『人脈構築言語』としての中国語の必要性! | ビジネス中国語 漢和塾の窓

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漢和塾の代表、小川善久が綴る中国ビジネス関連ブログ

  今日から北京出張ですが、北京空港が霧のため、成田の出発時刻が未定とのこと。もちろん霧のためではなく、視界を遮るのは年明けからひどくなった大気汚染でしょう。焦っても仕方ないので、空港でパソコン広げて雑務の合間にブログを書くことにしました。


  最近は、ブラジルの情報を得る機会が多いですし、この数年は、インドネシア、シンガポール、ニューヨークなど、中国以外の国にもできるだけ行って、そこから中国や世界を見ようとしていますが、やはり、中国人の存在は何処もすごいものがあり、人口はもちろん、言語人口は、方言も含めて中国語と括れば世界一になります。もちろん、欧米主導のビジネスシーンでは英語が共通語として君臨していますが、基本的には「語学力より仕事力」ではありますが、仕事における語学力の重要性も別途あると思います。


  まずは、日本人の鬼門でもある英語。日本では、義務教育で長らく勉強はしているのですが、私なんぞ資格試験の点数はもちろん、簡単なビジネスシーンも乗り切れません。されど英語力は、今までも、これからも重要性はそう変わりません。英語ができれば中国ビジネスが成功するわけではありませんが、中国に行くと英語が必要になることもあるわけです。実際、アジア諸国のビジネスマンは、日本人より英語が堪能な方も多いわけで、「共通認識言語」としての英語は引き続き大事なわけです。


  また、英語圏以外、つまり英米と一部の国を除く国々では、「日常生活言語」として現地語が必要になります。インドネシアやブラジルでは、ある階層の人を除き英語が堪能、あるいは英語が基本だと思っている人は少ないわけで、以前にサムスンのジャカルタ赴任者が高度なインドネシア語を話し、ビジネスのシェアを獲得していると話したように、現地生活のストレス軽減はもちろん、現地社員とのコミュニケーションの武器として、最低限の現地語はマスターしておくべきでしょう。中国では、それが中国語に当たります。


  さらに、この先、どうしても注力せざるを得ないのは、「人脈構築言語」としての中国語です。ジャカルタの富裕層6%のうち5%は中国系、ブラジルのサンパウロにも中国語が飛び交っている現実が物語るように、アフリカも含めて、世界各地のビジネス、商いの中枢には華僑、あるいは中国人の新興勢力がどっかりと座っています。彼らの人脈は半端なく、例えばシンガポールでは、英語も公用語なわけですが、中国語ができるだけで、知人、友人の幅や距離感は大きく異なります。


  市場として、あと5,6年の盛り上がりと予想される中国に、単純に進出するための必要言語の枠を超えて、行った先で出くわす中国人との「人脈構築言語」としての中国語の重要性が高まることは間違いないでしょう。学生さんも含めて、中国語の位置づけを考えるには重要な観点だと私は思います。