小野田さん、その後  | Talking with Angels 天使像と石棺仏と古典文献: 写真家、作家 岩谷薫

小野田さん、その後 

 急に忙しくなったんだけど更新。 あるよね、めちゃくちゃ大変な仕事を前に、なぜか他の事をしたがる欲求。あれです。笑
 前回の小野田さんの本は、こんな本や、あんな本そんな本も読んだよ。

『だから日本人よ、靖国へ行こう』は、キライな人は、驚く題名だろうけど、全然全うなことを言っています。靖国、靖国と、マスコミや中国、韓国は騒ぎすぎですね。
 東京裁判で日本の無罪を主張したパール判事はえらいと思う。

『わがブラジル人生』は、前半、日本に帰ってきてからの、日本人達の小野田さんへのひどい待遇なんかが書かれています。「そりゃ、日本がイヤになるわな…」と思います。ただ、ブラジルで、牧場建設のため、森林破壊をしている項になると、読むのを止めてしまいました…。最後の森に取り残された動物達を殺すシーンは想像すると、とても見ていられません……。自然を破壊しない方向でできなかったのか…。人間の罪深さを思いました。 この辺は時代感覚が違いますね。仕方がないのでしょう…。

『小野田寛郎の終わらない戦い』は、小野田さんのことが戦争から帰国、ブラジル、その後まで、コンパクトにまとまったいい本だと思います。ここでも帰国した時にイヤな思いが書かれていますが、あの野坂昭如さんも、何も小野田さんの実状を知りもせず、自分の勝手な想像で批判的なことを書いているんですね! これはヒドい。
 こういう、無神経な人間の勝手な思い込みの所産が、当事者をどれだけ傷付けていることか。それを、小説家でもやってしまうのかと思うとかなりがっかりでした。程度の差こそあれ私も、よくこんな経験はしますね…。人間ってやだな。笑 

追記:私は、小野田さんの思想を100%支持しているわけではありませんが、すごく尊敬はしています。