唄う蝙蝠 | 虹色金魚熱中症

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虹色金魚の管理人カラムが詩とお話をおいています。

拙いコトバたちですが読んでいただければ幸いです。


唄う蝙蝠(うたうこうもり)



僕は闇よりの使者
夜空よりも暗い体


僕を隠す闇夜に降りて
限られた時を過ごす

そして君をみつけた

逆さの視線に映った君は静かに眠る
闇の中
唯一の月明かりに君は安らかに眠る

僕は許されない光に焦がれた

触れ合うことは出来ない
君はそれを望まないだろう

僕はあまりに穢れて見える
君の前で跪くこともできない

君は光 僕は闇
光に焦がれる唯の闇

君の瞳の色さえも
知りうる術を僕は知らない

君の言葉も声さえも
知りうる術を僕は持たない

僕がもし
白い鳥であったなら
君は僕を見てくれるだろうか

僕がもし
きれいな音色で囀ったなら
君は僕に耳を傾けてくれるだろうか

僕にあるのは黒い翼
僕にないのは囀る声

けれど
唄う 君を思って

僕は唄う
声無き 唄を


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