自治体予算計画 ~ サッカー・スタジアム(南長野運動公園)について思う その2 | 長野市議会議員 金沢あつし

自治体予算計画 ~ サッカー・スタジアム(南長野運動公園)について思う その2

2014年2月21日(金曜)

前回(2月16日 日曜)、からの続きです。

 前回、改修費用が安く、しかも1回で済み、公共交通(鉄道)も使える、そんなに良い条件なのに長野運動公園でなく南長野運動公園の改修となってしまった、その理由として、周辺住民からの騒音苦情の予想がある話をしました。

 長野運動公園は竣工当時、周辺には田畑が多かったのですが、現在は付近に住宅が多く、県営球場での夏の高校野球、甲子園地方予選大会の応援の声でさえ、「うるさい」と行政に苦情の電話があるそうです。まあ、子供の頃から近隣に住んでいる自分としては、高校球児の声援は「元気があっていい!」とか「青春時代の思い出の1ページ」となればとか思うくらいで気になりません。確かに応援は大声ですが、「うるさい」とまでいった感情は持ちません。。。。試合は毎日のようにあるわけでなく、ある期間だけなのですが、、、

その他に長野運動公園でなく、南長野運動公園となった理由として、

日照権の問題 ~ 会場(スタジアム)の南東角付近の道路を渡ったところに住宅が建設されています。(スタジアムが建設された後にこれらの住宅が建設されたのですが)
スタジアムの観客席をさらに大きくした場合、この住宅と日照権の問題が発生する可能性大とのこと。

陸上競技場として兼ね合いの問題 ~ そもそもこのスタジアムは陸上競技場として建設されたものであり、陸上競技を優先されるべきとの意見が陸連等からだされるはずである。陸上競技大会が優先されるとなると、サッカーの試合日程で問題が発生する。
 それに加えて、JFA(日本サッカー協会)はサッカー・スタジアムは共用でなく専用会場が好ましいとしている。

駐車場のスペースの問題 ~ ここだけでの問題ではありませんが、駐車場のスペースが足りない。

等の理由がありました。1回でかつ安価に済む改修費や公共交通の利便性を考慮しても減点法的に南長野となったと思われます。

さらに、南長野が採用された理由として、会場のある篠ノ井付近の「町おこし、町の活性化」といった点もあります。会場の最寄りの駅はJR篠ノ井駅ですが、試合の観客が試合後に駅周辺へ移動して飲食等をすることによって、駅周辺、篠ノ井付近が活性化される期待が地元からありました。

 以上、様々な理由によって南長野運動公園の改修が良いという結果になりました。

球技場改修の予算について ~

 球技場改修の予算についてですが、スタジアム本体工事費に69億円、外構整備費に7億円、駐車場整備費に2億円、設計委託費等に2億円、合わせて約80億円を見込んでいるのは既にご存知のとおりです。この予算に関して、調達(歳入)が大丈夫かといった声があるようです。

 この事業は国庫支出金である社会資本整備総合交付金を予算の一部(38億円)として、国に事業計画書を提出し、事業の実施について了解を得ています。実際に平成25年度3月補正予算では約5億6千万円の交付金の活用を予定しており、本3月議会に案として審議され、可決されれば国の交付金が実際に使われます。つまり交付金は国が認めており、かなりの額がすでに利用可能な状況です。

以下つづく。