悪質な経営による犠牲者たち〜うさぎカフェ〜 その1 | LOVE&PEACE ‐ NOA いぬ・ねこの里親募集

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team NOA(一般社団法人LOVE&PEACE)
大阪、関西で 捨てられた子たちの里親探しをはじめどうぶつ達が幸せに暮らせる社会にするための活動を行っています。

この記事は今年の夏から相談を受けてサポートしていた「うさぎカフェ」のことについてまとめたものです。

結果、うさぎちゃん達を救うことはできず本当に悔しい思いをしました。

うさぎカフェから送られた業者の社長さんとの面談の中でペット業界の裏側も色々知ることになりました。

その社長が言った言葉。

「うさぎカフェなんて儲かるわけないんだよね」

小遣い稼ぎをしようとうさぎを利用して一儲けを企んだ男たち。

その犠牲はあまりにも大きく、動物を利用してお金儲けを考える人達へ色んな思いを持ちました。


当該の元店員さん達も事実関係をまとめたブログを立ち上げましたのでご参照下さい。


救い出すことができなかったうさぎちゃん達に本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。

せめてこのような悪辣な経営者が二度と出てこないよう事実をお伝えしたく記事にしました。

よろしくお願いします。




あまり興味を持っていなかった「うさぎカフェ」との関わりが始まったのは今年の7月。

「開帳肢の障がいのある子うさぎを助けて」という依頼でした。

それがうさぎカフェの店員さんからだったのです。

LOVE&PEACEでは捨てられた子達の保護で手いっぱいの状況なので飼えなくなりましたというのは絶対にお断りすることにしています。

過去に飼えなくなりましたで引き取った時に大変な目にあわされましたから、もう絶対に引き取りません!

といった感じで強めにお断りのお返事をしました。

お店に出してる子が障がいを持ってるからって、そんなの許せるわけはありません。

でも殺処分されてしまいます!ときたのでちょっと事情を聞くことにしました。

このうさぎカフェは大阪市内と神戸市内で二店舗営業しており、オープンから一年程度のお店でした。

殺処分されてしまう!なんて言ってもこの地域のセンターはうさぎは引き取りません、大丈夫ですよとお答えしたのですが、なぜうさぎカフェの店員が殺処分されると怯えたように訴えてくるのか理解に苦しみました。

店員さんの話をよくよく聞くと、この開帳肢の子うさぎはお店のうさぎとお客さんが連れてきたうさぎとの間に生まれた子ということでした。

なんで?お店の子とお客さんの子?

意味がわからなかったのですが、このお店ではおうちの子を連れてきてお店の子と遊ばせたりする制度があるそうで。

キャバクラの同伴か?

なんか嫌な予感がしました。

それで生まれてしまった赤ちゃんがどうも開帳肢のようだと。

ただ何でそこで殺処分という話になるのか?

実はこのうさぎカフェ、経営者は本業がサラリーマンという男性二人でお小遣い稼ぎにうさぎカフェをオープンさせたような感じ。うさぎのことは何もわかってないようで。

案の定、それまでも生まれたばかりの赤ちゃんが朝、店員さんが出勤したらいなくなっていたり、病気の子がいなくなったりしたことが度々あったそうで、それで店員さん達は殺処分されてしまう!と焦ってどこか安全に保護できるところを、とLOVE&PEACEに問い合わせてきたということだったのでした。

しかし、生まれたばかりの赤ちゃんを母うさぎから離したら生きていけるわけもなく、経営者達が何と言い逃れしたところでその子達はすでに。

そりゃダメだ。うさぎを商売のツールとしてしか見ていない。

そう判断して開帳肢の子うさぎを引き取ることにしました。

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開帳肢の障がいを持って生まれたもっちー。
今は優しい里親さんのもとでやんちゃっ子になって元気に過ごしています。

この子のことは7月下旬くらいの記事に度々掲載していますのでご参照ください。

もっちーが事務局に来て数日後、このうさぎカフェがネット上で炎上していました。

なんのこっちゃ?

不思議に思って店員さんに聞いてみたのですが、経営者から一方的に神戸店を閉鎖して、お店にいるうさぎの引取先を探すようにという指示が出たそうで、店員の一人がTwitterで里親募集のツイートをしたところどこかで「殺処分」という文字が入ったらしく、そこから一気に拡散されて大炎上したということでした。

もっちーを引き受ける際にオーナー達はネットでの評判をめちゃめちゃ気にしていると聞いていたので、これだけ騒ぎになったらややこしくなるだろうなーと思っていたら案の定、その発端のツイートをした店員さんが呼び出されたそうです。

うさぎカフェの店員さんって基本的に20代前半の女性です。経営者の男二人で呼び出すなんてそりゃ怖いでしょう。

その店員さんはご両親に来てもらってオーナー達と話をしました。さすがにご両親を前に乱暴なことは言えなかったとのことですが、店員さんがもうやめたいと申し出るとネットでの騒動の幕引きをしたら辞めさせてやると意味不明な条件を出し、その店員さんはその条件を飲んで「今回の騒動は事実無根で」といった情報を流して幕引きをしました。

神戸店も一ヶ月後に閉店とした予定だったのにいきなり閉鎖してしまいました。

神戸店にいたうさぎ達は大阪店に移動になり、狭いスペースにぎゅうぎゅうに押し込められた状態になっていたようです。

こんないい加減なうさぎカフェなんて辞めてほしいと思ってたのですが、オーナー達は神戸店を閉鎖して別の繁華街に新店舗をオープンさせて一儲けをたくらんでいたという話なのでそれはやめてほしいという思いでサポートをしていました。

お世話になっている弁護士の先生に店員さん達の代表と一緒に相談に行き色んなアドバイスをいただきました。

うさぎカフェの経営実態は不適切ではあるが、遺棄などは証拠がないためそれで告発するということは難しく、明らかに法令違反をおかしている労働問題についてオーナー側に要求をしました。

その回答期限の前日、大阪店がもぬけの殻になっているという連絡がありました。

うさぎたちが全員いなくなってしまってました。

最初は新たにオープンすると言っていた新店舗に移したのかと出店予定の地域を見に行きましたがまったくそんな気配もなく。

まさか。

飛んだ?

まさかね。

色んな思いがスタッフ、店員さん達の頭を駆け巡りました。

翌朝、店員さん達が要求していた件は問題なく果たされました。

となると。

オーナー達は自分達の甘い経営を放棄して清算に入ったと思われる。

清算するということは法的に問題になるようなことはしない。

ということは。


以下つづく。