聖歌 ヒルディガルド | Talking with Angels 天使像と石棺仏と古典文献: 写真家、作家 岩谷薫

聖歌 ヒルディガルド

 ヒルディガルド・フォン・ビンゲンという神聖ローマ帝国時代の聖女を御存知ですか?幻視者と呼ばれる聖女で、スウェデンボルグのように、生きながら天国に往って、音楽や絵画をイメージとして持ち帰ってくる尼さんです。
 私は随分以前に、渋谷のCD屋さんの試聴器で偶然、彼女の聖歌を聞いて、ブットビでした。現代的に音を解釈すると、なんだか変な曲なのですが、そこにすごく高い精神性と透明感を感じるのです。私の中では、間違いなく天国に一番近い曲です。『Talking with Angels』にも紹介していますが、制作中はしょっちゅうこの曲を流していました。
 この頃、頭の中で聖歌が流れてこないような日々が多かったので、図書館大好きな私としては、戯れに、ヒルディガルドの曲を検索してみました。07_10_22_記事
そしたら3枚もCDがあるじゃないですか! 東京の区の図書館のすごいところは、「まずないだろう…」と思っている資料が平気であったりするところがすごいですね。こんな時、税金払ってる甲斐があったと思いますよ。笑。というわけで、3枚とも借り占め。 ここしばらく、この3枚のCDを流しっぱなしです。空気が浄化される思いです。
ほとんど1000年前の曲ですが、1000年の時空を超えて、とてもダイレクトに精神の本質的なものに訴えかけてくるのです。私はこれ以上の聖歌を聴いたことがない。好き過ぎて、本当は紹介したくないのですが、私の本と聖歌とはとても関わりが深いので、書いてみました。ちなみに、彼女の幻視による絵もスバラシイ。