2009.04.04八ヶ岳天狗尾根 | 関西蛍雪山岳会のページ

2009.04.04八ヶ岳天狗尾根


八ヶ岳 赤岳天狗尾根


20094.45

メンバー:岩田 柳瀬

4.4(晴れのち風雪)

高速1000円開始後の2週目、渋滞無し。編笠山から権現岳へ向かう吉田さんを途中で降ろし、美くしの森駐車場で仮眠。二度寝してしまう。

残雪少々の長い林道から大天狗・小天狗が晴天の下に望まれる。苦手な渡渉を越えると出合い小屋に到着、ストックを小屋にデポし、赤岳沢を10分程で天狗尾根に取り付く。



関西蛍雪山岳会のページ 天狗尾根


関西蛍雪山岳会のページ 出合小屋

樹林帯を延々登り岩稜帯に出てアンザイレン、右の赤岳沢側にフィックスがある。草付で嫌らしかったが岩田さんにこの程度、と言われてしまう。


関西蛍雪山岳会のページ 1P目のフィックスの登攀

早くも肩の痛みが出てしまい、腕を挙げるのとロープワークに堪える。これが大天狗と思っていたが勘違い、雲と風が出てきた頃、大天狗に出る。


短く、難度は高くないが切れ落ちているので思い切りが要る。その頃、吉田さんと交信が取れ、丁度ツルネの頭で出合小屋に降りるとのこと。

刻々と天候が悪化、大天狗に取り付く頃には突風が舞い上がり、横殴りにスノーシャワーが襲う。トラバースではロープが弓なりに持っていかれ、声は届かず必死。


関西蛍雪山岳会のページ 強風のルンゼ


関西蛍雪山岳会のページ 大天狗の登攀

大天狗右側の草付き混じりの岩場を登攀中に後続パーティが追い付いてきた。一人は先日、神戸登山研究所で行われたレスキュー評議会に参加されていた東京労山のKさんだった。先を抜けようと、更に右に巻き上がるとどうも様子がおかしい。振り返ると20m程下から「・・・頭・・・!」と叫ばれる。天候が悪く視界が利かないが、どうも大天狗の頭に登ってしまった様子、懸垂支点と思われるハーケンがあるがクライミングダウンで戻る。すさまじい天候でKさんの姿も見通しが利かず、程なく「もう少しで縦走路―!」の声が届きひと頑張り。



関西蛍雪山岳会のページ 大天狗を振り返る


関西蛍雪山岳会のページ 小天狗


稜線になんとか出るが、とにかく荒れ模様でキレットへの下降も風雪の中、右往左往しながらやっと樹林帯に入る。稜線のコルより左側に下りたところにキレット小屋がありその横にツェルトを張る。

寝ようとしてザックを開けて蒼白・・・。ダウンとフリースがない・・・。

今回はシュラフ無しなのでホントにビバークとなるところだったが、岩田さんに軽羽毛服を借り耐えしのぐ。ゴアのツェルトは結露がほとんど付かず快適であったが、フライ代わりのブルーシートには絶え間なく雪が降り積もり、吹き飛ばされんばかりの風だった。


美くしの森P600)出合小屋(800830)取り付き、樹林帯(845)岩稜(11151130)終了(1530)キレット小屋(1715


4.5(晴れ)

夜は1回火を起こしただけで朝を迎える。雪は止み、風も静かになっている。朝焼けの天狗、赤岳、阿弥陀が美しい。


関西蛍雪山岳会のページ キレット小屋


関西蛍雪山岳会のページ 天狗尾根

関西蛍雪山岳会のページ 夜明けの登行


関西蛍雪山岳会のページ 赤岳をバックに

関西蛍雪山岳会のページ 阿弥陀岳をバックに

急なツルネ東稜を下り、小屋で吉田さんと合流し、また苦手な渡渉を越え美くしの森駐車場に到着。

パノラマ温泉で1時間、ゆっくり浸かり、近くの蕎麦屋で美味しい蕎麦をいただく。ご主人は気功道場の先生で蕎麦屋は副業?らしかった。


渡渉に始まり、岩、草付、ルートファインディング、冬山の様相、ビバーク、楽しかった?!


起床(400)キレット小屋(545)ツルネの頭(620)出合小屋(800)美くしの森P1000





関西蛍雪山岳会のページ 大天狗