪還しなければならないのですから、

満洲を独立させ、モンゴルの国力を増大させ、

ロシアの核ミサイルの脅威を封じておかなければなりません。

このように見てくると、満洲、モンゴル、日本の利害は完全に一致していることがわかります。


モンゴル人に対して、

南モンゴルの中国からの分離→モンゴル国との統一、

そしてパイプライン敷設によるモンゴルの経済発展のために、

満洲の独立工作への協力を依頼します。

そして、いずれは、ロシアから北モンゴルを奪還すべきであり、

日本もそれに協力すると約束します。


親日回廊工作は、東アジアを日本のみの利益に沿うように作り替えようというのではありません。

日本の安全を守り、利益を拡大させつつ、満洲民族やモンゴル人の利益にも資する工作なのです。

もちろん、ウイグルやチベット、台湾の利益にも適う工作です。

今は、中国(漢民族が中心のシナ)が大きな顔をしすぎているので、それを抑えようということです。

そして、将来ロシアが再び大きな顔をしないように、その目を摘むための工作でもあるのです。



三蒙(南モンゴル、中央モンゴル、北モンゴル)統一にご賛同くださる方はクリックをお願いします。
(できれば両方とも)

人気ブログランキングへ

にほんブログ村 政治ブログ 政策研究・政策提言へ
にほんブログ村