死者に鞭打つな?違和感だらけの日本のメディア | ビジネス中国語 漢和塾の窓

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漢和塾の代表、小川善久が綴る中国ビジネス関連ブログ

   すでにご存じの方も多いかと思いますが、靖国問題を中国が騒ぎ立てる時に、日本では、お亡くなりになれば成仏して生まれ変わるという仏教の発想なのか、「死者に鞭打つ」ことはご法度になることが多く、方や中国では、儒教の影響か、死んでも悪人はずっと悪人、「墓石に唾を吐く」とも言われています。このような死生観の違いだけでは片づけられませんが、双方の国民の意識の中に不可解で受け入れられない感情があることが摩擦の一因には違いないでしょう。もちろん、そもそも、靖国参拝の是非を問う声は、中曽根政権時代までは、中国側も騒いだ覚えもなく、南京事件の死者数捏造、慰安婦強制連行の捏造のように、日本側の反日勢力が焚き付けたことから、金目の対象にされているだけだと私は思います。


  そんな中で、日本国内では、イスラム過激派による?と思われる人質殺害事件が起きました。結果的には、二人の方が殺害された映像が流され、悲惨な結末になったと思われますが、事件当時は、あれだけ「自己責任」が語られていたのに、お亡くなりになったとされるや急に「英雄」扱い・・・注意喚起どころか渡航禁止要請まで振り切って現地で捉えられ、日本政府はもちろん、ヨルダン政府にまで迷惑をかけたことは、単なる個人の「自己責任」では収まらない行為だったと反省すべきと言うのが普通の考えだと思いますが、なぜかマスコミの矛先は政府批判へと向かいます。今回の政府の対応に限っては、やれることやれないこと含めて精一杯の対応だったと、私は断言します!


  このようなことを書くと、日本の死生観からすると批判されるかと思いますが、あることないこと、憶測記事まで平気で書くマスコミに翻弄されて感情的になる前に、国際社会における日本の立場を冷静に考えるべきです。依然として、自国に他国の軍隊がいる片肺飛行の独立国家の日本は、アメリカが仕掛ける国際紛争においても、結局はアメリカ寄りの立場を取らざるを得ません。戦争反対と綺麗ごとを言っていても、沖縄が中国に占領されたりする恐れもあるわけです。イスラム国なる仮想敵国もアルカイダ同様、アメリカが仕立てた可能性は高いですが、世界はユダヤと中華の覇権争い、そこにイスラム勢力が組み込まれ、多くの国が巻き込まれる・・・それが国際情勢ではないでしょうか?


  「死者に鞭打つ」と言う言葉から、日中の死生観の違いを書き始めたら、少し違うところに話が行ってしまいましたが、私も含め日本人の多くの人が、マスコミ(テレビ・新聞)の洗脳から目覚めて、また、ネットでの匿名の情報などにも翻弄されず、まずは自分で事の真相を考えるようになりたいものですね。