「können=~できる」だとは限らない? 助動詞のもう1つの意味合い | Kazuのかんたんドイツ語 【文法・語法・会話】

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ドイツ語は難しい?いえいえ、実は英語よりも簡単です。挨拶・発音・数字から、ドイツ語を簡単に分かりやすく解説します。単語の増やし方、動詞・前置詞の格支配や名詞の性の学び方も解説していきます。マルチリンガルの私が、外国語一般の学習方法についても紹介します。

Guten Abend(Tag)!


今日は、「助動詞」について扱いたいと思います。


なお、先週まで「間接話法」と「接続法1式」のお話をしました。
詳しくは、コチラをご覧ください。

「間接話法」について押えておきたいこと
http://ameblo.jp/kantan-doitsugo/entry-11913805504.html

「接続法1式」だけじゃない? 間接話法 【indirekte Rede】
http://ameblo.jp/kantan-doitsugo/entry-11915603295.html



それでは、本題に入りたいと思います。

「können」=「~できる」だとは限らない? ということで今日はお話しします。

私のブログでは、
「können」などを、単に「助動詞」と呼んでいましたが…
ドイツ語では「Modalverben」と呼ばれています。


日本で一般的に出回っている教科書だと、「話法の助動詞」という訳が当てられています。

が、これは、非常に残念な訳語なんですね。
第一、意味が分かりにくいですし、
「indirekte Rede」の「Rede(話法)」とは関係のない単語なので、
私が教える際には、この訳語はできる限り避けています。


「Modalverben」の「modal」と言ったら…
様子の・様態の」という意味合いの単語です。

見覚えのある方いらっしゃいませんか?

文を作るときの副詞の順番の話をしたの覚えていらっしゃいますか?
TeKaMoLo」の話です。

その中にあった「modal」です。

だから、「modalverben」と言われたら、
様態を表す助動詞」というくらいの意味だと思っていた方が意味が分かりやすいです。



この仲間の「助動詞」たちは…

「können」「mögen」「müssen」「dürfen」「wollen」「sollen」

の6つです。


これらの「助動詞」の基本的な使い方については、
このブログの昔からの読者の方であれば、慣れてきたのではないかと思います。

確認のため、例文を4つ出すので、適切な「助動詞」を入れてください。
現在形でいいので適切な形に直してくださいね。


Sakura ( will ) Geschichte studiren, weil sie sich dafür interessiert.
"Ich ( soll ) Medizin studieren, weil mein Vater Arzt ist."
"Ich ( muss ) gleich weg! Denn ich habe einen anderen Termin."
Marie ( darf ) in Japan kein Bier trinken, weil sie erst 18 Jahre alt ist.


分からない方は…
確認の意味も含めて、コチラの記事も併せてご覧ください。

【助動詞1】 ドイツ語の助動詞は一味違う
【助動詞2】 日本語で考えると、どつぼにはまる助動詞



ここまでお話してきた「助動詞」の意味合いは、必ずつかんでください。

なお、解答ですが、反転させれば見られるようになっています。




ここから先は、問題ないという方だけ読むことをオススメします。

実は、「助動詞」には、「話し手の主観」が含まれるような使い方をする場合があります。


例えば…
Chris kann heute krank sein.
Denn heute ist er zur Schule nicht gekommen.


これ…
意味合いが分からないまでも、今までの使い方だと意味が通じないですよね。
念のため「病気であることができる」という意味合いではありません。

次回、詳しく話しますが、
これは意味合いとしては、「病気かもしれない」という、話者の主観を表現しているのです。


同じような話で、

エボラの疑いのあった女性についての記事を扱いましたが…
http://ameblo.jp/kantan-doitsugo/entry-11912893070.html

その中で、
Sie soll in ihrer Heimat mit Menschen in Kontakt gekommen sein, die am Ebolafieber erkrankt waren.

これを、今まで扱ってきた
「~すべき」だとか、そんな意味合いではありません。

これは、話者が「~かもしれない」と思っているだけなのです。



実は、「様態を表す助動詞」には、
こういう話者の「主観的な意味」を表す使い方もあるのです。

その話を来週、ちょっと詳しく扱います。

確認! 「話法の助動詞」の主観的意味合いは確信度の違い?
http://ameblo.jp/kantan-doitsugo/entry-11922556087.html



それでは…


Tschüss!



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