プールサイドの人魚姫

プールサイドの人魚姫

うつ病回復のきっかけとなった詩集出版、うつ病、不登校、いじめ、引きこもり、虐待などを経験した著者が
迷える人達に心のメッセージを贈る、言葉のかけらを拾い集めてください。

詩集 天国の地図/神戸 俊樹
¥1,260


長い闘病生活を余儀なくされてきた著者が、生きる糧とした詩作。

魂の叫びの集大成!


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ピンクのコスモスと葉の幻想的な雰囲気

ピンクのコスモスと緑の葉

コスモスと緑の葉の幻想的な写真

コスモスと幻想的な緑の背景

ピンクの秋桜と緑の葉、幻想的な背景

女性とコスモスのポートレート写真

 

 

 いよいよ今年も残すところ半月あまりとなった。この一年を振り返って思うのは『心不全で入院』が一度もなかった事が最も喜ばしい事である。入院中のベッド上で徐脈による心停止で全館に『コード・ブルー』のアナウンスが流れ危機的状況であったが、辛くも死の淵から復活!。ペースメーカー植え込み等でバタバタした時期もあったけれど、今、こうして撮影ライフを愉しむ事が出来ている。これも3年前の10月に行った『三尖弁形成術』大成功のお陰であり、執刀医並びに心臓血管外科のチームと循環器内科の医師、看護師さん達、三井記念病院の全スタッフさんに改めて感謝の意を示したいと思う。
 心臓疾患が治癒した訳ではないけれど、寿命を延ばして頂けた事は言葉で尽くせぬほど有り難い事である。現在、最も危惧しているのは心臓より寧ろ腎機能である。現時点のeGFR値は19.7とギリギリ透析を回避出来ているものの、検査の度に結果を見るのが怖いくらいである。因みに心不全の指標であるBNP値は1056とかなり高めだが私とすれば許容範囲である。多分2000を超えたら入院になるだろうから、そうならないよう日々の食生活などに気を配っている。それなのに東京タワーの撮影はかなり無茶をしてしっまったと反省している。
 さて、今回のコスモスは先に投稿した『秋桜アラカルト』の続編。最初のコスモス撮影から2週間ほど経って再び浜離宮恩賜庭園へ出掛けた。使用したレンズは前回と同じタムロン70-300mmだが、今回はブラックミストフィルターを装着して撮影。ノーマルで撮影するよりも全体的にソフトで柔らかい印象を与え、幻想的な雰囲気を醸し出してくれる。因みに前回の時はクロスフィルターを使用している。
 ピンク色の秋桜はネモフィラほどではないが、かなり低い地面に近い位置で咲いているため、花にピントを合わせる時、自分もその場に胡座をかいてしゃがみ込んでの撮影だった。周りには大勢の観光客たちが花の撮影に勤しんでいたが、私のような撮り方をしている人は一人もいなかった。その場から立ち上がる時にバランスを崩し、後ろにひっくり返って尻もちを着いてしまったが怪我をせずに済んで助かった。
 そうやって場所を移動しながら撮っていると、20代前半と思われる二人の女性に声を掛けられた。「あのぅ、済みません写真撮って頂けますか?」と、私にカメラを差し出した。良く見るとなんとNikonだった。「あ!同じNikonだね」と言いつつ型番を見るとZ50。手に持ってみてその余りの軽さに驚いた。装着されていたレンズはZ40mm、「このレンズ僕も持ってるよ」と嬉しくなって会話が弾む。私のカメラを女性たちに一旦預けると「うわ!重い…」と驚きの表情を見せた。多分、自分たちのカメラより2倍はあると思っただろう。そして数枚撮ってあげて笑顔で別れた。
 前回、和服美人の後ろ姿のphotoをアップしたが、今回は外国の美人さんの横の姿。ショートの髪がよく似合う格好良くて素敵な女性である。今年はポートレートを撮る機会が結構増えて、自分の写真の選択肢が広がってとても良かったと思っている。来年もこの調子で出会いが増えて欲しいものである。

星条旗カラーにライトアップされた東京タワー

星条旗カラーの東京タワー、夜景と緑

星条旗カラーの東京タワーと木々

星条旗カラーの東京タワーと木々

 

 

 トランプ大統領訪日を歓迎するとして10月27,28日の両日の夜間に東京タワー、都庁、スカイツリーが赤、青、白の星条旗カラーでライトアップされた。私はこのニュースを28日の循環器内科外来の待合室で知った。診察の予約時間が午前9時だった。36年の間通院して来たがこんな早くの予約は初めての事だった。その時間に間に合わせるには最も混雑している通勤時間帯に電車に乗らなければならないため、それをどうしも避けたくて午前6時に起床、と言っても起きれない事が分かっていたので一睡もせず、そのまま朝を迎えた。午前7時の電車に乗り秋葉原へ。病院には8時に着いた。受付の方へ歩いて行くと警備員に呼び止められ「受付は8時30分からです」とそれ以上先に進む事が出来なかった。
 ロビーで時間を潰した後に受付を済ませ循環器外来のある2階へ行くも患者は私だけであった。椅子に座っていると看護師が声を掛けて来た。「神戸さんですよね、採血とレントゲンの検査を受けて来て下さい」。ずっと疑問に思っていたが9時予約ではレントゲンは兎も角、採血の結果が出るのに早くても1時間は必要となるはず。それでも10時頃には呼ばれるだろうと思っていたが、待てど暮せどお呼びが掛からない…。10時を過ぎ私の後から来た患者さんたちが次々と呼ばれ診察室に消えて行く。
 待たされるのは慣れっこだったので暇つぶしにスマホでニュースを検索していると眼に飛び込んで来たのが星条旗カラーのライトアップだった。27,28日限定だったので「今日しかないじゃん!」と思い、早く診察を終わらせてなんとしても『星条旗カラーの東京タワーを撮る!!!』で頭が一杯になってしまった。自分が徹夜して一睡もしていな事などすっかり忘れていた。ようやく診察のお呼びが掛かったのはお昼の12時少し前だった。約4時間待たされた事になる…。こんなに長く待ったのは生まれて初めての事だったが、起こる気にもなれなかった。診察自体は10分も掛からず終了。急いで病院を後にし帰路に着いた。ライトアップされる夕暮れまでには東京タワーに辿り着かなくてはの思いで一杯だった。自宅に14時半頃に着いたが、休む暇もなくカメラ、レンズ、三脚をバッグに詰め込み「いざ出陣」の準備。撮影場所の下調べや確保など色々と撮影以外にやる事があるため、出来るだけ早い時間(明るい内)に現地に着きたかったので、15時半頃に自宅を出て芝公園駅を目指した。
 現地に着くとかなりの観光客(殆どが外国人)が集まっており、ライトアップのその時間を待っているようだった。夕闇が近づくに連れ人の数は更に増えて行った。いつでも直ぐにシャッターを切れるよう場所を確保し、三脚にカメラを設置。取り敢えず試し撮りで何枚か撮り、本番に備えた。そして時計が18時半を回るとその瞬間、「キラキラキラ」とライトアップが始まった。投稿した4枚のphotoであるがどれも同じ様に見えるかも知れない。だが、4枚の内2枚はレンズにフィルターを装着している。使用したフィルターは「クロスフィルター」と「ブラックミスト」。東京タワーの光っている部分がそれぞれで違う表情をしているのがお分かり頂けると思う。
 東京タワーと言えばやはり思い出すのが2023年7月の時、あの時、徐脈発作で意識を失いそうになりながら撮った東京タワーはまさに命がけだった。まさか自分が徐脈で心臓が止まり掛けているなんて予想だにしていなかったからあんな無茶が出来たのだろう。まさに「知らぬが仏」であった。もし撮影中に心停止していたら今の私はあの時が最期だったかも知れない。それを思うとつくづく『運のいい奴』である。ペースメーカー植え込みから2年が過ぎ、今年は一度も心不全で入院していない。この調子をこのまま維持し、今年を無事に乗り越えたいと思っている。

青い着物の女性と黄色いコスモス

浜離宮恩賜庭園のコスモス畑

浜離宮恩賜庭園のコスモス畑

コスモス畑で撮影された美しいコスモスの花

浜離宮恩賜庭園のキバナコスモス畑

浜離宮恩賜庭園のピンクのコスモス

 

 

 昨年はコスモス撮影のタイミングを逃してしまったため、まともに撮れなかったので今年は10月中旬と下旬の2回撮影に出掛けた。場所は昨年と同じ浜離宮恩賜庭園である。以前は立川の昭和記念公園へ撮影に出掛けていたが、以前にもお話しした通り園内が広すぎて目的の場所まで辿り着くのにかなり歩き時間も掛かる。健常者であれば大した事はないのだろうけど、やはり心臓が悪いと休み休みでないとかなりしんどい。撮影に夢中になっている時はどんなに息が切れても苦にはならないし、予想以上の被写体に出会え、1枚でも渾身の写真が撮れれば全てが至高のひと時に変わって行く。本当は陽が傾き掛けた頃の写真が撮りたいと思ってもその頃には帰路につかないとゲートの門が閉まってしまうので、残念な思いを引き摺ったまま帰りの電車に乗る事となる。そんな思いを何度か経験している内に都内に眼を向けて見つけたのが浜離宮恩賜庭園だった。
 それ以来、秋桜の咲く季節にはこちらの庭園へ足を運ぶようになった。東京都が運営しているため、有り難い事に障がい者は無料。都営地下鉄を利用するので運賃も無料。費用は一切掛からないのでとても助かっている。
 近年、国外からの観光客が大幅に増えたため、都内の観光名所へ行くと外国人のその多さに驚く。この日も観光バス3台を連ねて大勢の外国人が団体で訪れていた。おそらく日本人より国外の人の方が遥かに多いように思った。そんな中でひと際眼を引いたのがトップに上げた着物姿の美しいお嬢さん。人が大勢集まる場所はポートレートを撮る機会にも恵まれるため、撮影の幅が広がって嬉しく思う。黄色い絨毯を広げた様なコスモス畑を背景にして、敢えて後ろ姿を撮影した。正面から撮ると綺麗な美人さんで終わってしまうだろうから、見る人の想像力を掻き立てるような撮り方をしたつもりである。キバナコスモスの中に浮かび上がる青い着物がそこだけ異次元の空間のように際立った。後ろからでもこのお嬢さんがとびきり美人である事は分かると思う。
 すぐ近くにもう一人、赤っぽい着物を来た女性がおり、カメラを向けてシャッターっを切っていた。タイトルにあるようにVol.1なのでこれらは中旬に撮影したもの。後半の分も含めるとコスモスなどの花だけで200枚は超えていると思う。レンズは全てタムロンの70-300mmである。やっとブログが季節に追い付いて来たかなぁと思ったが、この所の気温低下でまるで晩秋を飛び越えて初冬のような気分である。そろそろ紅葉のシーズンでもあるがその前に今年はまだ一度もバラを撮っていな事に気が付いた。秋バラをなんとしてでも撮りに行かなくてはと、この記事を書きながら予定を立てているところであるがもしかするともう遅すぎるかなぁ…。

浴衣女性と風鈴の小路

浴衣姿の女性と風鈴の小路

浴衣姿の女性、福徳神社風鈴の小路

福徳神社 風鈴の小路 浴衣女性

 

 

 季節はすっかり秋だと言うのにこのブログは真夏の装いのままである。この夏は紫陽花から始まり、花火、写真展、蓮の花、そして浴衣と風鈴である。夏の風物詩であるがその辺りは夏の置き土産と捉えて頂けると有り難い。最近はここ数日の低気温で暖房が欲しいと思う時もあったが、連日35℃を遥かに超える酷暑に耐え抜き体調を崩す事もなく乗り切ったけれど、「喉元過ぎれば熱さを忘れる」ではないが、心臓疾患を抱えている自分としては夏よりも冬の寒さの方が要注意である。暫く心不全で入院していないけれどほんの少しの油断であっと言う間に心臓が悲鳴を上げるので日頃の自己管理を怠らないよう心掛けているつもり。
 さて、風鈴で人気のある撮影スポットと言えば東京近郊であれば埼玉県の川越市にある氷川神社 縁むすび風鈴が有名であるけれどまだ一度も訪れた事はない。いつか行ってみたいのだけれど…。不忍池で蓮を撮った時もある一角に『蓮見デッキりんりん回廊』があり、うえの夏祭りの期間中は蓮と風鈴が同時に楽しめる。夜間はライトアップされるため、風に揺れて棚引く幻想的な鈴の音と共に写真映えする景観が楽しめるようだ。
 川越の風鈴ほど規模は大きくないけれど、都内でも幾つか風鈴が楽しめる場所は幾つか点在する。港区赤坂にある乃木神社の『つれそひ風鈴回廊』は一度訪れた事がある。そして今回訪れたのが訪問2回めとなる東京のド真ん中にある日本橋の福徳神社『風鈴の小路』神社そのものが小さいので風鈴が設置されているスペースもかなり小規模。風鈴の数250個ほどなので大体想像が付くと思う。但し、一つ一つの風鈴がとてもオシャレで色や模様も豊富なのが撮影する側から見れば嬉しい限り。昨年訪れた時は単焦点レンズを3本持って行き撮りまくったのを覚えているけれど、ブログの記事としては投稿しなかった。そんな事もあって今回、季節はすっかりズレてしまったけれど昨年の分も含めて投稿する事にした。但し、写真を見てお分かりのように風鈴と言うよりポートレートである。
 風鈴を撮る積りで出かけたのだが、神社に着いてみると浴衣姿の若い女性が列を作って並んで大勢待っていたのである。風鈴スポットとして人気のある場所だけに浴衣を着た皆さん風鈴と一緒に記念撮影。その順番の中にオジサン一人が紛れて順番を待つのは勇気が要るし違和感もあったので少し離れた場所から望遠レンズを使って撮影させて頂いた。私が撮影したこの女性は多分モデルさんだと思う。この日は天気には恵まれていたけれど無風状態だったので、風鈴の音色や揺れる短冊が撮れなかったのが残念だった。生い茂る木々の木陰で風鈴の回廊は暗いため昼間でもライトアップされていた。

 

 

 

 昨年、初めて蓮の花を撮ったのだけれど蓮が午前中に花開いて午後には萎んでしまう事を知らなかったので悔しい思いをしたため、今回はその時のリベンジである。朝が大の苦手、早起きは苦痛と感じるほどで、それは子どもの頃からで朝起きられず学校を休んでしまう不登校の要因の一つでもあった。成人してからもそれは時々続き会社に行けず休んでしまいそのままズルズルと何日も無断欠勤が続きそのまま解雇となった事も多々あった。その頃から多分「うつ病」の状態になっていたものと思われる。
 精神科を受診したのは40歳を過ぎてからで妻に付き添ってもらい病院を何件もハシゴした。その当時処方された薬の内で今も服用しているのはリフレックスとサイレースであるが、精神科の受診はもう10年以上止めている。メンタルの薬は循環器内科の主治医に処方してもらっている。
 その日の朝、多分起きれない事が分かっていたので殆ど一睡もせずそのまま朝を迎えた。早朝5時頃にウトウトして少し眠ったかも知れない。都内で最も近い場所で蓮の花の名所と言えば上野公園の不忍池である。今回も含めて不忍池に訪れるのは2回目となる。自宅を8時少し前に出た。不忍池に到着したのは9時を少し回った頃。最も有名な蓮の観光名所だけあって既に大勢の人たちが群れをなすようにして蓮の花にカメラを向けていた。こんな光景を眼にするのは初めてだったので想像を超える驚きだった。一眼レフに大きな望遠レンズを着けてパシャパシャとシャッターを切っている。まだ10時にもなっていないのに青い空には焼け付く太陽が上り気温は多分35℃を超えていたと思う。
 池の周りには幾つもの屋台が軒を連ねており、かき氷やビールなど暑さを凌ぐ食べ物や飲み物が飛ぶように売れていたがかき氷は直ぐに食さないと暑さであっという間に溶けて行く。氷を詰めた保冷水筒を持参していたので屋台には目もくれず撮影に夢中になった。蓮の花に思い切り寄ってマクロ撮影したかったが、そうなると池の中に入らなくてはならない。流石にそこまでして撮る元気(勇気)もなかったし、池の深さも分からず入れたとしても事故の元になるからそんな無茶な行為は禁止だろうと思う。
 使用したレンズは花の撮影の定番となったタムロンの70-300mm。マクロっぽく撮った1枚の焦点距離は270mm。撮影が佳境に入った頃は暑さも忘れて無我夢中でファインダーを覗きシャッターを切り続けた。池の周りを移動しながら最も良い表情を見せている花を見つけワクワクしながらの撮影だった。不忍池に居た時間は2時間もなかったと思う。帰宅して昼頃には自宅に着いた。苦手な朝も撮影のためなら苦にもならない。いつか朝もやの神秘的な風景をカメラに収めたいと思っている。
 ところで不忍池がその昔は東京湾の入江の一部だと知った。池として形成されたのは平安時代だとか?随分歴史の古い池だと分かって厳かな気持ちになった。

 

 

 17回目を迎えたニッコールクラブ静岡支部の写真展。昨年初めて参加させて頂きとても良い刺激を受け、撮影における自分の中に秘めている可能性を引き出す事が出来たと思っている。そして今年2回目の出品で予想以上の評価を頂いた。
 私の作品を見た方たちが口を揃えて「額に入れた方がよい」「もったいない、額に入れるべき」の感想。つまりそれだけ作品の完成度が高いと評価されたのだろう。昨年の写真と比較しても今回の方が更にアップグレードしているように見えたのだろう。自分ではあまり気付かないのだけれど、他者の視点で見るとその違いが鮮明に分かるようだ。
 藤枝在住の写真歴50年以上の大先輩は「文句のつけようがない!」と褒めちぎっていた。私の作品は風景写真で特に夕景、夜景が多く自分でも得意分野の位置付けである。パンフォーカスで画面全体にピントが合う手法であるが、それを特に学んだ訳ではなくいつの間にか身に付いていた気がする。
 来年も9月に写真展開催が決まっており、次回からは額付きにする予定である。写真はA3サイズであるが、額縁の大小によって印象がかなり変わる事も良く理解出来た。大きい額であれば周りの余白を十分利用出来て写真の見栄えがだいぶ良くなる。余白が大事なのは詩や文章でも共通するが、視覚的にインパクトのある写真は重要な要素だと思う。
 22日は写真家の先輩と会場で合流し、その後、三保の松原へ行って来た。20歳の時、デザイン学校で出会った友人と二人で海水浴を愉しむため三保の松原へ訪れたが、それ以来の事なので40年ぶりくらいになるだろうか。あの海水浴の時、胸の心臓手術の傷跡が気になって傷を両腕で隠すようにしていたのが懐かしい。天気は悪くはなかったが雲が多く富士山を見れなかったのが残念であった。静岡に住んでいた頃は毎日のように富士山を眺めるのが日課で当たり前だったが、上京して40年も経つと矢鱈と富士山が見たくなるのが不思議である。

 駿府城のお掘りの周りを時間潰しに散歩していると、若かった頃の懐かしい思い出がまるで昨日の事のように脳裏を駆け巡った。最初の手術を受けた病院も駿府城の直ぐ近くだったし、彼女とのデートはいつも駿府公園で、手を繋いで呉服町通りを歩いたり七間町通りにあった映画館で「未知との遭遇」や「パピヨン」等を観た事、書店の谷島屋が待ち合わせ場所だったり、甘酸っぱい青春の思い出がぎゅっと詰まったこの静岡にまた戻って来たい…ジョン・デンバーの名曲「故郷に帰りたい」を思わず口ずさんでしまったけ。そんな1泊2日の帰省だった。昨年は欲張ってカメラ持参で荷物が多くヘトヘトに疲れたため、今回はカメラなしで身軽な状態であったが、やっぱりそれでも疲れるものですね…。

 

 

 

 青い宝石と題した紫陽花は白山神社の境内にて撮影したが、今回はその裏手にある公園に咲いていた紫陽花たち。石垣で丸く囲まれた花壇に様々な花が咲いておりその中で一際目立っていたのがこの紫陽花だった。この花の向こう側にベンチがあり、そこに座ってベースギターを弾いていたのがあの少女だった。紫陽花の撮影中は全くその存在に気付かなかったが、色んな角度から撮影するため、花壇をぐるりと一周した時、「あれ?こんな所で練習?」と少女の姿が眼に止まった訳である。
 初めて紫陽花を撮ったのは2020年7月、巷ではコロナの感染が拡大し始めていた頃。場所は多摩川浅間神社に続く坂道で一枚撮ったのみだった。この時は目的が紫陽花ではなかったので記念にと思いシャターを切った。これが私と紫陽花の最初の出会いだった。一眼レフデビューして一年も経たない頃だったので花の撮り方も分からずシャッターボタンを押していた気がする。そんな昔の写真を見ていると、それなりに撮影のコツを掴み多少なりとも成長した自分を実感する事が出来てほんの少し嬉しい気分になったりする。伸びしろはまだまだあると思うので、出来るだけ被写体に寄り添い被写体の気持ちになって撮影を続けていけたらと思っている。
 話しは変わって9月1日、三井記念病院に今年2度目の入院。4月に入院したばかりだったが、急遽決まった事だった。数年前に治療した奥歯の義歯が突然ポロッと取れてしまった。直ぐに歯科外来へ電話をし2日後に外来へ行き処置するも「根っこがボロボロで抜くしかない」と言われてしまった。普通であれば入院などせず外来で抜歯なのだが、私の場合は以前にも話した通り色々事情があり出血や感染のリスクが高いため、念には念を入れ万全を期すため入院。過去にも何度か抜歯して来たが何れも入院だった。抜歯数時間前に抗生剤の点滴が始まり、それが終わった後に歩いて外来へ。今回の主治医は前回の時とは違う医師が担当。抜歯自体は15分程度であっけなく終わった。出血のリスクを出来るだけ抑えるために医師が大量の止血剤を使用してくれたのが功を奏し殆ど出血しなかった。4月の時の事は既に記事にしているので皆さんご存知のはずである。あの時の苦しみはもう味わいたくはなかった。それが最も不安の要因だった。
 病室に戻って間もなく抗生剤の点滴。抜歯から4時間ほど経った辺りで麻酔が切れ始める。それと同時にズキズキと痛みが生じ始めた。痛み止めのカロナール300mgを2錠服用。腎臓が悪くなければ痛み止めの定番ロキソニンの出番であるが、腎臓がもうボロボロで悲鳴を上げているため腎臓への負担を出来るだけ控えるための処置。服用して30分も経てば効いて来るはずが一向に痛みが和らぐ気配がない。むしろ痛みは益々増して来た。ある程度まで我慢していたが、流石にもう無理と限界を感じ、深夜ナースステーションに駆け込み痛み止めの点滴(アセリオ)をお願いした。それでやっと眠りに着く事が出来た。出血も殆どなかったので痛みがある程度収まった時点で早々に退院となった。この8月でペースメーカー植え込みから2年が経過。その間、心不全での入院は一度もない。これはペースメーカーのお陰か?心臓(三尖弁)オペからもうすぐ3年を迎える(因みに人工弁置換術は36年が経過)。

 

 

 

 8月も下旬だと言うのに連日の猛暑にうんざりしている方も多いと思う。それでも夜になると公園の叢からは秋の到来を告げるかのように虫(コウロギ?)の鳴き声が聞こえ、新しい季節への衣替えが始まっているようだ。
 さて、今年も9月に写真展が開催される事となり、知らない内に私も出品者になっていた。今回も前回と同様の「しずぎんギャラリー四季」にて9月18日~9月24日に開催される。自分が会場入りする期間はまだ未定であるが、多分、9月20(土)~25日(火)の辺りになると思う。息子の日程次第で決定する事になるだろう。多分土日辺りになりそうな気がする。お近くにお越しの際は是非立ち寄って見て下さいませ。ニッコールクラブ会員も募集中です。
 話題は変わって失敗した花火について。前回の記事でレンズ選択を間違えて大失敗とお伝えしたが、花火自体はまあまあそれなりに撮れており、人によっては「どこが失敗なの?」と気休めのお言葉を頂いたりもした。自分の失敗の定義は「頭で描いたイメージ通り」でなかった場合は花火に限らず全ての被写体に共通する事である。今回使用したレンズはZ14-30mm f4Sと言うニッコールレンズの超広角レンズの中では非常に性能の優れた製品。焦点距離は全て30mmであるが、本当は50mm以上で撮った方が花火の迫力を鮮明に捉える事が出来たと思う。
 因みに3枚目の縦構図はスマフォ撮影である。それ以外のフォトは花火を出来るだけ大きく見せるためトリミングした。花火大会は板橋側と戸田側での同時大会である。板橋側からでは撮影ポイントが見つからず戸田側の昨年と同じ場所で川岸の不安定なデコボコの波消しブロックに三脚を立てバブル撮影。レリーズのON・OFFのタイミングが中々解らずかなり苦労した。それにしても猛暑の影響で中々撮影に出掛けようという気にならない。早く涼しくなって欲しいものである。クロスフィルターを購入したのでキラキラ夜景を撮りたいのに…。

 

 

暑中(残暑)お見舞い申し上げます。

 

 今年は梅雨の期間が短く異常と思えるほどの暑さが6月頃から続き、撮影ライフにも大きく影響する日々で7月は僅か1回のみに終わってしまった。8月2日は一ヶ月振りの撮影で戸田側の花火大会へ出掛けたが、なんとレンズ選択を間違えると言う初歩的ミスで人様に見せられる花火を撮れず惨敗に終わった。初めてバブル撮影をしてみたがやっぱり花火は難しいと痛感した。だが、この悔しい経験を未来に活かしていつかリベンジしたいと思っている。
 笹目橋を渡る手前の登り坂、荒川土手の登り坂…あまりにしんどくて呼吸が止まるかと思った。荒川の波消しブロックの上で帰り支度をしている時、レリーズを暗闇に落としてしまったようで紛失。何だか撮影もマトモに出来ず踏んだり蹴ったりの散々な一日だった。ただ一つ収穫はあった。昨年と同じ場所で出会った中国人夫婦と再会、私のペースメーカーの事を覚えていてくれてとても気に掛けてくれた。優しい人に出会うととても心が救われる思いだ。そしてその場所に先に来てカメラを構えていた50代くらいと思われる男性は山岳カメラマンのようであった。撮影について色々とアドバイスを頂き感謝。
 前置きが長くなってしまったが、今回の主役はこちらの少女。白山神社の紫陽花を撮りに行った時の事である。神社の裏手にさほど広くない公園があり、滑り台やブランコも設置されていて近所の子どもたちの遊び場にもなっている。もちろん紫陽花も公園の至る所に咲いており、紫陽花の季節には結構賑わっているようだ。そんな公園の一番奥まった所にベンチがあり、そこに座ってベースギターの練習をしている女性を発見!。ポートレート(人物)特に女性を撮る機会は滅多にないので「これはシャターチャンス」と思い声を掛けた。
 歳はおそらく18~20歳くらいだと推測した。いきなり「写真を撮らせて」と言うのは相手を驚かせてしまうと思い、音楽や楽器の話題を交えながら会話をした。私自身、30代前半の頃にベースギターにはまり、独学で毎日練習に励んでいた。楽譜を読めないので好きなジャンルの曲を聴きベースの音だけに集中し耳コピした。その当時、チョッパーベースが流行っていたので私も真似して指をパンパンに赤く腫らしていた。
 彼女にその辺りの話題を振ると良く知っているらしく、会話が弾んだ。そして気持ちが解れた辺りで撮影を始めた。彼女に伝えた事は「出来るだけカメラを意識せず自然にいつも通りに」と言う事。プロのモデルならいざ知らず、カメラを向けられる事も初めてのようだったので、緊張しないよう多少の気遣いをしながらシャッターを切った。撮った写真をその場でモニターで見せるととても喜んでくれた。そのモニターの画像をスマホで撮らせて欲しいと言うので、SNSのアカウントを教え数日後DMに添付して送った。それにしても黒いベースギターカッコ良かったなぁ。まさに青春真っ只中と言う感じ。自分も18歳の頃はアコギを弾きまくって付き合っていた彼女に歌を聴かせてあげていたっけ。自分が使っていたベースギターは息子にあげてしまったけれど。

 

 

 花音痴の私が始めて撮った花は新宿御苑の十月桜だった。それが桜だとは知らず「桜に似てるなぁ?」と疑問に思いながらシャッターを切った。構図も考えずただ被写体にレンズを向けただけの撮影。一眼レフデビューして2ヶ月が経った頃の事である。あれから5年の歳月が流れ、その間、苦手な花は出来るだけ避けていた時期もあり、風景ばかり撮っていたように思う。風景がメインだからレンズも当然24mm~14mmの広角、超広角レンズが増えて来る。ミラーレスに変える前最も使用したレンズは韓国のSAMYANG(サムヤン)14mmの単焦点で絞り羽根6枚のモデルだった。夜景を撮った時、光の光芒が6本と丁度良い感で美しくお気に入りではあったのだが、重量が700gと結構重く、D810と合わせると2kgになり更に三脚を含めると5kgを軽く越えてしまうため、もう一本レンズを持ちたくても心臓が悪い私には到底無理な事だった。
 最近は時々、D810の感触が懐かしく、サムヤンのレンズにも愛着があったので売らずに持っておけば良かったと少し後悔している。結局のところ重さには勝てず比較的軽いと言われるミラーレス一眼に変えたのだが、Z7Ⅱを4年使い続けてみて優れたカメラ性能を使いこなせるまでにはまだまだ未熟だけれど、長かった分割払いが今年漸く終わり本当の意味での自分のカメラとして宝物が一つ増える事が堪らなく嬉しく思う。病気の事もそうだけれど、カメラがあったからこそここまで頑張って来れたのだと思う。いままでお世話になった分、恩返しの積りでファインダーを覗きシャッターを切り続けて行きたいと思う。
 花の写真なのに全く道筋を外れた話題になってしまったのだけれど、花に疎い私が「青い花」と聞いて真っ先に思い浮かぶのは先に投稿したネモフィラである。そのネモフィラでさえ、割と最近知った訳で、可憐で神秘的なネモフィラブルー(青い絨毯)に魅了され、それ以来、このネモフィラを撮るのが楽しく身体全身を使って撮影に没頭したものである。と、まあそれはさておき、今回の主役は白山神社の紫陽花である。色んな色(種類)のあじさいが所狭しと咲いていたが、その中から先ずは青い紫陽花をピックアップ。ネモフィラとは違った何とも大人の色気が漂う深い青色の見事な紫陽花。ファインダーを覗きながら「おお、これはまさに青い宝石!」と心で叫んでしまったほどである。この日の撮影で使ったレンズは2本。Z MC105mmf/2.8とZ35mmf/1.4。どちらも単焦点レンズである。紫陽花だけでも100枚以上撮っているので、また別の機会に他の紫陽花も公開しようと思う。