Question;
  こちらに弱みがあると、説得しようと力が入り、つい口調が強くなり、時々、相手に不快な印象を与えてしまいます。

Answer;
 よくありがちな対応です。自分(自社)に弱みがあると、それをカバーしようとするため、つい声高になったり、自分の正当性を強く主張しがちです。

 動物は知らない相手と会った場合、防衛本能が働き、相手が「敵」か「味方」を、すばやく選別しようとします。人間も動物ですから同じです。

 また「弱い犬ほどよく吠える」と言いますが、吠える犬は当然「敵」だと相手は認識します。 

 「敵」だと思われてしまえば、相手には「悪意の返報性」が働き、あなたの説明や説得は、すべて「言い訳」や「だまし」と取られてしまいます。

 ですので、あまり早い段階で、自分や会社を守ろうとする意識で発言をすると、つい上記のような状態になってしまい、かえって、話がこじれたり、高いツケを払わざるを得なくなってしまいます。

 一方、「味方」と判断してくれれば、相手には「好意の返報性」が働き、同じ説明や説得でも、理解と協力が得やすくなります。 

 そこで、まず「私はあなたの味方です。敵ではありません」というメッセージを相手に発し「味方」だと安心してもらわなくてはなりません。

 そのためには、次のようなシナリオを立て「良い第一印象」を持ってもらうことに全神経を傾けましょう。最初の4分間に集中!

・穏やかな表情とゆったりとした動作で、相手に対処する。
・まず、相手に感謝の言葉と、私はあなた(がた)の味方であるこ

  とを宣言する。
・自分に弱みや落ち度があるのなら真摯に謝罪する(ただし限定

  謝罪)。
・今後、それらを自分が責任を持ってリカバリーし、あなた(がた)と

  末永く良いお付き合いをしたいと熱く語る。

 もちろん企業ですから、相手の過剰な要求を受け入れることはできませんが、それは、あなたが「味方」だとの認識を得てからにしましょう。