Guten Abend(Tag)!
先日は、「als」と「wenn」の使い分けについてお話しました。
元の問題も合わせてご覧ください。
確認!「時間を表す接続詞」の使い分け【問題】
http://ameblo.jp/kantan-doitsugo/entry-11892155915.html
再確認!「wenn」と「als」の使い分け大丈夫ですか? 【同時性を表す接続詞】
http://ameblo.jp/kantan-doitsugo/entry-11894757082.html
それでは、本題に入ります。
今日のテーマは、時間の前後を表す接続詞です。
その中でも、「nachdem」「bevor」「seitdem」について扱います。
それぞれ、問題としては、4番・5番・6番と対応します。
さっそく、4番からお話したいと思います。
4:Nachdem Chris zu Mittag gegessen hatte, ist er in die Bibliothek gegangen.
= Nach dem Mittagessen ist Chris in die Biblitothek gegangen.
上の文の構造を見てみますね。
副文(Nebensatz):Nachdem Chris zu Mittag gegessen hatte,
主文(Hauptsatz):..., ist er in die Bibliothek gegangen.
その中でも「時制」を見てもらうと、
副文=hatte+Partizip II (過去完了/Plusquamperfekt)
主文=ist+Partizip II (現在完了/Perfekt)
になっていますよね。
「過去完了(Plusquamperfekt)って何?」という方は、こちらもご覧ください。
どう使うの?「過去完了」
http://ameblo.jp/kantan-doitsugo/entry-11783484230.html
「過去完了(Plusquamperfekt)」について一言だけ説明すると…
「過去を指す主文」と比べて、
「副文の内容がより昔」の時点であることを示しています。
この文の時間軸に注目してもうちょっと詳しく説明しますね。
「昼食(副文・過去完了)」⇒「図書館に行く(主文・現在完了)」⇒(今)
という、順番になっているのは大丈夫でしょうか?
ここで時制について注意です。
「副文」⇒「主文」という時間関係の場合、
つまり「副文」の方が「もっと昔にあったこと」を示す場合、
「副文の時制が一個戻ります」。
具体的には、「nachdem」を使う場合…
「主文:現在形」+「副文:現在完了・過去形」
Ich will Bier trinken, nachdem ich diese Arbeit gemacht hat.
「主文:現在完了・過去形」+「 副文:過去完了」
Chris ist in die Bibliothek gegangen, nachdem er zu Mittag gegessen hatte.
のどちらかとなるのです。
副文(Nebensatz)の部分は、「前置詞+名詞」に置き換えることもできますね。
その際に出てくるのが、前置詞「nach」です。
上の文の副文「Nachdem Chris zu Mittag gegessen hatte」というのは、
「昼食を食べた(後で)」という「行為」を表しています。
前置詞を使う場合は、「名詞」が必要になってきます。
先ほどの副文の内容を「一言(名詞)」で表せば、「昼食(の後で)」と言い換えることができますね。
すると…
Nach dem Mittagessen ist Chris in die Biblitothek gegangen.
という文が出来上がります。
もしくは、今回の問題文にはありませんでしたが、
副詞の「danach」を使うこともできますよね。
これは前の文を受けて、「その後に」という感覚でした。
Chris hat zu Mittag gegessen.
↓
Danach ist er in die Biblitothek gegangen.
主文同士の場合は、時制はそれほど気にしなくてもいいです。
両方とも昔のことを話しているので、(現在)完了形で十分です。
あくまで「過去完了(Plusquamperfekt)」というのは、
「副文(Nebensatz)」が「過去を表す主文より昔」の場合使うものだと思っていてください。
まとめると…
「接続詞nachdem+副文(Nebensatz) 」+「主文(Hauptsatz)」:
Nachdem Chris zu Mittag gegessen hatte, ist er in die Bibliothek gegangen.
「前置詞nach+名詞」
Nach dem Mittagessen ist Chris in die Biblitothek gegangen.
「副詞danach」で前の文を受けて「主文(Hauptsatz)」
Chris hat zu Mittag gegessen. Danach ist er in die Biblitothek gegangen.
となります。
今度は、5番を見てみますね。
5:Vor dem Essen musst du dir die Hände waschen.
=Du musst dir die Hände waschen, bevor du isst.
これ…英語の影響でよく間違える方がいらっしゃるのですが、
前の時点を表す前置詞は「vor」で、
副文(Nebensatz)を導く接続詞は「bevor」です。
上の文でも、つい「bevor」と言ってしまいがちですが、注意してくださいね。
先に下の文から細かく見ていきましょう。
主文(Hauptsatz):Du musst dir die Hände waschen,
副文(Nebensatz):, bevor du isst.
という形ですね。
主文・副文いずれも「現在形」になっていますよね。
というのは、時間軸で言うと…
(今)「手を洗う(主文・現在形)」⇒「食べる(副文・現在形)」
と、副文(Nebensatz)の方が未来のことになります。
「食べる前に…」と言っている訳ですから。
時間関係が…
「主文」=「副文」
又は
「主文」⇒「副文」
…の場合、「副文の時制=主文の時制」です。
ちょっと難しいですね。もうちょっと、現実に即した話をすると…
「bevor」で始まる副文(Nebensatz)の時制は、主文(Hauptsatz)と一緒です。
4番でやったのと同じように、
・前置詞の「vor」を使って一文で言う
・前の文を副詞「davor」で受けてつなぐ
こともできますね。
それでは、先ほどと同じように3つ並べますね。
ただし、「davor」を使う場合だけ、形を自然にするため言葉を足しますね。
「接続詞bevor+副文(Nebensatz) 」+「主文(Hauptsatz)」:
Du musst dir die Hände waschen, bevor du isst.
「前置詞vor+名詞」
Vor dem Essen musst du dir die Hände waschen.
「副詞davor」で前の文を受けて「主文(Hauptsatz)」
Du kannst essen. Davor musst du dir die Hände waschen.
最後に、6番を見てみますね。
6:Sakura lernt Deutsch, seitdem sie mit ihrem Studium angefangen hat.
同じように分析しますね
主文(Hauptsatz):Sakura lernt Deutsch,
副文(Nebensatz):, seitdem sie mit ihrem Studium angefangen hat.
これ、ちょっと前に、前置詞「seit」をやった時のことを思い出してください。
http://ameblo.jp/kantan-doitsugo/entry-11888915405.html
前置詞の「seit」と発想は一緒です。
過去のある時点から、主文の時点まで行為が続いていることを表します。
その「過去のある時点」を示すのが、
接続詞「seitdem」以下の副文になります。
…と言うことは、
「大学の始め(副文)」⇒「さくらがドイツ語を習っている(主文)」
という時間関係が成り立ちますよね。
ならば、「nachdem」と同じように、
「seitdem」の副文でも「時制が一個戻ります」
だから、
「主文=現在形」「副文=(現在)完了形」になっています。
もちろん、同じように言い換えもできます。
「前置詞seit+名詞」
Sakura lernt Deutsch seit dem Anfang ihres Studiums.
「副詞seitdem」
Sakura hat vor 3 Jahren mit Studium angefangen. Seitdem lernt sie Deutsch.
どうしても、ブログの文章だけでは、見づらかったかもしれませんが…
ポイントは2つです。
1:時間を表す接続詞の場合、時制に気を付ける。
時間順に見た時に…
「副文」⇒「主文」の場合:副文の時制を1個前
「副文」=「主文」の場合:時制は一緒
「主文」⇒「副文」の場合:時制は一緒
となります。
「副文の時制が1個前になる接続詞」:「nachdem」「seitdem」など…
2:「副文を導く接続詞」「前置詞」「前の文を受ける副詞」の3通りの間で、自在に表現できるようになる。
この2つは、よく意識をしておいてください。
次回は、Quatsch!です。3連休中に書きます。
それでは、次回は…
え?!未来時制はない? 意外に曖昧になっている「時制」の考え方
http://ameblo.jp/kantan-doitsugo/entry-11898835769.html
Tschüss!
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