大規模な塾では、
この時期から教室の閉鎖の検討に入ります。
年度末で終わらせたい場合には、11月。
夏期講習後終わらせたい場合には、5月。

それぞれ、11月には決定をくだし、12月~冬期の募集は停止、
広告の投下をやめます。
夏の場合は、5月末くらいまでに広告のスケジュールを出すので、
夏期講習は募集しても定着の動きはありません。

まあ迷惑なのは6・7月くらいに、次の塾を探してくれと言われる
中3生とかですね。

4月の段階でどんな生徒募集の状況か?で一定程度もう結論は
出ていて、それを5月6月に集客することでひっくり返すことが
出来ないというのが、偉い人の判断です。
現場には7月まで待つよ、的には言いますが、
もう部長レベルの中では判断ついているのです。
というか、その程度の判断が出来ない部長がゴロゴロいる
塾は本気でヤバい。

これは各塾により判断の早い遅いはあるのだけれど、
赤字教室はできるだけ早く閉じたいというのが本音のところだと
思います。
つまり、教室における黒字のラインをどのように設定しているか
そこからのショートが何人あるかで大体の教室の将来、
おそらく3か月から1年の姿は見えてくると思います。
僕の古巣では生徒単価の問題と販管費の問題があって、80名オーバーかな。
北海道の他の塾さんの水準よりはずいぶんと高いと思います。
大手でも50名から60名くらいのところが多いと思う。

大規模な塾は潰れません。その安心感は大変大きい。
でも大規模な塾の教室は潰れるのです。

通っているのは企業としての塾に通っているのか?
それとも教室に通っているのかというお話です。
もしも、その教室に通っているということであれば、
非常に注意した方がよいと思います。

塾・ブランドはなくならないけれど、現在お通いの教室は
潰れる可能性ありますから。

この教室の閉鎖ですが課長級といわれる人にとっては、死活問題なのです。
しかし、部長クラスにとっては閉鎖すること自体が保身につながることも
ままあります。
なぜなら、株式を上場している、あるいは、公開している企業にとっては
減益の方が問題となるケースが多いから。
特に、気を使う株主を多く抱えている企業の場合。
部長は赤字教室を抱えるよりもつぶして、会社の利益を確保した方が
保身になる。

なんせ、教室がうまくいかないのは、現場の課長や室長が無能なのだから。
「もともと問題のあるやつなのですよ。あいつは。
社長もお分かりだと思いますがね」で処理してしまうことが可能。
あとは、証拠としてそのメンバーを自分の手元に連れてきて、無能さを
証明してしまえばいい。

「なんせ」以下の部分はフィクションですが、現実にそんなことしそうな
方はあります。

社員は最初反対するけれど、所詮はサラリーマンなので、次の場所が
用意されると、ホイホイ移ります。
おいしいかもしれないもの。潰れかけの教室よりは。

クローズに反対して、生徒を引き連れ独立。というケースは僕自身
見たことがない。僕自身はクローズした教室から出てないしね。
ただ、そうなったら確実に独立はすると思う。これはおいといて。

そこに顧客志向はない。と感じる。

ある意味、教室をクローズして困る人は企業にはほとんどいないのです。
人それぞれに、悲しい。悔しいはあったとしても。
純粋に困るのはその塾に通ってくれていた人だけ。

昨日、現場を離れると劣化すると書いたのはそんな意味です。

塾生の保護者の悲しみも喜びもわからなくなる。
数値でしか測れなくなる。生の息遣いが届かないのです。

だから、石にかじりついてもこの教室はつぶせない。
現役引退は僕が死ぬとき以外には考えられないのです。

札幌市中央区 小中高学習塾 PAT共育ゼミナール