ミュンヘン中央駅界隈の「バベルの塔」【Wenn in München,...?!】 | Kazuのかんたんドイツ語 【文法・語法・会話】

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ドイツ語は難しい?いえいえ、実は英語よりも簡単です。挨拶・発音・数字から、ドイツ語を簡単に分かりやすく解説します。単語の増やし方、動詞・前置詞の格支配や名詞の性の学び方も解説していきます。マルチリンガルの私が、外国語一般の学習方法についても紹介します。

Quatsch!のコーナーです。


今日は非常にまじめな話です。
人によっては耳の痛い話かもしれませんし、別の考えの人もいるとは思います。
こういう考えもあるんだ…と思って読んでもらえれば、と思います。


今回の旅でミュンヘンに宿泊しました。

ミュンヘンという街自体は、私のブログでもお話することは結構ありました。

以前にもこんな記事を書いています。
http://ameblo.jp/kantan-doitsugo/entry-11585668182.html


ミュンヘンに行く際に定宿にしていていた安宿が、中央駅のすぐそばにあります。
でも、その一帯の雰囲気は、この10年で随分と様変わりしてしまいました。


ここは、本当に「ドイツ」なのだろうか?と思ったくらいです。

安宿の中だと、世界各地からやってくる旅行者がいるために、
英語が聞こえることは、少なくなかったですし、
私もその安宿で英語で旅行者たちと会話することはよくありました。
(おそらく、一般的なホテルでもあり得る話でしょう。)

が、一歩外に出たら、10年前はほぼドイツ語の世界でした。


でも、今回驚いたのは、
中央駅近辺でドイツ語よりも外国語の方がよく聞こえてきたことです。

言語は色々でした。
英語・スペイン語・イタリア語・中国語・朝鮮語あたりは分かったのですが…
それこそ、何語が飛び交っているのか分からないなんてことも、結構ありました。

確かに、欧州各地から国際列車は中央駅まで来ますし、
航空機の国際便だって多いです。
他の街であれ、街中で外国語が聞こえることは、ドイツでは決して珍しくありません。



が、ここまで色々な複数の言語が飛び交って、何語が話されているのか訳が分からない…なんて状況は、ドイツ語圏ではほとんど経験したことがありませんでした。

レーゲンスブルクやウィーンに行って…
あるいは、ミュンヘンでもヴィクトリエンマルクトなどに行って、
ドイツ語ばかりの環境になって妙にほっとしたくらいです。

あ…念のため、
ミュンヘン駅界隈でも、
駅の職員や駅の中にある店の店員、ホテルなどでは、もちろんドイツ語が基本です。



ドイツ語以外を話す人たちの中に、旅行者も少なからずいるかと思いますが、
でも、明らかにミュンヘンに定住している感じの「外国人」も少なくないのです。

それもそのはず、ミュンヘンの人口が約146万人で、
そのうち「外国人」が37万人なんて数字が、2013年12月末に出ています。
ミュンヘンの人口の4分の1が「外国人」なんです。

そう、へたなドイツの中小規模の都市よりも、ミュンヘンの外国人の人口の方が多いのです。



この状況であれば、極端な話、
ドイツ語ができなくても、生きていくことは可能です。
言語によっては、数万人単位のコミュニティがある訳です。

数万人もいれば、同じ言語を話す人間を相手に商売すれば、
十分生活が成り立ちます。

実際、ドイツ語で意思疎通できているのか怪しい、
なんて思うことも中央駅付近では少なくありませんでした。


…が、それで何年と生きた所で、
ホンマに「ミュンヘンの人間」なのか?
ホンマに「ドイツの人間」なのか?
と言われると、どうしても首をかしげてしまいます。

ドイツの中に自分たちのコミュニティを作っているだけで、
ドイツで生活していると言えるの?と、どうしても思ってしまう訳です。




例えば…

日本在住歴 5年 日本語できません。

明らかに健康なのにこんな人、日本で信用されますか?

帰れと言う意図は一切ありません。
そういう排外主義的な態度は厳に慎むべきだとは思います。
それぞれ理由があって、外国に行くこともあるのですから。


が、少なくとも私はこんな人を信用しません。
どうしても「あなたは日本で今まで何していたの?」と思ってしまいます。
でも、そんな外国の方、残念ながらいます。

かと思えば、
日本人以上に完璧な日本語を操る外国の方もいたりします。
そんな人には、やっぱり敬意を持って接します。



確かに、言語を習得するには、ある程度時間はかかります。
「時間を取れない」人だっているのも理解しています。
人によっては苦手だという人がいるのも、重々理解しています。

だからと言って、現地に溶け込む努力を放棄するのは、
ちょっと違うんじゃないの、と思ってしまうのです。

だったら、片言くらい話してみたらどう?とは思うのです。


「Danke!」とか、指さして「Das bitte!」くらい言ったらどう?(苦笑)
なんて思うことも、正直ありました。

所詮、自分の母語、あるいは、
英語圏以外で英語で押し通そうとする人は、所詮お客さんでしかないのです。
相手を知ろうとしなかったら、相手も教えてくれません。



過激なことを言いましたが、
「何とかしなきゃ…」と思う人ならまだいいんです。

そして、このブログの読者の皆さんについては、心配はしていません。
今の時点でドイツ語ができないからと言って、それを云々する気は全くありません。
そもそも、私も昔は初心者だったわけですから。

そして、少なくともドイツ語に興味があるから、
私のブログを読んでいらっしゃると思いますから。


もし、ちょっとでもその国の言葉を話したら反応変わるのにね…と思ったりします。
そして、B1くらい(ZD合格)くらい話せるようになったら、
だいぶドイツ語圏の色々なものが見えてきて、世界も違ってくるのに…と思ったりします。



しかし、同時に思うのは、オーストリアの方が、そこは上手いのかも知れません。

免除規定はありますが、オーストリアに来てから一定期間内に一定レベル(おそらくB1くらい)のドイツ語の習得をしないと、在留許可が更新されないようです。
(間違っていたら教えてください。)

このオーストリアの政策については、
決してオープンではありませんが、排外主義的だとは決して思いません。
むしろ私は評価すべきだと思っています。

"Wenn in Wien wie die Wiener tun."

それで良いと思うんですけれどもね。

ドイツにはドイツの事情があったことは理解していますが、
そうは言ってもミュンヘンの中央駅界隈の「混沌」を見た後だと、余計にそう感じます。



<リンク>
Quatsch! バックナンバーはコチラ。
http://ameblo.jp/kantan-doitsugo/entry-11528446169.html

次回:W杯開催中 【die WM 2014 findet in Brasilien statt.】
http://ameblo.jp/kantan-doitsugo/entry-11878408020.html

前回:今回の旅の「キセキ」
http://ameblo.jp/kantan-doitsugo/entry-11867068746.html



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